ダークルンの遊び 2
「おのれ、調子にのるな、よ!」
ダークルンはそう言いながらもハラサの針の攻撃を受け続けるしかなかった。
「そういう無駄口はいいから。さっさと負けを認めろよ。その内本当に刺しちまうかも」
「だ、れが負けを認めるかバカ。僕に、求められているのは、勝利、のみ!」
そう言いながらもダークルンは磔にされたままハラサの攻撃を受けるのみ。
そしてとうとう、ハラサの針が右肩あたりに刺さる。
「ーっ!」
「おっとすまない。手元が狂った。それじゃほいっと!」
ダークルンの右肩に刺さったハラサの針が、太い棘のようにでかくなり、右肩に大きな穴があく。
「っっっ!がぁァァァ!」
「またまたすまない。全然降参しないもんだから痺れ切らして針をでかくしちまったよ。悪いな〜」
ハラサは笑いながら言い、ダークルンはそれに腹を立て、奥の手を使うことを決める。
(これはこんなところで使いたくなかったんだよな〜。今のダーランマはどこかに部下を忍ばせているかもしれないから不用意に奥の手は使いたくなかったが、仕方ない。これも僕の未熟さ故だな)
ダークルンは息を吸い、ハラサにはっきり聞こえるくらいの声を発して言う。
「こっちを見やがれ!このドSやろうがぁぁぁ!」
ダークルンが言うと、案の定ハラサはダークルンの方を見る。
「誰がドSだ誰が!お前の方がドSだろうが!」
ダークルンはこっちを向いたハラサの顔、目を見る。
「これは本当の奥の手だ。お前に使うだけありがたく思えハラサ君!」
ハラサの目を見、ダークルンはしばらく見つめる。
そして、次の瞬間、ハラサは気付けば見ている景色が変わっており、自分がいたであろう場所にダークルンが立っていた。
「これは一体・・・。っ!」
ハラサは自分の肩の痛みに気づき痛みのある右肩を見ると、ダークルンの右肩に刺さっていた巨大針がハラサの右肩に刺さっていた。
「なんで俺の腕にまで針が・・・。おのれ!お前一体何をした」
「秘密だ。さて、それで今お前さんは自慢の磔をくらっているわけだがどうする?お前ならとけるんだろう?とくことをオススメするぜ」
「当たり前だ解除させてもらう!ふんっ!」
ハラサが磔の針を全て取り除き、地面に着陸したとき、ダークルンは魔法を放つ。
「貫け!ファイアスピア!」
炎の矢がハラサの体に一直線で向かう。
「ハリハリ・アームド!」
ハラサは針をでかくし、腕につけてファイアスピアをかき消す。
「貴様はこの今の状態で倒す。このハリハリ・アームドで!」