炎の魔王将、氷の魔王将
「なぜ庇ったって貴方が死ぬと困るからですよ」
アワリオは腹部にアスラスの攻撃を受けて、大量の血が溢れ出る。
「アワリオ!今回復するから待ってろ」
「いや、ダーランマ様。その前にアスラス様の説得を」
アワリオは腹部に攻撃を受けて倒れ込んでいたがダーランマにアスラスの説得を優先させる。
ダーランマは瀕死の状態で訴えるアワリオのいう通りにする。
「・・・アスラス様、今までの非礼をどうかお許し下さい。そして、我々に力をお貸しください。魔王様復活のために」
ダーランマはアスラスの前に向かい、アスラスの前で土下座する。
「・・・貴様は私の前でそんな態勢でいて攻撃されたりしないなどとは少しも思わないのか?」
「覚悟の上です。アスラス様がはいというまで私はこの態勢でいつづけます」
「本当だな?」
アスラスはダーランマに尋ねる。ダーランマは
「本気です」
と言い、アスラスは試そうとする。
「アイス・ブ・レイド」
アスラスは手元に氷の剣を生成する。
「貴様の覚悟、見させてもらうぞ」
アスラスは氷の剣を振りかぶり、ダーランマに向けて突き刺そうとする。
ダーランマはアスラスの方を見ず、ダーランマはただひたすら土下座の態勢をつらぬき通す。
「・・・もういい。顔を上げろ」
「ダメです。アスラス様が私らに協力してくれるというまでこの態勢は・・・」
「貴様には負けた。貴様の計画に協力してやるというのだ。だから顔を上げろ」
ダーランマはゆっくりと顔を上げる。
「ほ、本当に協力してくださるのですか?アスラス様」
「ああ。魔王様を目覚めさせるのなら私にとっても好都合だからな。だから早くそこで私の攻撃を受けて今にも死にそうになってる奴をいい加減治療してやれ。マジで死ぬぞそいつ」
アスラスはアワリオを心配し指差すとアワリオは身体が仰向けに倒れてプルプルと震えていた。
「は!アワリオ」
ダーランマは土下座をやめてすぐにアワリオの近くにかけよる。
「いま傷を塞いでやる。このものに癒しの力を・・・。パーフェクト・キュア!」
アワリオの怪我していた部分が修復され、出血も止まり、震えていた身体もだんだん止まって、息が整う。
「危なかった。もう少し遅れていればアワリオは死んでいた」
「全く。私の前にその仲間の応急処置をすこしだけでもすればよかったろうに」
ダーランマとアスラスが話をして少し経つと研究室の奥のドアが開く。
「おい、バウラムの説得に成功したぞダーランマ」




