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とある大樹の森で

作者: 莎月 双樹

 タイトルに‘とある’と付いていますが、やはり他の‘とある’とは関係の無い、全く独立した作品です。




 幼い少女がひとり、森の中を走っていた。

 地面に張り出した大きな根を飛び越え、甘い蜜を出す薄紫の花の下をくぐり抜ける。

 柔らかな下草に一面覆われた少し開けた場所にたどり着くと、息が切れたのかぺたりと座り込んだ。

 年の頃は5~6歳といったところだろうか。白い、頭からすっぽり被る形をした袖なしのワンピースから伸びた手足は白く、子供らしいまろみを帯びている。柔らかな波を描いて顔を縁取る髪は肩のすぐ下ほどの長さで、薄い銀色の輝きは日の光を浴びてあちこちに虹色の煌きを弾かせていた。

 初めて来た場所なのか、大きな翠色の瞳に好奇心をいっぱいに(たた)えてきょろきょろと周囲を見回す。と、

「やったー!新記録だー!!」

愛らしい澄んだ声で叫びながら、両手を振り上げる。

 …外見は天使のように愛らしいが、活発な性格のようである。

「さて、あいつが来ないうちに、っと」

 少女がさらに進もうと立ち上がったところで、

「レティルリティア」

 低く落ち着いた声とともに少女の腕の下に大きな手が伸び、そのままひょいと抱え上げられた。

「あー、ヘイルナード!やーだー、はーなーしーてー」

 手足をばたつかせて暴れる少女をものともせず抱き上げたのは、年の頃は20代半ばの青年。褐色の肌に艶のある黒髪、瞳の色も黒なら纏う衣服も黒という、黒尽くしの外見をしている。

「何度言ったらわかる。お前はまだ小さい。遠くに行くのは無理だ。」

 淡々と喋る青年に対し、レティルリティアと呼ばれた少女は何とか青年の手を外そうと試みる。

「無理じゃないもん!あたしは外に行くんだもん!」

「途中で力尽きて眠ってしまうくせに何を言う。」

 あきらめたのか、もがくのを止めた少女を青年はだっこの形に腕に抱え直す。

「むぅー」

 可愛らしいうなり声に青年が少女のの顔を覗き込むと、薄紅色の頬が見事に丸くぶっくりと膨れている。

「帰るぞ」

そう言って少女が来た道を引き返す青年の腕の中で揺られながら、

 明日こそは出て行くんだ!

少女は次の成功を誓った。




 幼い少女がひとり、森の中を走っていた。

 年の頃は7~8歳といったところだろうか。虹色の煌きを帯びた淡い銀色の髪と、大きな翠の瞳を持つ可愛らしい少女である。

 甘い蜜を出す薄紫の花の下をくぐり、柔らかな下草の生えた小さな広場を抜け、小さな赤い実をつけた蔦の絡まる樹の根元で立ち止まる。

 初めて来た場所なのか、大きな翠色の瞳に好奇心をいっぱいに湛えてきょろきょろと周囲を見回す。と、

「うわぁ、初めて見たー!」

 見上げた樹の上に、瑠璃(るり)色の羽を持つ小鳥が何十羽もとまっているのを見つけて歓声を上げる。

 よく通るその声に、しかし小鳥たちは動じることなく小首を傾げ、はしゃぐ少女を見下ろしている。

 すると。

「レティルリティア」

 鳥に向かって大きく手を振る少女の後ろから、低く落ち着いた声とともに大きな手が伸び、そのまま少女を抱え上げる。

「うわっ、またヘイルナード!」

「おまえこそ何度言ったらわかる」

「やだやだやだやだやだー!はなして、はなして、はーなーせー!!」

 叫びながら両手両足をばたつかせるが、やはり効果は無く。

 レティルリティアと呼ばれた少女は、ヘイルナードと呼ばれた青年に抱っこされ、来た道を戻るのだった。

 明日こそ、明日こそきっとっ!

 何度目か知れない成功を誓いながら。




 少女がひとり、森の中を走っていた。

 年の頃は10歳前後。虹色の煌きを帯びた淡い銀色の髪は二の腕の半ばほど、大きな翠の瞳を持つ可愛い少女である。

 柔らかな下草の生えた小さな広場を駆け抜け、小さな赤い実をつけた蔦の絡まる樹の前を通り過ぎ、大きな岩と岩の間をすり抜けると、小さな川が流れていた。川には小さな魚が泳ぎ、時折その鱗が光を弾き煌いている。

「うわぁー」

 少女は歓声を上げたが、すぐにはっと気づいて首を振ると

「だめだめ、さっさと行かなくちゃ」

 渡れる場所を探して上流を、続いて下流を見渡す。

 そうだ!高いところのほうが良く見えるかも!

 そう気づいて岩の上によじ登ろうと手をかけたところで

「レティルリティア」

低く落ち着いた声とともに少女の体に腕が回され、張り付いた岩から引き剥がされる。

「ヘイルナード!うそ、また見つかるなんてー!!」

「まだ小さいおまえには無理だ」

 少女の抵抗など歯牙にもかけず、青年は少女を腕に抱え上げる。

「小さくないもん!」

「私の半分も無い背丈は十分‘小さい’」

 そう言ってヘイルナードと呼ばれた青年は、少女を腕に抱えたまま軽やかな動きで岩に足を掛け乗り越え、来た道を戻って行った。

 ヘイルナードのばかばかばかー!明日はぜったい出てくんだー!!

 少女はしかしあきらめることなく次の成功を誓った。




 少女がひとり、森の中を走っていた。

 年の頃は12~13歳。体つきは幼さを残すものの、半袖のワンピースからすらりと伸びた透き通るように白い手足からあどけない艶を放っている。虹色の煌きを帯びた淡い銀色の髪は豊かに背を覆い、少し細くなった(おとがい)をもつ(かんばせ)に煌く翠の瞳が印象的な美しい少女である。

 小さな赤い実をつけた蔦の絡まる樹の前を通り過ぎ、大きな岩と岩の間をすり抜け、小さな川が流れているところでは少し下流に移動して水面に突き出た石の上を身軽に跳んで渡っていく。

 早く、早く。

 内なる声に追い立てられるように、少女は‘外’を目指して走る。

 黄色い落ち葉に彩られた長い通路の果て、鋭い棘を(まと)った茨の茂みを前にして、どうしたものかと立ち止まったところで

「レティルリティア」

低く響く落ち着いた声が少女を呼んだ。

 ビクッと肩を震わせ、少女が恐る恐る振り返れば、黒髪に黒い肌、静かな光を湛えた黒い瞳の青年。

「……ヘイルナード」

 少女があきらめの混じった声で名を呟けば、

「帰るぞ。」

青年の腕が伸ばされる。

「う~。」

 唸りながらとぼとぼと近づく少女を軽々と腕に抱えると、青年は(きびす)を返した。

 青年の力強い歩みに揺られながら、少女はじぶんの頭をことんと青年の首下(くびもと)にもたれさせた。




 少女がひとり、森の中を走っていた。

 年の頃は15歳くらい。たっぷりとしたドレープをとった半袖のワンピースに包まれた体の線は、やや幼さを残すものの娘らしい丸みを帯びている。虹色の煌きを帯びた淡い銀色の髪は豊かに背を覆い、翠玉(すいぎょく)()めたかのような瞳の美しい少女である。

 小さな川の水面に突き出た石の上を軽やかに跳んで渡り、黄色い落ち葉の通路を駆け抜ける。鋭い棘を纏った茨の茂みの前で立ち止まり、きょろきょろ辺りを見回すと、蔦が巻きついた一本の樹に狙いを定め、蔦を足がかりに樹をよじ登っていく。茨の茂みの上に大きく伸びた太い枝の上を危なげなく渡ると、枝の先から垂れた蔦を伝って、見事茂みの向こうに下り立った。

「うふふ。」

茨の茂みに向かってしてやったりと会心の笑みを浮かべると、踵を返して再び走り出す。

 早く、早く。

 出て行かなきゃ。

 内なる声に急き立てられるように、少女はひた走った。

 走って走って…………岩肌に無数の水晶が顔を覗かせる谷間があと少しで切れようかという場所で、少女の足が、ふとその動きを止める。ぱっと後ろを振り返るが、そこには誰もいない。

 確かめるようにじっと見つめても、やはりそこには水晶が生えた岩肌とその狭間の通ってきた細い路しかなく。

 少女は戸惑うように首を傾げると、再び前方を向き、足を踏み出そうとしてやはり躊躇(ためら)う。

「う~。」

 進もうとして進めぬまま、少女はぺたりとその場に座り込んでしまった。そこへ

「レティルリティア」

 変わらず感情を見せない、低く響く声が少女を呼んだ。

 声の主を振り向いて、黒以外の色を持たない青年をその目にとらえると、少女の顔がぱっと輝く。しかしそれも一瞬で、その顔はすぐにぷっとふくれっ面になった。

 無言で睨む少女に、青年は足音を立てない足取りで静かに一歩ずつ近づく。

 すぐ目の前まで歩み寄った青年に、少女はふくれっ面のまま両手を伸ばした。

「ここまで来たのは新記録だから、だから疲れちゃったから、それで今日は帰るだけなの!次こそは出ていくんだから!!」

 青年は小さく一つ溜め息をつくと、少女の腋の下に手を入れて、重さを感じさせずに軽がると抱き上げる。そのまま幼子を抱くように少女を腕に乗せて、少女が走ってきた道を戻っていく。

 少女の背はずいぶんと伸び、腕に抱えると少女の顔は青年のそれよりも高い位置にくる。青年の肩に手を乗せて自分を支えた少女は、ふと思いついたように青年に話しかけた。

「どうしてヘイルナードは、私のことを皆みたいに‘レティ’って呼ばないの?」

「……お前は‘レティルリティア’だろう」

「そうだけど~。でも~。う~」

 薄紅色の透けた白い頬をぷっくりと膨らませると、少女は自分の頭をこてんと青年の頭にもたれさせた。




 少女が逃げて、青年が連れ戻す。

 そんな光景は、こうして繰り返され・・・・・・




 * ** *** ** * 




 青年にとって、少女は目の離せない存在だった。

 小さい体なのにやたら行動力があって、起きるとすぐに駆け出していく。

 その度に、少女が疲れた頃を見計らって迎えに行き、連れ戻すのが彼だった。

 もちろん四六時中見張っているのは無理な話で、気づいた者が青年に教えてくれるのだったが。

 知らせを受ける度に青年は、少女を追いかけて森の中を走るのだった。




 青年にとって、少女は幼くて庇護が必要な存在だった。

 森を出て行こうと駆け出しては体力が続かずに座り込んでしまう。

 なのに抱き上げれば、疲れきっているはずなのに暴れて抜け出そうとする。

 青年にとっては子リスがもがくくらいの抵抗でしかなく、むしろ少女がもっと疲れてしまうことのほうが気がかりなのだった。




 青年にとって、少女は厄介な存在だった。

 自分の背丈だって自分の半分もないのに――青年が長身なせいもあるのだが――頑固で、相変わらず出ていくと言っては駆けていく。

 おまけに少しずつその距離が伸びていくものだから、連れ戻すのに間に合うかどうか心配になる。

 なにせ最初に少女が駆け出して行き、眠り込んで次第に姿がぼやけてきた時に、

「本体から離れたまま消えてしまったら死んでしまうかもしれない」

などとと聞かされたものだから、心配になるのも無理はないのだった。




 青年にとって、少女は不思議な存在だった。

 森の木々たちはほとんど姿を変えない――もちろん花や実をつけたり紅葉したりという変化はあるが大きさはさして変わらない――のに、少女は気がつけば背が伸び、子どもっぽいぷくぷくとした丸みを失いつつある。

 その変化は、自身も姿の変わらない青年にとっても驚嘆すべきものだった。

 とはいえ、まだまだ幼いのも確かで……。

 なにせ、彼女の言う‘明日’が、普通に翌日ではなく数ヶ月――時には数年――も経っていることに、未だに気付いていないのだから。

 今回はいつもよりおとなしい少女を訝しみながらも、もたれてくる温もりが離れていくのがもったいない気がして、青年はいつもと同じく黙って少女を運んだのだった。




 青年にとって、少女は厄介で、庇護が不可欠で、目が離せない、不思議な存在だった。

 いつその姿を現すのか分からない。赤ん坊姿の時は良かったがちょっと大きくなると途端に外に向かって駆け出す。かと思うと疲れて眠り込んではそのまま消えてしまうのではないかとヤキモキさせ――誰よりも早く時の中を駆けるように姿を変えていく。

 気がつけば、泉のほとりに来て、姿を見せない彼女のそばに座り込み待ち望む自分が在った。

 次はいつ現れるのだろう?

 早く出てくれば良いのに……。

 青年がこの森で暮らし始めて数十年。彼と語り合う存在は多かったが、少女の出現を待ち望む時の、胸の奥が落ち着かない想い――この想いが何というのかは解らないが――を抱かせるのは、あの少女ただ一人。

 この森に来る前の記憶は遠く朧であったが、しかしやはり、こんな想いを抱いたことは無かっただろうという気がした。

 夜の帳が下り無数の星星が煌く天の下で青年は抱えた片膝に額を付け、前回の少女の‘脱走’を思い起こす。

 まさか水晶の谷間まで行けるとは思わず、ほぼ森の反対側に居た青年が間に合わないのではないかと焦りながら谷に着いたとき、まだ余力がありそうなのに何故か少女は先に進もうとしていなかった。

 ほっとする――態度にはまったく表れなかったが――青年の心の内も知らず、変わらず「次こそは」などと言う少女に、さすがに溜息がこぼれてしまったが。

 それでも、少女が自分の腕に大人しく抱き上げられてくれると、青年の胸の内は温かいもので満たされてくるのだった。




 青年が待ち望み、少女が現れる。

 そんな現象は、こうして繰り返され・・・・・・

 



 * ** *** ** *




 人が足を踏み入れるのを拒むかのような高く峻厳(しゅんげん)な山々が軒を連ねる大山脈の中、万年雪を湛え最も高い‘天峰’と呼ばれる山々に囲まれたその場所に、誰とも無く‘神々の箱庭’と呼ぶその森は在った。

 周囲の寒さを寄せ付けぬ常春の大気の中に(よわい)千年を越える大樹が無数に(そび)える‘千年大樹の森’。神々が自ら植えたとされる木々は、齢百年を過ぎれば木霊(こだま)を宿し穏やかに語り合う。

 欲深き人も、血を好む獣も寄せ付けぬ、ただ木々と鳥たちの楽園。 


 木々たち(正確には木霊たち)の今――といってももう数十年来になるのだが、千年大樹の彼らにとっては十分‘今’と言える――の話題の多くは、青年と少女のこと。


 木々たちは知っていた。

 青年が、かつては人であったことを。

 大地の神の守護を受けた戦士として魔物と戦い続け、死してもまた転生を重ね神の使徒であり続けた彼は、最後の戦いで神域に迫った強大な魔物と魂に宿る力まで振り絞って戦い、相打ちとなった。最後まで神に尽くして散った彼に対する大地の神の慈愛は大きく、再び転生する力など残っていなかった彼の魂は神の御手により(すく)い上げられ、神々に愛されし‘箱庭’に置かれた。――彼の剛き意志を現したかのような‘黒耀晶石’の化身として。安らぎに満ちた常春の空間で、戦いに満ちた生を重ね傷だらけの魂が安らかなれとの願いを込められて。

 その神の慈しみのままに、青年はこの‘箱庭’で穏やかな日々を過ごしたが、既に人の子ではなくなり戦いに満ちた前世までの記憶は遠くなったとは言え、この森でただ一人、人としての姿を持つ存在である青年は孤独であった。たとえどんなに木々たちが話し相手になったとしても、彼のような存在はその森では彼しかいなかった。


 木々たちは何でも知っていた。

 少女が、そんな青年に遣わされた神の恵みであることを。大地の神の奥方である水の女神――木々たちは敬愛を込めて‘麗しき御方’と呼ぶ――が、時折何かを探すような目をする青年を憂いた‘箱庭’の木々たちの声を聞き届け、‘翠玉銀樹’をたおやかな手ずから植えられたことを。


 少女と青年の追いかけっこが幾度か続いたある日、森で一番鳥を多くとまらせることができる枝ぶりが自慢の長老が、前を通った少女――このときは10歳を越えたくらいの姿だった――に話しかけた。

「やあ、レティ。今日も‘出て行く’のかい?」

「ネイムさま、こんにちは。今日こそ出て行くの!」

 大きな声で返事をする少女に、長老は「ほっほっほっ、レティは元気だのぉ」と笑う。

「ところで、レティはどうして外へ行きたいのかね?」

「うーんとねぇ……」

 少女は首を傾げてちょっと考えた。

「呼ばれてるの」

「呼ばれてる?」

「うん、誰かが‘早く出ておいで’って呼ぶの」

「誰が呼んでいるのかわからないのかい?」

「……わかんない」

少女は悲しそうに俯いて首を振った。

「わかんないけど、声を聞いたら‘早く出て行かなくちゃ’って思うの……。でもね!」

 そこでパッと顔を上げると、明るい声で長老に話しかける。

「あたしがちゃんと‘出て行けたら’、きっとわかると思うの!だから頑張るの!」

 ヘイルナードに負けないんだからっ!と握りこぶしを振り上げた少女は、長老に挨拶をして走り去った。

「ほっほっほっ、さてさて、これは皆に教えてやらんとのう」

 残された長老は少女を見送ると、楽しそうに呟いた。


 木々たちは本当に何でも知っていた。

 知ってはいたが、それを青年や少女に告げようとはしなかった。時が来れば自ずとわかることだと知っていたからである。


 水晶の谷間の先には水晶が立ち並び迷路のようになっていること。

 その迷路を抜けた最奥に、神々の力を受け森を支える源である大きな晶石が一つあること。

 その晶石は見るものを吸い込みそうな艶のある漆黒であり、今では地の神に愛されし青年の魂が宿っていること。


 さらに時が過ぎ、いつか‘翠玉銀樹’の少女が‘黒耀晶石’の下に自力でたどり着けるようになったそのときは……

 きっと。

 きっと……




「ねぇ、ヘイルナード」

「…………」

「わたしのことを特別な名前で呼んでくれたら、起きている間ずっと一緒にいてあげる」

「……………………考えておく」




 それは、‘黒耀晶石ヘイルナード’の精霊である青年と、‘翠玉銀樹レティルリティア’の精霊である少女の、いつか交わされる約束。

 その日の訪れを、大樹たちはとても、とても楽しみにしているのだった。 



 お読みいただいてありがとうございました。


 当初は、「何度も逃げる少女と追いかける青年、森の出口で遠くに人里を目にして逡巡する少女、彼女の選択は!?」みたいな話のはずだったのですが……いつの間にこんな話に?

(恐るべし、脳内妄想)


 妄想時期としては『忘れないで…』より早かったのですが、書き終わって「ハッピーエンド至上主義のクセに、ちゃんとラブラブになってるカップルがいない」ことに気づき軽く凹んだものです。

(今となっては年越し前のイイ思い出です←遠い目)


 まぁ、これまでの話と違って、この二人は将来(数年~数十年後)絶対に両思いになって‘いつまでも幸せ’になりますので。それはお約束します(笑)


(予約掲載に初チャレンジです。上手くいくといいのですが……)

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