表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

遠くで雷が鳴った

「わたし、結婚することになりました。」


何でもない、いつも通りのやり取りをしていた。

帰宅しながら、クスッと思わず笑ってしまうやり取りもあった。


だから、その話題は私にとって突然だった。

突然雷に打たれた、とか、そんな感覚ではない。

どこか遠いところで鳴った雷が、じわじわと近づいてきて、足元から上がってくるような、精神的に追い詰めてくるような、そんな感じだった。


おめでたい……のだけれど、素直に喜べず、心がざらついている。

だって、その相手は。


いやいや、その前に返事返さないと。

おめでとう、って伝えないと。


「はあ……」



かすかに、思いを寄せたことのあるひと。

私とは真反対だから、正反対だから、生まれてくる前に、消しちゃった気持ち。


なんかうまくいかないし、気持ちも整理できない。


あの人とあの子が………。


並ぶ姿を想像して、笑い合うシーンを描いて、みんなに祝福される瞬間をイメージして。


繋がらないし、繋ぎたくない。


私にとって大事なものが、一度になくなってしまった感じだ。

あの子と笑い合った日々とか、これまでが急に色褪せて、すべて雷が連れ去ってしまう。


あの日々は、一体なんだったんだろう。

あの子とのやりとりは、なんだったんだろう。


全部が虚しくなって、俯きながら夜道を帰るけど、わたしの隣りには当たり前だけど誰もいないし、涙くらい流してやろうかと思っても何も流れない。

強情な自分が憎らしい。


少し時間が経てば、心の底から祝福できるのかな。

また、昔のようにあの子と笑い会えるのかな。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ