ババランと新しき2人の魔王将
「魔剣生成・魔神剣」
アルバルトンの右腕から禍々しくも不気味な剣が生成される。
「我が最後にして最強の魔剣、受けてもらうでござる。これでお主を倒せないのであれば拙者の負けでござるよ」
「わかった。最後くらいは聞いてやるよ。だが断言してやる。お前の剣はあたらないと。必ずお前の攻撃は当たらず、そのまま無様に燃え尽きると」
「そうでござるか。ならば我が最強の魔剣、受けてみるといいでござる。当たらなければ拙者はそれだけの男だったということ。では参るでござる!」
すでに体の半分は燃え尽き、もはや残っているのは魔神剣を生成した右腕と顔と右肩のみだった。
「くらうでござる!魔神剣・一閃!」
魔神剣が理人に当たろうとした時、理人は右腕をあげ
「異能力無効」
魔神剣は理人に当たる前に消滅し、アルバルトンはその光景を最後に見て
「そ、そんな、こ、こんな、こんな死に方。いやでござるぅぅぅぅ!」
アルバルトンはその言葉を叫ぶとそのまま消滅し、理人はアルバルトンが消滅したのを確認すると魔王のいる方角へと体を向ける。
「さ、魔王様、残りはあんたとそこにいるババランのみだぜ」
理人は魔王に言うと魔王は理人の強さに改めて賞賛し、アルバルトンを相討ちに追い込んだカースラに対しても褒め称える。
「いや、実に見事だとも。まさかカスマとアスラスが融合したものがあそこまで化けるとは我は思わないでいたぞ。アルバルトンは戦闘のプロ。奴は魔法や特殊な異能については弱いかもしれぬが肉体戦に置いては奴は随一の強さを誇るものであったよ。そんな奴を相討ちでも倒すなど。いやはや困ったものだ」
魔王は理人に言い、理人は魔王に問答無用で鏡パネルを出現させ、フラッシュビームを放つ。
「おいおい、いきなり攻撃だなんて、切羽詰まってるのかい?人間よ」
「ふ、俺が切羽詰まってる、ね。そう思うならそう思えばいいさ。魔王様が俺たち人間を測れないように俺たち人間もあんたら魔族のことは分からねえからな。ただな。奴があそこまでしてアルバルトンを倒したなら俺もあんたを倒さなくちゃならねぇ。わかるな?」
「ふっ。安心しろ。今ババランに魔族を召喚させている。奴はモンスターを生み出すだけでなく、腹の中に魔界につながるゲートを隠し持っていてな。2人くらいなら魔界からこちらによべるのだよ。そして今其奴らが出てきたからそいつらの相手をしてもらおうか」
理人はババランのいる方角をみると、ババランは口から人を1人ずつ吐き出していた。
1人は体が全体的に細い男のような魔族ともう1人は女で両肩が腫れあがるようにでかい女で残りの部分は普通の人間であった。