魔王の最後
「我の肌に触れれば触れたものを腐らせる能力を常につけてある。これは今発動したわけでないから無効化できぬであろう!事前にはりめぐらせておいたのだからな!」
魔王は理人に言うが理人はものともせずにもう一度、魔王に殴りかかる。
「うるさい。さっさと死ね」
「ぐぶりょ。な、なじぇ。なじぇの、うりょくが無効化しゃれりゅんだ」
「お前なら分かるはずだ魔王。お前が魔族全員から取り上げたものを私が使っている。ここまでいえばわかるよ、な?」
「ま、ましゃか。しょんな、ありえにゃい。人間があれに気づくはずがにゃい。誰が吹き込んだ・・・」
「魔王。お前がさっき自分で殺した部下の誰かだよ」
魔王は理人に殴られながら考える。確かに理人のパンチは一撃、一撃が魔王のあたり効果音が半端ないくらいの音がしていたが魔王は防御せず、ただ誰かと考える。
「考えているなんてずいぶん余裕だな魔王」
「ふん。貴様があれを使うのであれば我も本気を出すだけよ。誰に聞いたかは知らぬが、そんなことはもう気にせぬ。ただ目の前の人間種を排除する」
魔王はろれつが回るくらいには回復しており、理人に言う。
「排除するだと?貴様にそれが出来るのか?大体本気を出してなかろうがだそうが関係ない。俺のこの力は長時間使えないんでな。一気に決めてやるよ!」
理人は魔王に間髪入れず、何かを行うこともさせない勢いでラッシュを叩き込む。
「とっととくたばりやがれー!」
「ま、まだ大丈夫だ。今の隙に我が・・・」
理人は己の限界を超えてまで拳を叩き込み、魔王は途中からやばい!といい、その後からラッシュをくらいつづけた。
「くぁ、よ、予備の、我が、ぼうぎ、ょへ、きが、はかい、され、このま、までは」
「は、は、はやく、くた、ばり、やが、れぇぇぇぇ!」
「ま、魔王が、人間に、やぶれ、るな、ど、あって、はなら、ぐべら!」
魔王は体と顔がぐしゃぐしゃになるくらいに理人に拳を叩き込まれ。理人は最後に腹部のようなところにフルパワーで拳を叩き込み地面に叩きつける。
地面にはひびが生まれ、魔王は口から大量の血を吐き出す。
「が、あ、ば、ばか、な。こ、こ、のわ、れ、が。死ぬ、など、あって、は」
「はぁはぁはぁ。と、とどめだ!最後は俺の鏡パネルで消滅しろ」
理人は天井に鏡パネルを出現させ、フラッシュビームを放つ。
「もちろん。狙うは、顔、だ!」
「や、やめ、魔王を殺すなど、おろかな、行為を、やめ」
次の瞬間理人は魔王の顔に向けてフラッシュビームを打ち、魔王の顔は消滅し、魔王はぴくりとも動かなくなる。
「や、ったぞ。みんな。これで世界は、救われ、た」
理人はそこまで言うと気絶し、マリアル、ダーラス、パーランは理人のもとにより、理人にありがとうと言った。