魔王国家
イナハルたちが皇国の中を捜索していた理人たちに会う。
そしてガイアラン王の遺体を探していたとガイに報告した時、ガイはしぶしぶと、歯を食いしばりながらもダーラスに言う。
「すまないな。王の遺体を探していたんだったな。とてもいいづらくて、言うの忘れていた。すまぬ。ガイアラン王の遺体はない。ガイアラン王の遺体は、炎の魔王将のてにより、灰になって消滅したよ。骨も残らずね」
ガイがダーラスに言うと、ダーラスは信じられないようにガイに言う。
「う、嘘よ!王様がそんな簡単にやられるはずないわ。殺されたっていうのもまだ完全に納得できていないのに、挙げ句の果てには王様の遺体が消滅したですって?ふざけないでくださいまし!ガイ!」
「ふざけても言うわけないだろ。それにそんな状態になっていなければまだまだ未熟な私に皇国のことを任されたのだからな」
「たしかに死んでなきゃ任せないわよね。でも私は信じたくないの。だからあまり言わないで王様のことは。たとえ灰になっていようともしかしたらそれはあなたが幻覚の魔法にかかっていて王様が灰になるのを見せられ、実際は遺体はあって肉体だけとられたとかね」
ダーラスは未だにガイアラン王の死を認めたくなく、最悪なケースのたとえまで出す。
「それはそれで私らがピンチだけどね。王の、父さんの威圧の能力は本当に強いからね。敵に回られたら本当に困るんだけどね」
「もしも生きていたとしても敵にならないことを祈るだけですね。生きているなら無事に儂らの前に現れて欲しいですな」
ガイが言った後にイナハルは言う。
「私はこの崩れた城に残って少し建て直すわ。このままじゃ私たち完全敗北みたいな感じだから〜」
「ならば私とイナハルで弓道寺のところに戻って奴らを連れてくるから理人とマリアルはダーラスの手伝いをしていてくれ」
理人は了解と言い、マリアルもうなずく。
「ではここは任せたぞ。イナハル。行くぞ」
ガイはイナハルを連れて、皇国入り口付近にまで弓道寺たちを迎えに行く。
「それじゃ私たちも作業に入りましょう。城は無理でしょうけどなんとか基地っぽいもので代用しましょ〜」
理人、ダーラス、マリアルの3人は城の崩れた残骸を集めて、ダーラスの魔法で崩れた資材を綺麗にし、理人が感で組み立てて行った。
その頃、旧アワルディア帝国にはもと帝国の間には魔王が帝王の席に座り、その周りに魔王将たちがひれ伏していた。