今後のガイアラン皇国
バイセンとテムルナの戦闘が終わった頃、ダーラス達のもとに向かったガイとイナハルは無事ダーラス達と合流し、その道中、実里を背負った理人とも合流した。
「あら〜。あなたたち皆無事だったのね〜」
「ダーラスの方が無事でなによりだよ。それにこちらはミノが負傷したし、王様も守れなかった・・・」
ガイはダーラスに言うと、ダーラスは驚く。
「そ、そんな!あなた達!なんで近くにいたのに王を見殺しにしたのよ!何で!なんで守りきらなかったの!」
「まぁ落ち着けダーラス」
ダーラスは取り乱し、ガイに問い詰めると、イナハルがダーラスの肩を強く掴んで落ち着かせる。
しかし、ダーラスはその手を払いのける。
「うるさい!王様は私を唯一助けてくれた恩人だったのに!私は、私は王様を守りたかった!だけどタルムやアルダスをここには置いていけなかった!誰かが治療しないとこの2人は、ここで戦ったみんな危なかった。だからこそ行けない私に代わってあなたを行かせたのに!」
ガイの胸ぐら掴み、ダーラスは言う。ガイはダーラスに向かって
「・・・すまない。王様が死んだのは私のせいだ。私が弱いから、王様の足を引っ張ってしまった。本当にすまなかった」
「謝ってすむと思わないでよ!この!」
ダーラスはガイに平手打ちをしようとするがイナハルはそこで網を出し、ダーラスを網の中に閉じ込める。
「な、何をするの〜!イナハル!私はこの男をひっぱたかないと気が済まないわ〜!」
「話を聞け。後ダーラス、お前がそのお方に手を出していたら、わしがお前にもっときつめの罰を与えなければダメになる」
「な、イナハル!あなたこいつをかばうの!王様を見殺しにしたあいつを!」
ダーラスは網の中からイナハルに叫ぶが、イナハルは冷静にダーラスに説明する。
「このお方はガイアラン王のご子息である。ガイアラン王は死ぬ前にこのお方の指示、そして面倒を見るようにとわしは頼まれていた。ダーラスとアルダスには言ってなかったがな」
ダーラスはイナハルの話を聞いて驚く。
「そ、そんな。この人がガイアラン王、王様の息子・・・。そして私たちはこいつの面倒を見なければいけないの?」
「そうだ。ガイが死んでしまえば王家は滅び皇国を立て直しても意味がなくなる。城民の安全も考えて、王家の存在は必要だ。だから私たち3人でガイ様を支えるぞ。わかったな」
ダーラスはガイアラン王の死にまだ納得できずにいたが、最後の遺言は聞かねばならないと思い、ガイの面倒を見ることを納得した。