集結する帝国勢力
ガイが王族とわかり、これからのガイアラン皇国をどうするかの話をしている時、アワルディア帝国では・・・
「さてガイアラン皇国はどう来るかな?ガイアラン王はカスマ様の手によってくたばりやつらはもう風前の灯火、滅ぼすなら今だな」
ダーランマは映像の魔法により、ガイアラン皇国でカスマの見ていたものを全て見ており、ガイアラン王が死んだこともすでにわかっていた。
「ふ、これでもうすべてうまくいく。ガイアラン皇国は滅びるだろう。そしてガイアラン皇国全ての民は魔王様復活の贄になってもらおう。ふ、ふふふ。考えるだけで笑いが止まらないよ。まさかこんなに順調にいくとはね!」
ダーランマが帝国の王の間で笑っていると、アスラスがダーランマのもとを訪ねる。
「よう。ダーランマ。調子が良さそうではないか。何かいいことでもあったのか?」
「これはこれはアスラス様。ガイアラン王はカスマ様が殺しました。これでガイアラン皇国は我々が掌握したも同然です。さぁ作戦会議を開きましょう。今こそガイアラン皇国に完全なとどめを刺し、魔王様復活の為の贄にしましょう!」
ダーランマはアスラスに言うと、アスラスは
「そうだな。だが、魔王様復活の贄になるのはガイアラン皇国のものどもではない」
「へ?」
ダーランマはアスラスの言ったことが分からずキョトンとした顔で聞き返すが、その時、ダーランマの足元には何か違和感があった。
とても冷たく、動けなくなるような・・・
「な、私の足が凍って!」
「そんな驚くことじゃないだろう?わたしは氷の魔王将、それを貴様は知っているはず」
アスラスはダーランマに言うが、ダーランマは氷を溶かそうと足に炎の魔法をかけていた。
「な、何故だ!なぜに溶けない!」
「私はカスマのように自分の能力をひけらかすのは好きではないが魔王様の大事な依り代だ。丁寧に扱わねばならないし、ならば私の方が適任であろう。貴様が油断するこの時を何度待ちわびていたか。まぁ本音はいつでもやろうと思えばできていたが、ガイアラン皇国を落とせる時にした方がさぞ魔王様が復活した時も楽であろうと考え、利用させてもらった。君の役目は終わりだ。さぁ凍りつくがいい」
アスラスは徐々にダーランマの体を凍らせていくと、ダーランマは魔法の詠唱を始める。
「ふ、最後の悪あがきか。いいだろう。受けてやる」
「そうか、なら受けるといい。リフレクト!」
ダーランマはアスラスに向けて唱えると、何も起きないかと思えばアスラスの体はダーランマが凍っているのと同じくらいに、凍っていく。
「な、な、なにぃ!」