切り裂き魔の元リーダー
「おい、誰だか知らねえが俺が用があるのはアワリオだけだ。関係ないのにそんな奴をかばうと怪我するぜ」
「いらない心配をありがとう。小僧に心配されなくても大人はね怪我しないよ」
いちいちテムルナのことを小僧というテズルカにテムルナはイライラはしていた。
「いちいち人のこと小馬鹿にする野郎だな。大体お前俺のこと小僧とかいうがお前自分でそんなに年とってんのかよ!」
「まぁ歳はあまり言いたくないが、戦いの経験ならお前のような若い奴には負けないよ。さっさとかかって来なよ。それともその手刀とやらは弱いやつと刃物を防御するようにしか使えないのかい?」
イライラが限界に達したテムルナはそれを言われた瞬間、テズルカに迫り、手刀をあびせようと、突きに横なぎ、みだれづきまで行ったが全部見切っているかのようにかわされてしまった。
「何故だ!何故あたらない!私の身体能力は上がっているはず、こんな強化にすがり更には親友の身体能力までプラスされているのになんでただの切り裂き魔野郎に攻撃があたらないんだ!」
テムルナは攻撃が全てかわされたことにより自分の強化が無駄なんじゃないのかと自分を疑ってしまった。テズルカはその隙を見逃さなかった。
「はっはっは。やっぱり小僧は弱いな。そんな精神だといくらやっても私には勝てないぞ。惚れ隙だらけ」
ザシュ!とテムルナの腹部にテズルカの攻撃が軽くささった。
「な、、、に、、、お前も手刀使い?」
「そんなわけないじゃないか。小僧ごときに何故私が武器を使わなくちゃいけないんだよ」
その場にいた切り裂き魔2人以外は「えっ?」と驚愕していた。手刀でもないのに綺麗に普通の攻撃がテムルナの腹部に刺さっているからである。
「君みたいな小僧には能力も使うまでもない。こんなただの突きで普通に刺さっているやつなんかにはな」
シュッパ!と次にテズルカが刺した手を抜き、手についた血を地面にとばすとテムルナは驚愕しながら
「はぁはぁまさかこんなことが、、、こんなところでやられるわけには」
テズルカは完全に自分が勝ったと思い、アワリオに
「アワリオさん。あなたの実験にケチをつける気は無いが、こんな弱いやつしか作れないんですか?なら実験はやめたほうがいいですよ」
そう進言したテズルカだがアワリオの顔を見ると、アワリオはなぜか笑っていた。
「ありがとう。テズルカ君。彼は知らないうちに手を抜いていたらしい。自分が気づいてないほどにね」
テズルカが「え?」と思った瞬間、テズルカは血を吐いていた
「な、、、に、、、」
「よう小僧。どうだ?お前がバカにした俺の手刀は?効いただろ?なぁ効いただろ!」
ザシュザシュ!
背後からテズルカはテムルナ手刀で急所を外されながら何度も刺されていた。
「いい加減にしろやこの!」
次の瞬間テズルカの攻撃に違和感を感じたのかテムルナは気づいた時には手刀では受け止めずに避けていた。
「感のいいやつは私は嫌いだよ。今の攻撃を避けやがって」
「何が避けやがってだ!今の攻撃避けなかったら死んでいたし、手刀で受け止めてたら確実に俺の手は地面に落ちていただろうな」
テムルナが死ぬだろうが言ったという言葉を言った瞬間これ以上は実力を出してもらう前に下手しら死んでしまうと思ったアワリオは
「テズルカの旦那〜。もういいですぜ〜。下手したらあんたあいつ殺しそうですからね〜」
そういわれた瞬間、テズルカは殺気を抑え戦闘態勢をやめたが、テムルナに
「私はお前みたいな小僧は嫌いだ。だが共に戦うやつならばそんなことは言っていられない。小僧のことあまり認めたくないが、その強さいつかは引き出してやる。この切り裂く能力を使わずにな」
テズルカは本気を出さないでいたテムルナのことをかなり嫌っていた。本気を出していないのに能力を使った自分も嫌になっていた。
いつかテムルナと再戦した時に本気で臨んでもらえるようにテズルカは自分を鍛えなおさねばと思っていた。
アワリオは結局2人の実力を全て見れずがっかりしていた。