終戦
「本当はこれだけは使いたくなかったが他に手はないからな。使うしかあるまいよ」
アルダスはそう言って前に出た。
「何をする気なんです‼︎アルダス様‼︎無茶だけはもうおやめください。ただでさえさっきの攻撃で地面に叩きつけられ体がボロボロですのに、、、」
ガイはアルダスを心配し気遣っていた。
「それでも誰かがやらなきゃいけないんだよ。それに俺は闘将という地位にいるんだぜ。1人だけ簡単にくたばってちゃこんな呼び名恥ずかしくて名乗れねえよ。まぁ俺にもしものことがあればガイ、王を頼むな」
「アルダス様、、、。わかりました。そこまでいうなら私は止めません。もしものことがあったら王は必ずお守りしてみせます‼︎」
頼むとアルダスはいい、次に理人に声をかけた。
「鏡。すまないがさっきの鏡のパネルをもう一回出せないか?」
「出せるといえば出せるが的の方向に攻撃をはねかえすのは無理だぞ?」
「いや跳ね返すのはいいよ。とりあえず時間稼ぎをして欲しいんだ。今からする攻撃は少し時間がかかるからな。頼むぜ鏡、今のお前には期待しているぜ」
わかったと言って、理人も前に出た。
「さぁ今片付けてやるぜ化け物。この一撃で沈むがいい、、、。」
アルダスは構えに入った。腕を上にあげ、武器の斧を構えた。
「はぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
アルダスは集中して気を高めていた。そんなアルダスを待ってくれ化け物ではなかった。理人より先にアルダスに向けて糸攻撃を放った。
「させるかよ‼︎」
鏡は化け物が糸攻撃を放ち、アルダスに当たる前に異能力の鏡を使い、攻撃をはね返した。
「ウゴォォォォォ‼︎」
一度跳ね返されたくらいで、化け物は攻撃をやめなかった。何度もアルダスに向かって糸攻撃を化け物は放ってきた。
「舐めるな‼︎アルダスには攻撃は当てさせんぞ‼︎」
理人は化け物が放ってくる糸を全部適当な方向へはね返していた。城下なのであまり建物には当てないようにしていたがうまくコントロール出来ず、たまに人の家に糸が跳ね返ることがあった。
しばらく化け物が放ってくる攻撃をガードしていた理人だが限界が近づいてきていた。
「まだか‼︎アルダス‼︎もうもたないぞ‼︎」
「もう少し‼︎もう少しだけ耐えてくれ‼︎もうすぐこいつを一撃で倒せる分の力が腕に集まるから」
アルダスはそう言って、理人に頼んだがもう理人も限界で後一撃で耐えられるか耐えられないかの状態だった。化け物は糸攻撃を放った。
「くっ‼︎頼む、はね返ってくれ‼︎」
理人はそう考えて能力に力を入れたが、鏡は割れてしまい、化け物の糸攻撃はアルダスに当たりそうになった。
「クソ‼︎まだ力が集まってないがもう放つしか、、、。」
「とりやぁぁぁぁぁ‼︎」
化け物の糸がアルダスに当たろうとした時、ガイが割り込んで入りその糸を切り裂いた。
「ナイスだぜガイ‼︎よし力が溜まった‼︎2人とも下がってな‼︎」
そう理人たちに伝えると2人はアルダスの後ろに下がった。
「いくぜ。とっておきをおみまいしてやるから冥土の土産に持っていきな‼︎」
そういうとアルダスの構えていた斧が5倍くらいに大きくなった。
「いくぞ。秘技‼︎大切断‼︎」
アルダスが斧を振り下ろすと化け物の身体が頭から一気に縦半分に両断された。前みたいに盾を出していた化け物だが、それごと切り裂かれていた。