守る為にできる事
“ヒロへの進言ありがとうございました お世話になったお礼です
少しですけど貰って下さい サラ “
小ぶりのイエローダイヤとサファイア、金の塊と若返り草1束┅
そりゃひっくり返えりますよね?
王都を散策して都会らしいレストランで食事したり屋台を見て回ったりしてから地図にあった宿へ向かった。
「ここなの?」
「なんか凄い豪華なんだけど┅間違ってない?」
「ううん?間違ってないみたい┅」
「お客様?ヒロ様とサラ様ですか?」
「そうですけど┅」
「オルレガ商会のギャド様からの紹介ですね?どうぞこちらへ。」
言われるままに案内されるままに部屋へと通された。
「どうぞごゆっくり、食事は如何されますか?お部屋へ運びますか?」
「出来ればそうお願いします。」
「畏まりました、夕食はお部屋でとの事、後程お運び致します、失礼します。」
「ふう~っ、たまげたなぁ、こんな豪華な宿なんて。」
「オルレガ商会位になると高級宿は当たり前じゃ無いかしら、ほら!窓の景色!素敵よ。」
夕日が赤く染める町並みが広がりサラの横顔も紅い。
風呂に入り汗を流すと荷物が届き一緒にお茶も運ばれ優雅に楽しんだ。
「明日はちょっと緊張するかな?ヒロはどう?」
「緊張すると思う、でも言うことは言うと決めてる、家族や仲間、フォレストの為に言わないと。」
「終わったら直ぐに帰るの?」
「うん、やる事が一杯だから、サラはタニアに会わなくて良いの?」
「大丈夫です、約束してるから、薬師院を卒業するまでは頑張るって┅」
「相変わらずだなぁ、まぁ、心配はいらないから、タニアには護衛を付けてる。」
「護衛?」
「うん、クロードの配下を付けてる、クロードには前から王都とかの偵察と調査を頼んでるから。」
「そうだったの、ありがとう!私も頑張らなくちゃ。」
「イヤイヤ、サラはもう十分頑張ったから、少しは自重してよ。」
「まだまだぁ!ゴーレム造りの能力はヒロに負けてるし回復魔法はゼアが凄いから少しでも追い付かないと。」
「だってゼアは産まれたときからの能力だし他はセラが優れてるんだから。」
「いーえ、聖女なんて言われたら頑張るしかないの。」
「ハイハイ、程程ににね。」
運ばれた料理は素晴らしく流石王都の一流店、食材の美味しさを引き立たせ綺麗な盛付け、十分に堪能してまったりと過ごす。
これが金持ちの特権なんだろう。
少し気が引けた。
夜は久しぶりの営み。
お祖父様達が滞在中は遠慮してたので少し激しい。
長い夜をサラの温もりの中、もうすぐ成人するのだと思い婚姻を考えていた┅
ゆっくりした朝を迎え朝食を済ませると馬車が来たと報せが来て、玄関にはオルレガ商会の馬車が付けていて王宮ヘ案内しますと言われてから、慌てて昨日の服に着替えるのだが、サラには2人の店員さんが馬車で来ていてドレスの着付けを手伝った。
一時はどうなるかと思ったがギャドさん、ミリアさん、ありがとうございます!
ドレス姿のサラの手を引いて宿を歩くと歓声とタメ息┅俺じゃ無いよね?サラにだよね?
本当に綺麗で上品で美しくて┅惚れ惚れ┅宿の人達に手を振られ馬車は王宮ヘと走った。
「ヒロ様?謁見に御座いますか?」
「あっと、謁見ではありません、王に直に会うだけです。」
「其でしたら王族の奥の院ですね?そちらへお付け致します。」
お任せしますと言うと慣れたもので王宮を過ぎて行く、何でも商会は王宮御用商会、特別に許され王族専用口から商品を入れている。
専用玄関には宰相が待っていて長い通路を案内された。
大きな扉が開けられると居間がありデカイソファーに案内された。
座って待っていると葬儀で会ったやつれた姿と違い、がっしりとした身体付きで豪華な衣装に身を纏ったネルソンが大股で歩いて来る。
騎士が2人、騎士団長らしい、ではあとは副団長?
サラと立ち上がり待つ。
ネルソンがドカッと席に座ると挨拶した。
「今日はありがとうございます、妻のサラです。」
「初めまして、サラです。」
どこで覚えたのか貴族のお辞儀?をチョコンとすると可愛らしく、控えていた侍女達からため息が漏れる。
「フン、テオドールよ、お前も嫁に習って貴族の礼を覚えろ。」
「なにぶん、貴族では無いのでご了承下さい。」
「ハン、減らず口を、今日はそんな事を言いに来たのか?」
「以前、会いに来いと言われました、それに私も会わなくてはと参上しました。」
「それは叔父上の指図か?」
「お祖父様は関係ありません、フォレスト領の事を確認する為です。」
「あの地はお前に任せたのだが?」
「任せたとは?あの地は棄てた地で好きにしろとの事でしたが?」
「それは、オーギュストが独断で申した事、国としては見棄ててはおらん。」
「そうですかね?」
「何を馬鹿な事を言っておる、そもそも領地は王国の物だ、一貴族がどうこう出来る物では無い。」
「では私がフォレスト領から手を引き、そうですね、王都の近く、エイド伯爵領かミルズ男爵領ヘ引っ越しすれば良いのですか?」
「グヌゥ、馬鹿を言うな、エイド伯爵領とミルズ男爵領は王国で取り扱う、お前にはやらん。」
「しかし、その二つの領地は荒れ果て誰もおりません、町も無くなり領民は王国を恨んでこの王都へと入って来ておりますが?」
「それは本当なのか?」
「それとなんて言ったか公爵様が何やら手を出し初めてます、ミルズ男爵領にはお金で民を買収して住まわせています、それが許されるなら私でも宜しいと?」
「それは!おい!宰相!どうなっておる!知っているのか?」
「いえ┅それは┅そのぉ┅」
「ええい!話せ!」
「ミルズ男爵領はミュエル公爵様が領地にすると言われまして、エイド伯爵領は公爵様の親戚にあたるハーベル伯爵様が領地にと┅」
「なにぃ!誰が許した!何故報告せぬ!」
「それは致し方無いかと、そちらの宰相様を公爵様は手厚くなされてまして、宰相様の楽しみである男娼を何人か贈られたとか。」
「なんだとぉー!しかしそんな事を何故お前が知っておる?」
「お祖父様も言っておられたと思いますが、私には優れた配下がいまして、この王都や各々の領地、貴族等の情報は手に取る様に入ります、帝国や獣王国に神聖皇国もです。」
「其ほどか?叔父上には聞いておったが┅」
「宰相様?奥方の戯れは辞めさせ無いのですか?それに役人からのおひねりとか┅」
「ひぃ!陛下!わ、私はこれより宰相を辞任致しますぅ、どうかお許しをー」
青い顔で走り去った跡には恥ずかしい温もりの水溜まりが。
真っ赤な顔で睨み付けネルソンは間違いを探す。
(私はどうすれば良いのか?叔父上が言った通りにするのか┅)
「テオドールよ┅どうしたいんだ?」
「私は家族や仲間、今になっては領民達もですが親しくなった人達を守りたいだけです、あの地は人外魔境と言われ誰も手を出さなくなり、お母様がいた時の姿は無くなりました。遺言であの地を再生する事を託され、今もその事を行っております。オーギュスト様からは好きにしろとの事、お祖父様からは譲るとまで言われました。それに王国の地図にはあのフォレストの地は描かれ無いではありませんか?王国の領土じゃ無いのですから、どうかお構い無くお願いします。」
「ふう、其は正論だ、地図になど、領土になど入れられなかった。お前は大層な騎士団とか持ってるそうだな?国を盗るつもりか?」
「そんな事は思っていません、あれは偶々あの地に居たので仲良くなりました、私はこの国になんの望みもありません、失望した国に未練などありません、本当はお母様の遺言が無ければ王国を出る筈でした、今はあの地に行って良かったと思っていますが。」
「本当に何もせぬと┅」
「流石にちょっかいを出す者には容赦しません!その為の防衛力です、来れば叩き潰します。」
「それは我が国でもか?」
「はい、搾取とか滅ぼすなどと物騒な相手なら誰だろうと手加減はしません。」
「┅┅┅┅┅」
「┅┅┅┅┅」
「わかった!一切お前には構わん、あの地にも手を出さん!好きにするが良い。だが領地はあのままで広げる事は許さん!地図を変えるな!、王国に害をもたらしたらその時は致し方無い廃除する。」
「承知致しました。」
「それと宰相があの始末だ、後釜にはブラッド侯爵を充てる、お前の叔父だ何かあればその時は容赦はせぬぞ。」
「人質ですか?大人げない。でもブラッドさんなら王国に素晴らしい貢献をするでしょう。」
「では話は終わりだな?くれぐれも叔父上と叔母上を頼む。サラバだ。」
そう告げて奥へと行ってしまった。
サラが手持ち無沙汰にしていると別の廊下から女性と子供?が来た。
「貴方がテオドールですね?こちらが奥方のサラさん┅」
「あのぉ本当にテオドール様ですか?」
「はい、そうです、テオドールの名は捨てました、今はヒロ・タチバナと名乗ってます。」
「ええ、それも知っています、ここでは何ですからどうぞこちらへ。」
そう言って案内されついて行くと部屋へ通され挨拶をされた。
「初めまして、第1王妃アマンダです、この子はリニアーナ。」
「初めまして、リニアーナです、中等学院生です。」
「王妃様がどう言った用件で?」
「フフッ、会いたかったわ、オルレガ商会から貴方達が王都に居ると知らされネルソンにも会いに来ると聞いた時は嬉しかったわ。」
「わたくしもです、テオドール様に是非お会いしたくて┅」
「しかし、陛下は苦虫を噛んだ様な感じでしたが?」
「フフッフフッ、そうなの?面白い、もっと困らせて上げれば良かったのにホホッ」
「父上はテオドール様が羨ましいのです、凄いお力を持ち凄い配下もいらっしゃる。」
「いやいや、買い被りすぎです。」
「サラさんはテオドールの乳母でしたね、どうしてそんなにお若いの?本当なら30を越してるのでは?」
「そうですね、確かに今32歳です、でもこの姿は説明が難しくて┅」
「サラ様が美しいのは何か訳がおありと?」
「リニアーナ様、訳が有るのですが話せば難しくて┅」
「サラ様、リニアーナとお呼び下さい、敬称は必要ありません、テオドール様もです。」
「ハハッ、ではリニアーナはエリルをご存じで?」
「エリルは同級生です、凄いゴーレム馬車で学院ヘ来てテオドール様からの贈り物だと、それにフォレスト領ヘも行ったとか、お話は沢山聞きました。」
「あちゃーエリルには詳しい事は内緒だと言ったのだが。」
「それは難しいのです、リニアーナに掛かれば秘密は無理なのです。」
「ふう、其はスキルの誘導かな?」
「ホホッ、テオドールとサラさんにはお見通しですね?鑑定が出来ると聞いてます。リニアーナは其は興奮して帰って来てエリルと一緒にフォレストへ行くと言ってホホホ」
「それは?陛下がお許しにならないかと?」
「大丈夫ですよ、ネルソンには内緒にしますから、それに私も行きたいのです。案内して下さるわね?」
凄い圧をびしびしと受けお妃様は何を考えてるのやら?
娘もだ、そりゃ夢見る年頃だが┅
「お妃様?ヒロも困っています、どうかご説明をお願いします。」
「ヒロ?そうでしたわね、ではヒロにはネルソンにバレない様に私達をフォレストヘ連れて行きなさい。」
「バレない様にって┅あのぉはっきり言って良いですか?」
「もちろんです、お妃とは言わずアマンダと言いなさい。」
「では┅アマンダさん?ゴホン、フォレストヘ招待するのは簡単です、が、今の所は無理です、アマンダさんの魔力が足りません、リニアーナはどうにか大丈夫ですがもう少しは必要です。」
「それはどうして?」
「では私から説明しますね、フォレスト領全体の魔素が濃ゆいのですが、私達が暮らす地区が非常に魔素が濃ゆくて普通の人は息が出来なく倒れ命の危険が有るのです、そこは城壁で囲って立ち入りが制限されてます。」
「私達の拠点はその中心ですから魔力が低い者は居られないのです、エリルは産まれ持った才能があって、独自に訓練もしてましたから大丈夫ですが見た所、アマンダさんは魔法の才能は有るけど魔力不足で余り魔法を使われてない見たいですね、リニアーナは学院で鍛練してるので幾らかは有りますが安心は出来ない状態です。」
「魔力┅私は鍛練など昔、少しした程度、魔法も必要無かった┅」
「母上と鍛練して魔力をあげれは行けるのですね?」
「はい、尽力はします、ここに転移ゲートを置けば何時でも行き来が出来ますからバレないですよ。」
「「転移ゲート!」」
「フォレストでは転移が移動手段です、そうですね┅鍛練はフォレストでも出来ます┅イヤ、その方が早いか┅」
「今なんと?フォレストで鍛練?」
「そうですね、魔物解放区で戦えばレベルが上がり魔力も付きます、魔法も上達すれば更に速いかと?」
「魔物と戦う┅それは大丈夫ですか?怪我したり死んだり┅」
「ハハッそんな事はあり得ません、護衛に騎士団が付きます、怪我をしても回復魔法の達人がいます、サラは聖女ですから。」
「聖女?本当ですか?騎士団の護衛も┅リニアーナ!是非一緒に!」
「はい!母上、エリルを驚かせてビックリして貰いましょう!」
それから4人で悪巧みをした、ネルソンには絶対にわからない様にしてフォレストの町を拠点に第5地区で鍛練する事を計画、来る時は必ず手紙をゲートで送りバレそうになったら直ぐに帰ると約束してくれた。
アマンダとリニアーナの部屋に監視要員とネルソンにも監視を付け、そう長い時間に成らないようにする事にして話は決まった。
「このベッドの後ろにゲートを造ります、リニアーナにはベッドの下の床にしましょう。」
「そうね、ネルソンが来てもここなら絶対に見えないし気づか無いわ、リニアーナの所も大丈夫ですね?」
「何だか変な事になって┅訳はフォレストで伺いましょう、長居すれば陛下が怪しみます、今日は一先ずお暇しますね。」
「こちらの準備が出来たら手紙をゲートに出しますので宜しくお願いしますわ。」
「フフッ、ヒロとサラには感謝します、楽しかったですよ、宜しくお願いね。」
「ヒロ様、サラ様、ありがとうございました、宜しくお願いします。」
「リニアーナ、様は要らないよ、お願い。」
「リニアーナちゃん、エリルちゃんと同じ扱いをするわね、宜しいですか?では会える日まで。」
王宮を出ると馬車が待っていて助かった。
馬車に乗り宿ヘ着くと直ぐに支度をして宿の人達に挨拶して出て王都を出た。
城門から少し行った所で転移して戻る。
これでフォレストは安泰だと確信して兼ねてから計画していたあの湖の森を整備しなくてはと思った。
サラはアマンダ達の鍛練、レベル上げを準備する為に奔走する毎日が続いた。




