ガイリの怒り
パールを殺したと聞いた瞬間、岩の塊を腕にまとい、ガイリはテムルナに殴りかかる。
「ロックインパクト!」
ボァン!
ガイリのロックインパクトはテムルナの爆破により岩が崩れ落ち、威力が無いただのパンチになったが、それでもガイリは勢いのままにテムルナを殴りかかる。
「貴様親友を殺すなど見下げ果てたぞ!あいつ以下だ!お前に嫌がらせばかりしていたバイセン・アクトーより最低なやつだぞテムルナァ!」
ボコン!
ガイリのパンチを左頬にもろにくらうテムルナ。
「・・・気は済んだか?」
「済むわけないだろう!仲間が身内に殺されたんだ!一発できが済むわけがない」
もう一発殴ろうとするガイリ。
しかし、テムルナはガイリの懐に手刀をかます。
「かっ!は、ぁ」
「お前もそんな感情をむき出しにするやつだったなんてな。俺たちアムライ7のリーダー。ガイリ・アサールはどんなときがあろうとも冷静だったからな。いつかの弟が行方不明になった時も」
「な、ぜ。お前が弟のことを知っている?俺は旦那にしか家族事情は喋ってないのに」
「この帝国にいればある程度の個人情報はわかるからな。まぁあいつらに従うのが条件だがな」
「この、うらぎ、り者が・・・」
バタン
ガイリはその場に倒れ、意識を失う。
「さてと。帝王様はこいつを確かご所望だったし連れて行くか」
ガイリはテムルナに担がれ、城の帝王の間へと連れていかれる。
テムルナがガイリを搬送している数分の間帝国の城、帝王の間では
「なかなかお似合いじゃないか。我らが女王チリー様」
「お世辞などいらない。それで私にどうしろと?」
女王のような服装に着替えて、帝王の間に来たチリンはダーランマに聞く。
「何、基本私が言われたことをしていればいいさ」
「・・・どんなことをさせる気?」
「簡単なことさ。帝民からの苦情があればそれに対応したりなどさ。まぁ最初から期待はしていないよ。君はわたしの影武者のようなものにしようと思っているからね」
「そう。好きに使えばいいよ。ただしあいつを殺したりすれば私はすぐにでもあなたに従うのをやめるから」
チリンはダーランマに言う。
「了解している。彼のことならアワリオに一任しているから会いに行きたければ暇な時に行くといい」
ダーランマはチリンに言い、チリンはある人が丁重に扱われると思い、ホッとしていた。
もう城に着きそうなところにいたテムルナ。
しかし、城に入る前に謎の襲撃者がテムルナを襲う。
「悪いがこいつをもらうよ。帝国の犬」