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『天崩神ノ雷』

「ネプシーちゃん登場~♪」


 ルヴィエラの劫火によって結界が限界を迎えようとしていた時、宝石の埋め込まれた三叉の槍を持った女神が現れた。


「「「雷神ネプシー!?」」」


 ネプシーを知る最上位悪魔たちが、突然の女神登場に驚愕の声を上げた。


「そうだよ♪ ネプシーちゃんはネプシーちゃんだよ♪ ええっと、なにこの状況♪ 簡潔に説明してほしいな♪」

「デウスノーヴァの力を手に入れたルヴィエラの劫火に焼き尽くされる一歩手前。私の結界も後10秒くらいで壊れそう、以上」

「……は♪」


 私の言葉に、笑顔のまま固まってしまうネプシー。

 私とルヴィエラは、神の力を手に入れる前で強さは互角。神の力を手に入れたことにより、ルヴィエラは私を大きく超える存在になってしまった。


「ネプ――」

「なんちゅう状況で呼び出してくれとんのじゃこのクソガキィ!! ふざけとんちゃうぞ!!」

「ネ、ネプシーちゃん……?」


 ネプシーに胸ぐらを掴まれ、アメルはポカンと口を開ける。

 普段のネプシーはゆるっとした口調だが、ぶちギレると本性が露わになってしまう。


「ワシが殺されてみいや!! デウスノーヴァの力だけでもこのザマやっちゅうのに、ワシの魔力も取り込んでしかも神雷魔法まで使え……るようになっちゃったらどうするのかな~♪」

「ご、ごめん……で、でも、仕方なかったんだよ。このままだとみんな殺されちゃうから」

「封印状態のネプシーちゃんを呼んでもあんまり変わらないと思うんだけど♪ 魔王ちゃんはどこにいるのかな♪」 

「ずっと遠くで足止めしてくれているはずだけど……今はとにかくこの劫火をどうにかしないと……アルバティン、あと何秒いる?」

「10秒」

「あはは、私はあと6秒しか無理」


 神を喰ったルヴィエラの力は、私の想像をはるかに超えていた。

 たった1発の炎ブレス。アズリオンとの戦闘の隙を附いて、何人か殺せたらいいやくらいの軽い気持ちで撃ち出したのだろう。そんなもので、私たちは全滅の危機に瀕している。


「ネプシーちゃん、4秒だけでいいからみんなを守れないかな」

「4秒か♪ 死ぬ気で頑張ればいけそうかも♪ 封印が無かったら余裕なんだけどな♪」

「さすがネプシーちゃん。私の魔力を根こそぎ持ってっていいからお願いね。死なない程度に残してくれればいいから」

「りょーかーい♪ カレイアちゃんの結界が壊れると同時にやっちゃうね♪」


 アメルの要求を受け入れ、槍を構えるネプシー。

 雷を纏い、結界を突き破ろうとせん劫火に狙いを定める。


「うっひょああぁぁぁ……魔力がごりっごり吸い取られていくうぅぅぅ……」

「あっはっは♪ これぶっぱなすのいつぶりかなぁぁぁ♪ たっしっかぁかんわいい妹をなだめる時に使ったっけえ♪ ねえっ♪」

「もう限界、後は任せた」


 私が息を吐くと同時、全員を包み込んでいた結界が粉々に砕け散る。

 その瞬間、ネプシーの魔力が解き放たれる。


「アメルちゃんの魔力の9割を持ってっちゃう♪ これ撃っちゃったらネプシーちゃん消滅しちゃうから後は頑張ってね♪ ドカンと1発くらっちゃえ――『天崩神ノ雷てんほうかみのいかずち』!!」


 三叉の槍から撃ち出される赤雷。

 力の大半を失っているにもかかわらず、魔界全体に赤い雷を発生させている。赤雷と劫火がぶつかりあい、大地震が私たちに襲い掛かる。


「うわわっと、おととっと……」

「こけたらいけないから、私の手を握ってて」

「むふふ、ありがとカレン」


 こけそうになったアメルの手を、私はしっかりと握ってあげる。


「天候を変え、大地震を起こしてしまうほどの魔法。おかしいですね。まったく魔力を感じません」

「私も感じねえですよ。魔力感知がおかしくなったんですかね」


 魔力感知を発動させているのか、不思議そうな表情を浮かべるサツキとエーテルノ。


「2人の魔力感知は正常に機能しているよ」

「では、どうして」

「神の魔法だからね。人間の魔力感知には反応しないんだ」

「ぷくー」


 悔しそうなサツキ。

 美人な顔でほっぺたぷくーは可愛い。


「よし、いける。どこに飛ぶ」


 4秒が経過し、アルバティンが口を開く。

 決断を任されたのは、魔界の序列2位――『時間』ルーワカ。


「魔界南部にあるアズレ砦にしましょう。あそこは設備が充実しているから」

「アズレ砦か。確かにあそこなら狙われにくい」

「私とカレイアちゃんはこのまま魔王様のところへ行くわ。アルバティンちゃんは、みんなを送り届けたらこっちに来てちょうだい」

「わかった」


 アルバティンはこくりと頷くと、私とルーワカ以外の足元に白い魔法陣を顕現させた。


「さあ、仕返しに行こうか。エーテルノ、アメルとサツキのことは任せたから」

「仕方ねえから任されてやるですよ。あと、やべえと思ったらすぐ逃げるですよ。てめえに死なれるとヤンデレが暴走するですから」

「この戦いが終わったら、みんなでまたギルドハウスでごはん食べようね」

「私が腕によりをかけて調理させていただきますから」

「うん、ぱぱっと片付けてくる」


 私がグッドサインを掲げると、アルバティンの空間転移により私とルーワカ。ネプシー以外の気配が消えた。


「ネプシーちゃんもここまでだね♪ じゃあ、後は頑張って♪」

「ネプシーもありがとう。すごく助かったよ」

「アメルちゃんとカレイアちゃんのためならお安い御用だよ♪ それと、わかっているとは思うけど、いくら魔王ちゃんと手を組んだとしてもカレイアちゃんのままじゃあ確実に殺されるよ♪」 

「わかってるよ」

「じゃあ、いいけど♪ アメルちゃんを泣かせたら許さないからね♪ それじゃあねえ♪」


 私にそう言い残すと、ネプシーは光の粒子となって消えていくのだった。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!!


やっぱりネプシーちゃんって強いんだなぁ。

なーんか不穏な言葉を残しちゃって……やめてよぉ。


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これからもよろしくお願いします!!

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[一言] カレイアも神を喰ってしまおう!
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