狙う者
「紹介しよう。新しい魔王将、女がケズラでもう1人の男は・・・」
普通の肉体の魔族の男は起き上がるとなぜか仮面を顔に装備していた。
「仮面をつけている奴がガイウだ」
魔王が自己紹介するとケズラから魔王に跪き挨拶する。
「これはこれは魔王様。私めのようなものを引き立たせてくださり誠に感謝いたします。それで私を推薦してくださったナンレ様はどうなされましたか?」
「ナンレならばそこにいる人間に殺されたよ」
魔王が理人を指差して言うと、ケズラは信じられないというような顔で
「魔王様もご冗談がお好きなようで〜。ナンレ様が劣等種族である人間に破れるわけないではありませんか」
「我が今冗談を言ったように見えたかな?では今のうちに言っておこう。其奴を舐めると痛い目にあうぞ、ケズラよ」
魔王の言葉にケズラは大声で笑う。
「あっははは!魔王様。本当に冗談はやめてください。仕方ありませんね。魔王様の目を覚まさせるために人肌脱ぎますわ」
ケズラは理人に向かって歩いてきて、その間に2人を吐き出した疲れで休んでいたババランは体が楽になったのかぞろぞろと魔王に近づく。
「ま、魔王様。これで、これでよろしいでしょうか」
「ああよくやったなババラン。それでは」
魔王は座っていた椅子から立ち上がり、ババランに近づき、尻尾を掴む。
「ケズラよ。貴様の能力、こやつに打ってみてはくれないか?」
「ま、魔王様。い、今なんとおっしゃいました?私にはケズラの能力の試し打ちの的みたいに聞こえましたが。私の聞き間違いですよね?魔王将を案じるあなたがそんなことするわけが」
魔王はババランの反応に笑いながら
「はっはっは。何を言うかと思えば。今の状態ではそれも叶わぬ。それに貴様は一度奴に敗北しておるし、貴様は戦いにおいてはかなり使えぬ。ならば最後に花をもたせてやろうとゆう、我からの心遣いだ。さぁさっさとやれケズラ」
「分かりましたわ。さてそれでは行きますね」
ケズラは地面に落ちている石ころを拾って投げつける。
「は!我も舐められたものよ。そんな石程度でやられるなどと。貴様を殺した後あんたも殺してやるよ!魔王!」
ババランは石ころを破壊しようとすると、ケズラは指をパチン!と鳴らす。
「さぁこれで終わりよ。私を召喚してくれてありがとね。さよなら元魔王将さん」
石ころの飛ぶ勢いは急激に早くなり、ババランが予想するよりも早くババランの心臓部を穿つ。
「ぼふぁ、そ、そんなばかな、わ、我が石ころ、ごときのものでぇぇぇぇ」
「あ、大丈夫よ。穴を開けた時点で石ころはチリになったから」
ババランは最後にそれを聞いてさらに愕然とし、仰向けに倒れる。
「ほう。これは興味深い能力だな」
魔王がケズラに言うとケズラはまたひざまづいた。