新たな2人の魔王将 2
「ババラン。貴様にはしばらく貴様の仕事をこなして欲しいのだ。ちゃんと貴様が仕事をし、役目を終えれば戦闘に参加しても良い」
魔王は頭を下げているババランに言う。
「役目とは何ですか?やはりモンスターの大量生産・・・」
「そうだ。我々のために身を粉にして働け。貴様にはモンスター牧場?とアワリオの研究室をくれてやる。そこで新たな同胞も生産しろ」
心得ましたとババランは魔王に言う。
「ところでガルベルはどうした?やつも我らの中ではトップクラスの強さだと言うのに」
魔王はナンレに言うと
「やつも私たち同様強者のためにおそらく強力な依代が必要なのかと」
「たしかにやつは強力。やつの呪詛にはかなわぬからな。やつがいればもっと我が魔族の繁栄速度が上がるというのに。まぁいないものは仕方あるまい。それで娘よ。新しく入る2人の魔王将はどれだけ強いのだ?」
「そりゃカスマやアスラスと違ってかなりの実力者ですよ2人は。2人には依代はありませぬから魔族本来の強さで私のもとにきます。元々は私の部下とアベの部下から繰り上げしたものたちです」
「ほう。それは期待できそうであるな。我が娘の部下とアベの部下ならば必ず優秀であろうな。しかし、我が魔王としてそ奴らが我が魔王将にふさわしいか見定めねばなるまいて」
魔王がナンレに言うと
「確かに彼らの実力は見せた方が早いですね〜。でもまだついていないので私の部下の実力はまた人間種を全て滅ぼす時にでもお見せ致しますね」
「であるか。ならば今は我々の復活を喜ぼうではないか諸君」
魔王はババラン、ナンレ、アベ、アルバルトンは再会を喜び今後の話し合いをしていた。
その頃、帝国から脱出をするために城から出て、皇国に向かおうとするカルナクとチリンは城に向かってきている人間だったが魔王によって魔族に変えられた人間たちに妨害されていた。
「本当に厄介だな。一人一人は強くはないんだが、こう群がられると本当に困るわ」
「ほ、本当よね。はぁはぁちょっと疲れてきたわ」
カルナクは息が上がらず、作業のように処理していたが、チリンは普段からあまり戦闘を行わないために、群がる敵に少しずつ息が上がり始めていた。
「はぁはぁはぁ」
チリンが息が上がって、少し油断していると、チリンは魔族に背後を突かれる。
「く、あ」
「危ない!もと女王様!」
チリンは死を覚悟した時、見慣れた光の剣がチリンに襲いかかってきた敵を貫く。
「この光の剣、ま、まさか!」
「ごめんね秋月。遅れたよ」
チリンが声のする方向を見た先にいたのはチリンを助けにきて囚われてしまっていた柳であった。