さらば魔剣士
「魔剣生成・雷光剣」
アルバルトンは右手に呪剣、左手に雷をまとう光の剣を生成する。
「お主、まさか拙者に合わせて剣をつくろうとはわかっておるな」
「わかってるも何も。今からお前は私にゆっくり焼かれたり凍らされたりするだけさ。炎は黒炎の剣、そして氷の剣には触れたものを永遠に凍らせるという能力を展開し、生成した。体に一撃でも入ればお前は終わりだ」
「終わり、ねぇ。拙者、そんな簡単にやられる気はもうとうないでござるが。まぁいい。お主は自分の剣の能力を拙者に説明したのだから拙者も説明せねばな。拙者の・・・!」
カースラはアルバルトンが自分の剣について説明しようとした瞬間、アルバルトンに斬りかかる。
「な!お主!」
「そんなご丁寧に説明を受けるかよ。お前は私の華麗な二刀の乱舞で踊らされればいいんだよ!」
カースラは氷と黒炎の剣を交互に使い分けアルバルトンに斬りかかる。アルバルトンは先手を取られ、更には予想のできない、荒い切り方によって防御し続けていた。
「おらおら!どうした!防御だけじゃ魔剣士の名がなくぜ!おらおらおらおらぁ!」
「くっ。お主、わかってて煽っているでござるな。一撃くらうだけでもやばいというのに」
「当たり前だろ。しかし安い挑発にのらないんだなお前は。大体のやつはこんな感じで煽ると怒って私に斬られるパターンが多いのだけれども」
カースラはアルバルトンを煽りながらも剣で切り刻んでいくが全て剣ではじかれてしまう。
「くっ!剣士ってやつは本当に厄介よな!」
「当たり前でござる。そんな簡単にやられては剣士を名乗れんでござるよ」
「それほどの武力を持ちながらなぜアベやナンレに従っていたのかはわからんぐらいだがな」
カースラはアルバルトンに言うと、アルバルトンはやれやれといった顔をし
「何度言えばいいか分からぬでござるが、拙者、異能力に関してはあの2人に劣っていたでござる。あの2人の異能は本当に恐ろしく、拙者は愚か他の魔王将も逆らえなかったくらいでござるからな。その点お主のはまだ単純でござるから拙者の魔剣生成でどうにかできるでござるよ」
「単純だと言われても私の剣は当たればお前を一撃で焼き殺せるし、永遠に氷漬けにすることもできる」
カースラはアルバルトンに言うと、アルバルトンはカースラの攻撃を急に軽々しくはじく。
「な!」
「もう小手調べはやめでござる。剣を生成したからには剣技に自信があるのかと思えば剣の特性に頼るだけのひよっこが!拙者の剣技で少しは勉強するでござるよ」
アルバルトンは雷光剣と呪剣を一度地面に落とし、消失させる。
「剣生成・木刀」
アルバルトンは両手に木の刀を生成し始めた。