魔族VS魔族
「ま、魔王様。外にいた魔族に変えた帝国民どもが全て生体反応が消えました!」
アベは魔王に驚いた様子でいい、魔王は
「ほう、あの3人、そんなに強かったか。手練れはまぁいるだろうが魔族に変えた奴らで十分だと思っていた我の判断が甘かったかな」
「いえ、魔王様。外にいた帝国民魔族を倒したのはあの3人ではありません。確かに少しは蹴散らしていましたが、私が外の3人を探知していた結果、2人は途中で離脱し、1人は死にかけです。そんな奴らが急にあれほど群がっていた奴らを倒せるわけがありません。新手が来たに違いありませぬ」
「新手、ねぇ。なんだもうガイアラン皇国とやらから来たのかな?この我を倒しに」
魔王がアベに言っていると、帝王の間の外側から
「残念ながら魔王様。私はあなたを殺しに来たよ。個人的な恨みでね。私たち数少ない魔族。殺し合うのは惜しいけど魔王様たちが悪いんだからね。生きていた時に私たちにしたこと」
「な、だ、誰だ!我のもとに現れずに外側から魔力で話しかけるやつは。裏切り者であるか!」
「ごめんなさーい。裏切り者とか言われてもわかんなーい。私だって記憶はないし、ただあなたにひどいことをされたという恨みだけは刻まれているから。だから私的には恨みはないけどこのどうしようもない感情のために死んでちょーだい!」
次の瞬間、魔王の座っている席に対して後ろ側の壁が破壊され、魔王に魔力を通じて話しかけていた男が現れる。
男の容姿は黒い布で全身覆われてわからず、ただ声が男性っぽいので男と魔王は判断した。
どうでもいいことだがそう判断した。
「じゃ魔王様。早速死んでちょーだ・・・およ?」
男が魔王に攻撃しようとするとアベは男に斬りかかる。
「私たち魔王将がいる前で私どもより先に魔王様を倒そうとするとは、いい度胸だな黒布!」
「黒布ってまんまだねー。センスないよ君」
「うるさい!くらえ!衝撃刃!」
アベは手を縦に勢いよくふり、衝撃の刃を放つが男は躱し、アベは連続で放つも男はいとも簡単に、ひょろり、ひょろりと躱す。
「ええい。躱すだけでは私は倒せぬぞ!攻撃せぬか!」
「わかったよもう。仕方ないなぁ」
男は右手をあげる、男の右腕は炎で出来ており、アベは炎の腕が出たことにより驚く。
「な、何!貴様。腕がないのか?」
「そんなことは気にしなくていいよー。さっさと消えてねー。黒炎・槍」
黒い炎の槍がアベに向けて放たれ、アベは驚きながらも攻撃を避ける。
「ば、ばかな。黒炎使いは、カスマは死んだはずだ!貴様はまさか!」
「ネタバラシはしたくないから早急に死んで欲しいのだけれどー」
男はアベが喋るのを封じるために、黒炎・槍を乱れ打ちする。