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23、カイとヒナ・2




「うらやましいわ」





オウジの黒い瞳を見つめて、


ジェシーが ため息一つ。





「キラキラしてたわ  貴方も カイも。」



「あ?」



「いいわね 才能があるって」






イヤミなき微笑みのマシュマロ女は、


ホンキなのだろう。




才能?



なんて久しぶりの言葉だ。






「んなもんねーよ」



――ムカシはあったかもしんねーけど・・・。






「何言ってるの? 

あのたくさんのギャラリーの歓声が 聞こえなかった?


間違いなく貴方たち2人を 称賛するものだったわ!」






マシュマロ女は、よっぽどウレシイらしい。


その白いセーターが、ウキウキエナジーで


ますます膨れ上がってみえるほど。






「あれはカイにだ」



「貴方の音楽にもよ」



「オレじゃねえよっ!」





ジェシーのウキウキが、びくりと固まった。





「・・・あんなのはオレの曲じゃねえ!

・・・カイに・・


アイツに巻き込まれて 生まれただけの 

ぐー然の産物だ!!」





どこからか湧いてくる、カチコチのプライドが、


スナオな喜びへの回路を 遮断する。






「あれは・・・  カイの曲だ!」






ふてくされた顔でワインを注ごうとする

オウジのボトルを、


ショウゴが すかさず奪い取った。





「いーのいーのぉ 

ちっさな脳ミソで、ムズカしく考えないの!



カイちゃんは貴公子!


オウちゃんは美少年!



美しいオトコの子がいれば、世界は平和よ~~っ!! 


ね、みんなーーっっ?!」






ショウゴの言葉に、


またヤァ~!と店中が盛り上がる。




すっかりデキ上がってる イカレ店主は、


オウジのグラスに なみなみと赤ワインを注ぐと、






「さ、さ、 飲んで飲んで! 今日はアタシのおごりよ~」





と、皆にワインをついで回った。





理由なんかどうでもイイ。



ただこの連中は呑んで、喰って


バカ騒ぎがしたいだけなのだ。





「ちっ・・  ヘンな店!」






赤いワインをイキオイで啜り、


ふわりと感じたやわらかな気配に、隣を見る。




いつの間にか、頬づえをついて、カイがいる。






「 楽しかったね・・。 」






今日の一日を遊び疲れた、


夏休みの子どもみたいなカオだ。






「わかんね   オレは・・ 


なんか夢中だった・・」





「ボクは 気持ちよかったよ。   

オウジ君の音は正直だ」




「え?」




「感情がストレートな分パワフルで、

イメージと直結だ。


音と自分が、こんな風に一つになれたの、

久しぶりだな・・」





カイは目を閉じて、体中で余韻を味わっていた。





「オ~~ウ!! ソレってアレですね!?


カイがジャパニーズビューティーアクター

だった時の話デスね?!」





けたたましく乱入して来たのは、ハッピ男・キースだ。





「ピピッ! キー坊、 イエローカードっ」



「かまわないよ、ショウゴさん」






カイの承諾に、ペロリと舌を出し


キースはここぞと、


機関銃のように まくしたて始めた。





「カイはカブキです! べりべりビューティフォーですよ!

ニホンのデントウゲーノー、オンナガタです!!」




「“オンナガタでした”、だよ。 キース」




「オンナガタぁ?  ミヤマクワガタの親戚かよ。」




「ミヤマガタ?? ナンデスカ? 

カブキの女性をエンじる、アクターのコトですよ!」




「え、カブキって・・・ 白塗りしてるアレ?

いや、それはゲイシャか・・?」




「私も写真を 見せてもらったことがあるわ

とっても綺麗だったのよ!」





おせっかいジェシーも、ぐぐっと身を乗り出してきた。






--------------------To be continued!


このお話はフィクションであり、設定は1980年代NYです。

なお、本作は作者本人により「イースト・セブンス・ストリート ~NYの夢追い人~」として、以前アメブロに掲載されていたものです。


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