マリアル、ダーラス、アルダスVS魔王
「ちっ!仕留め損ねたか!しかし魔王が人間を盾にするとは。全く思わなんだわ」
いきなり現れたアルダスが魔王に言う。
「油断したわ。まさかもう1人人間がいようとは。しかしここにはあの男と嬢ちゃんしかいなかったはず」
「そりゃあ私の魔法で転移させてあなたの頭上に行くようにしたからね〜」
王の間の奥から声が聞こえ、数分するとダーラスが声のした方から現れた。
「ダーラス!あなたたちもきたのね。城はもう大丈夫なの?」
「マリアル。あなたは自分の心配をした方がいいわ。後あなたよく戦ったわね。ここに来る前に城の外でカルナクの遺体を見たわ。ちゃんと埋葬するために協力して魔王を倒しましょう」
「ありがとう。そう言ってくれて嬉しい。でも私の希望の理人が今魔王にやられて瀕死の状態なの。回復するといってもあれじゃ傷は治らないし、ダーラスお願いできない?」
マリアルは負傷し倒れている理人のいる方を指差し、ダーラスは了解よ〜、と返事し理人の治療に向かう。
「それじゃ闘将さん。共闘お願いします」
「おうよ。それと今は闘将じゃない。だから気軽にアルダスと呼べ、姉ちゃん」
了解とマリアルはアルダスに言い、2人で魔王に接近戦をしかける。
「くらえ!戦斧・横一線!」
アルダスは戦斧を魔王に向けて横から思いっきり一線に振るう。
「け!錆びろ!」
魔王は戦斧の刃先に触れ、切れ味を落とし、逆に戦斧を2つに分ける。
「何!私の戦斧が!」
「なら私が!我流・杭玉!連射!」
アルダスの攻撃が不発に終わった後、マリアルが次に攻撃をたたみかける。
「人間種如きが人数が増えたからといって調子にのるでないぞ!」
魔王は2つに分け、サビ落ちた方の戦斧を拾い杭玉に向けて投げつける。
マリアルの杭玉は連射で分散される前に破壊され、錆びた戦斧はマリアルに向かう。
「我流・杭の盾!」
マリアルは自分の目の前にたくさんの杭を出現させ、盾にし、飛んできた戦斧を防ぐ。
「ふっ。吸血鬼の娘はなかなかしなねぇな。なら先に殺すのは・・・お前だ」
魔王はお前だと言った直前にアルダスの近くにまで急接近し、アルダスの顔に手を触れようとする。
「アルダス!魔王はあなたの顔に触れてあなたを腐らせて殺す気だわ!絶対に触れちゃいけないわよ!」
「安心しろ。私には戦斧が無くとも・・・」
アルダスは魔王の手を避け、魔王の腹部に右ストレートのパンチをぶち込む!
「が!」
「腐っても、私は闘将と呼ばれた身。武器に頼るだけではそこまでには到達できぬ。だから肉体は常に鍛えてありステゴロの喧嘩なら負ける気はしないよ!」
魔王はアルダスに吹き飛ばされ倒れ込むがなぜか魔王は静かに不気味な笑いを浮かべる。
「な、何がおかしい!魔王」
「何がおかしいて、まずは1人目ってだけだよ。自分の手を見てごらん。元闘将さん」
アルダスは自分の右手を見ると、右手からだんだんと腐り始めていた。