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桜の木の下で

作者: 雫

私はある日の午後、

桜の木の下に座って

ひたすら時が流れるのを感じて…

何かを待ったの

そうしてどれくらい時が流れたのかな


幹を見上げる

ひとつひとつの筋が

紅い太陽に反射した気がした

きれいなんだ、すっごく

今まで気付かなかったけれど



両手の指を

互い違いに合わせて

ひとつのげんこつの形になった



そして目を閉じて胸の前に据えて考えた


もし…この世界の上の辺りに

神という存在があるとするならば

神は人に長所と短所を与えたんだろうか

それとも

長所をくれたのに

人が自信を短所にしてしまっているんだろうか


私に与えてくれた長所を

自分が短所にしてしまっているのなら…

一気になんて無理だけれど

少しずつ変えていきたいの

せっかくもらった長所、なのだから


ね…人と人がぶつかるのは

相手を勘違いしているからなのかな

一方的に攻める人がいるからかな

わざと角を作ろうとする人がいるからかな


ね…優しさを思って誰かにやろうとしたことって

ほんとうに優しいのかな

その誰かに優しくはなかったとしても

真実では優しい、なのかな

それとも…そう見えるだけなのかな


桜のあなたは美しく咲き乱れ

花の重みで枝が垂れ下がる様子は

人を包もうとしているようにも見えるの


あなたのような大きな心で人と接することができたら…


桜は何も言わず散ってゆく

その、あなたの…可憐な姿を見ると

いつも、何かをしたくて

たまらない…そんな気持ちを覚えるの


私はあなたくらいに小さくていいのに…


2008年9月に作り上げた作品。

高校の文化祭のときに発表した作品です。

どこかに保存しておきたくて今回記載。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 桜の美しさが伝わってきました。 そして何も言わない木であるという点において、人との対比で考えさせられるものがありました。 [一言] 桜がもう一度咲く頃には世間はどうなっているのでしょうね…
2020/10/24 11:37 退会済み
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