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黄昏おじさん異世界飛ばされ楽園創る  作者: 姫野りぉ
第二章 新天地
60/84

アンナ達 其の7


「それじゃあ行くわ、お父さん、お母さんありがとう。」

「ああ、気をつけてな、落ち着いたらゲートで来るんだろ?」

「そうなるわね、それまで待ってて。」

「アンナ、早く孫を見せてね!おばあちゃんになる前に。」

「はっ?な、何を言ってるの!それはまだ早いわよ、テオが成人してからの話し。」

「あと少しでしょ?少しくらい早くても構わないわよ、役所には手をまわすから。」

「馬鹿な事は言わないの!姉さんに頼みなさいよ。」

「マーガレットは駄目よ、いい年して奥手なんだもの、マリアちゃんやマーサちゃんに負けちゃうわよ、でもぉ?サラさんの方が早いかしら?」

「サラだと私も思うわ、マーサはハイエルフだから遅いだろうしマリアはもっと積極的じゃないと難しいかな?」

「そんな事より行かないのか?」

「そうだった、もうお母さんがいけないのよ!行きましょ!」

「「「「「お世話になりました、いってきます!」」」」」


アンナ達はリチャードが操るゴーレム馬車

でオルレアの門を出た、みんなに送られながら。

一行のメンバーが増えたので馬車の空間は拡げている。

空間と言っても馬車のキャパは変わらない、空間魔法の空間を広げるだけだ。

アンナ マーサ マリア ウルティマ

セバスティアン ギルバート スライムのアイリーンがこれまでのメンバー

ガードナー ヘレン エマ イリア エミリ メリーヌ シャルレが新しいメンバーと結構な人数になった。

セバスとギルバートにガードナーはこの先、魔物の中を進むと警戒して気を張っている、アンナ達は変わらずいつもの様にはしゃいでいた。


「やっとね?やっとここまで来たわ、もう少しで辿り着くのよ。」

「2ヶ月ですよね?まだ永いなぁ。」

「オルレアから遠いんですね?どんな所ですか?」

「メリーヌ、フォレストの地は人外魔境と言われてるの、魔物の巣窟なんだって。」

「そんな所とは!お嬢様まだ間に合いますオルレアヘ戻りましょう!」

「シャルレさん?大丈夫ですよ、魔物なんか私達がやっつけて終いますから、それにテオちゃんが片付けてますよ。」

「マーサちゃんの言う通りですよ、私達だって住めない土地だなんて思ってません、豊かな土地だから行くのです。」

「メリーヌとシャルレさんに言っておくわね、フォレスト領はテオの領地なの、このローレンス辺境伯領で一番広い土地で手付かずの場所よ、辺境伯様はフォレスト領を切り離してるしフォレスト侯爵様はテオに譲って自由にしなさいと言われてるの、だから私達が何をしても問題ないの、それに豊かな自然と豊富な資源が眠ってるのよ!」

「アンナ 欲張り お金目がない」

「センセはテオちゃんが稼ぐ魔物や鉱物に細工物でお金の感覚が麻痺しちゃって、フォレストは宝の土地だと思ってるのよねぇ。」

「そんな事は思ってません!そりゃお金の感覚はおかしくなってるけど┅」

「そんなに凄いんですか?」

「ハハッ、凄いなんてもんじゃないわ、私達の資金はオルレア領の財政より数倍ある筈よ、お金の心配はまったく必要ないわ。」

「アンナ殿よ?そんなに貯めてたのかな?」

「だってテオは5歳の時からポーションや鉱物を売ってたの、貴重な魔物も多く売ってオルレガ商会を使って王都のオークションに掛けた時は白金貨3000枚もあったの、それが6歳の時よ、その後も売っては貯めて今はギルドの口座に眠ってるわ。」

「現金はアイテムBOXにたんまりあるし数えるのも辞めたよ、だってキリがないもん。」

「お金の亡者 マーサが諦めた テア凄い」

「うぷっ、ウルティマちゃん笑わせないで、マーサちゃんも辞めて。」

「ねぇねぇ、お兄ちゃんとお姉ちゃんは凄いお金持ちなの?私達凄いホテルに泊めてもらったよ?」

「イリアちゃんにエミリちゃん、テオお兄ちゃんとサラお姉ちゃんはスッゴいお金持ちよ、私達もだけどね。」

「本当に!アンナお姉ちゃんもなのかぁ┅私達って凄いお金持ちの人に拾われたの?」

「そうじゃないよ、あなた達はテオとサラの家族として守られたの、だからお金持ちとか関係ないの。」

「私達もあなた達は家族だと思ってるのよ、だからいっぱい甘えなさい。」

「マリアお姉ちゃん?本当?」

「そうよ、ここにいる全員家族になるのよ、テオ?じゃなくてヒロの家族にね!」

「そうね!テオの名前は言っては駄目ね、慣れないと┅ヒロかぁ。」

「ヒロちゃんって呼ばないとでしょ?子爵様はそう呼んでた。」

「アンナさん?ヒロとはどう言う事ですか?」

「ヘレンさん達は知らなかったわね、テオはローレンス家を出たの、だからテオドールの名前は捨ててヒロ・タチバナって名乗ってるの、ギルドにも登録してるしルーデンス国王に直に頼んだの、ローレンス家からの除籍と貴族籍の廃籍をね。」

「なんと言う事を!国王様へ直にですか?テオドール様は国王様とはお知り合いで?」

「テオのお母様が国王様と仲良しだったの、ってそれはセバスさんが詳しかったわね?」

「ハハッ、マリアンヌ様は国王様を振った方ですよ、熱烈に求婚されたがあっさりと断りなさった、旦那様は漁夫の理でマリアンヌ様と結ばれテオドール坊っちゃんを産まれた、国王様は今でもマリアンヌ様を愛してなさる┅葬儀の様子を見てたでしょ?」

「確かに!国王様の嘆きは凄かった、テオを見る目はマリアンヌ様を見る目と同じだったわ。」

「フォフォッフォ、国王様は奥様が学院生の時からお熱じゃったからのぉ。」

「あのぉ?なんだかお話を聞いてると凄いお方達とお見受け致しましたが?」

「そうだった、ちゃんと紹介してなかったわね、ギルバートさんは元辺境伯騎士団団長で、セバスティアンさんはセバスさんと呼んでるけど元王国騎士団団長よ、私は医師と薬師でこのおっちょこちょいが弟子のマーサ、マリアは元神官女でローレンスの聖女と呼ばれてたのよ、ウルティマはねぇ本当は古竜、ドラゴンって言ったが早いかな、そしてこのイチャイチャ夫婦のガードナーさんは辺境伯騎士団分団長だったの、ヘレンさんはマリアンヌ様の屋敷で侍女長だった、エマはメイドをね、この馬車を操ってるのがゴーレムのリチャードで、あとは使い魔のスライム、アイリーンよ。」

「凄い方達だったのですね!そんな方達が慕うテオドール様とはどんなお方なのでしょうか?」

「テオドールじゃなくてヒロよ、彼は一言で言えば人間じゃなくて化け物ね。」

「「「「そう!そう!化け物!」」」」

「はっ?化け物?人間ではない?」

「なんでもかんでも越えちゃってるのよ、だから化け物が当てはまるの。」

「はぁ┅?」

「まぁ会えばわかるわ。」

『セバス様ギルバート様!道が綺羅に整備されております!これは?』

「なんと!ちょっと停めてくれ。」

「セバスさん?どうしたんですか?」

「道が整備されておる、それに魔物も見当たらん。」

「これは人がやった物┅テオ坊がやったのでは?」


みんなが馬車を降りて見渡すとオルレアからの街道が綺羅に整備され延々と伸びる道は陽を反射して輝いている、沿石も配置されて土は硬く滑らかな舗装になっている。


『途中に休憩所みたいな物もありました、それに何人か人が歩いておりました。』

「早く言ってよ!それ大事な事!休憩所?こんな魔物の出る所に?人が歩いてた?なんでよ!歩いてたら襲われるじゃない?」

「今度人がいたら聞いてみよう、多分テオ坊の仕業だと思うが。」

「でも?着いてたとしてもそう経ってないわ、住む所の整備が忙しくて街道には手が回らないはずよ!」

「センセ?あの向こ~うに見えるのが休憩所じゃないですか?」

「う~ん、何か建物があるわね、行って見ましょう!」


馬車はスピードを上げ進む、近付いて行くと建物に2人の夫婦?がいた。

馬車は建物の橫にある広い場所に止まり一斉にみんなが二人に駆け寄る。


「あの?あなた達は?」

「ハハハッ、私達はオルレアの町から奥に行った田舎からフォレスト領へ入植する為に向かっております。」

「入植って?」

「はい、私達は農民でしたが不作の年が多くなり借金して食うに困る始末、狭い農地を親から受け継いで来たのですがもう限界で┅」

「夫が病気になり益々困り果ていっそ死んでしまおうかと考えたりしていたんです。」

「そんな時に噂でフォレスト領では住む家に仕事もあり税の取り立ても無く、それに給金も良いと聞きました、フォレストまでの街道には魔物が来ないと評判です、借金は領主様が肩代わりしてくれると┅」

「貧しく困った人達はすがる思いでフォレスト領へ入植しています、私達もなんとか生きて行けるかも知れないと┅だから向かっています。」


みんなは一同に顔を見合わせ言葉が出なかった。


「この休憩所も領主様が用意されてあるからと言われ半信半疑でしたがちゃんとありました、中で夜を過ごせますし食料もありました┅なんて慈悲深い┅」


二人は泣き出した┅

よっぽど辛い日々を送ってたのだろう、しかし、なんなんだろう?この気配り┅

確かに二人は先に向かったのだが二人だけで┅

僅か3ヶ月の違いでこんなに出来る物か?


「アンナさん?どうやら私達はテオ坊の能力を見誤っていたかも?」

「そうね!あの二人は無茶くちゃやってる様ね!本当に自由なんだから!まだこの先とんでもない事をやってる筈よ!まったく!」

「そんなに興奮しなくても分かっておったじゃろうに、坊は優しいからなぁ、この道も儂らの為に整備したのかもしれん。」

「とにかく急ぎましょ!なんだか心配になって来たわ。」

「あのぉ?あなた方は領主様とお知り合い?」

「あっ、ごめんなさい、私達は領主に仕えるものよ、食べ物はある?これをあげるわ、道中気をつけてね。」


アイテムBOXから熱々のシチューと焼き肉を渡し先を急いだ、掻き立てられるフォレスト領地の姿を見たい気持ちが押さえられない。


「そんなに急いでもまだ遠い、景色を見ながら行くのが良いと思うが、さて、入植者を受け入れていると言う事は領地が既に整備されて領民は居ると言う事になる、魔物も討伐してこの街道には何か細工がしてある筈だ。」


『解 街道には魔物よけの術が施されています 休憩所は主様が建てられ安全です フォレスト領では多くの領民が暮らし町も出来ました 今は魔物の管理と酒造りに追われております』


「はっ!町も出来た?酒造り!何なのよ!」

「まぁまぁセンセ、楽しみじゃあないですか?どんな領地にしたのか見れるんですよ?」

「そうね、散々な言われ様の土地が変わったのよね?楽しみだわ。」

「そうじゃな、焦っても仕方ない、ここはゆっくり流れに任せ変わったと言う所を見るのが良かろう?」

「魔物の巣窟で人が入れない土地だったのよね?それがどう変わったかを見れるしフォレスト領って自然豊かな所でしょ?ワクワクしかないわよ。」

「マリアは呑気ね?でも、それもそうね、はぁ、私は整備を手伝いたかったけど二人のお手並み拝見ね。」

「お腹減った マーサ食事 早く」

「あっ、もうお昼ね、わかったわ何が食べたい?」

「肉 肉食べたい」

「あんたはいつもそればっかし、わかるけど!野菜も食べなさい!」

「食事?この中で?」

「そうよ、今から作るから待ってて。」

「作るってどこで?」

「調理場があるしトイレもお風呂もあるわよ、この馬車は止まらず夜通し走るから。」

「そうですか┅もう驚くのもつかれました┅」

「ヘレンさんとエマは何となくわかるわよね?」

「フフッ、テオ様の事は良く知っております、確かもうすぐ成人てすね、早いものです┅あの赤ちゃんが┅」

「本当に、早いものです、本人はやっとかも知れないですがテオ坊の成長は私には楽しみしかありません。」


馬車の中は思い出話しと各々の生い立ちや経緯など話が尽きない。

魔物がいない街道を予定よりも早く進んで行く。


「ギルバートよ?あれはゴブリン達の村かな?」

「そうじゃな、ゴブリンの群れがおる、向こうにはオークが見えるが?」

「こちらを見てるが来ないな。」

「魔物よけが効いておるのじゃろう、どんな薬を使った術なのかな、アンナ殿は薬師じゃがわかるかの?」

「まったくわかりません!そもそもこの距離を全部魔物よけにする為にどれだけの薬が必要か、どんなに強烈な薬でもこんなに効く薬などありません!」

「フム、新しい薬か珍しい素材と言う事か?この地域にしかない素材があると言う訳だな?」

「それしか考えられません、私達が作る魔物よけは持っても二日です、一度撒いたらずっとなんて不思議な物でしかありませんよ。」

「こうして景色を眺めてると確かに魔物は多い、しかし?ゴブリンとかオークしか見ない他の魔物なぞこれまで見なかった、これは魔物の管理じゃ無かろうか?」

「確かに、普通ゴブリンやオークを狙いエサにする魔物がいて数が守られる、天敵がいなければ増える一方だ、ゴブリンやオークは繁殖力が凄いのだが?」

「まったく溢れてはおらん、それに空の魔物も見当たらん、ワイバーンの1匹でも居そうな物を?」

「ここを通る者は不思議に思うだろう、魔物は居るのに襲って来ない、安全に通れる、そして休憩所が良い場所に配置してあり食料もある、心配も段々と無くなる。」

「段々と希望が湧いて来ますね?フォレストへ近付いて行く程安心して来るってのは。」

「今はどの辺りかな?もう25日はすぎたわよ?」

「もう直ぐフォレスト領に入ると思うが?」

『アンナ様!この先に霧が発生しています!如何されますか?』

「ほう、凄い霧じゃのぉ?リチャードや!霧の手前で止まるのじゃ!」

「なんでこんな所に霧なんて出るの?乾燥地帯じゃないの?」

「凄い!ずっと辺り一面、空も見えない┅」

「はて?どうしますかな?霧を進むのは危険ですぞ、晴れるのを待ちましょう。」

「直ぐに晴れると良いけど┅」

「外の空気を嗅ぎましょう!晴れるまで散歩も良いかも?」

「余り離れないで、霧がこちらに来ない保証は無いのよ!」

「儂等は歩いて調査して見るかの?」


セバスとギルバートにガードナーは霧ヘと向かった。

マーサとウルティマにイリアとエミリは追い駆けっこして遊び、ヘレンとエマは寝具や服を整えて時間を潰した。

するとセバス達が急いで戻って来る、何かあったのか?


「みんな!早く馬車の中へ入れ!」

「急ぐんじゃ!」

「どうしたの?」

「ハアハア┅あの霧は幻惑の霧だ!」

「エルフの森と同じ様な幻惑の霧が覆っておる、精神は混乱して迷い何処へ飛ばされるかわからん┅」

「なんでそんなのが?」

「魔人の仕業かも知れない、とにかく用心しないと!」

「でもここに入植者は来るのよね?テオがそんな危険を許す筈がないわ、魔人だとしたら討伐するわよ。」

「じゃが┅用心に越した事はない。」

『セバス様!霧の中から誰か来ます!二人です!』

「誰じゃ?魔人か?デカイぞ!」


ゆっくりと歩いてくる二人。

鎧兜に大太刀を腰に差し盾を持っている。

背は5mはある大男だ。

セバスとギルバート、ガードナーが剣を構え迎える。


『お待ち致しておりました、この先は私共が案内致します、真っ直ぐ付いて来て下さい』

「あなた達はテオの、否、ヒロの配下なの?」

『私共は第5城壁門番のカメルとカールでございます、ご主人様より案内する様に承っております』

「そっそうなの?わかったわ、リチャード言われる様に付いて行って。」


霧の中をゆっくり進む、何も見えない、右や左に道がかすかに見える?


「真っ直ぐって言ったけど道が幾つもあるわね?これじゃあ迷うのも解るわ。」

「幻惑の森は意識がおかしくなり出て来れなくなるか何処かへと飛ばされると言われている、この霧がそうだと思うが?」

「あの兵士人間じゃないわ、ゴーレムかしら?」

「多分そうですゴーレムですね、肌は黒く艶がありました。」

「なんか凄く強そう!礼儀も歩く姿も綺麗だし鍛え上げてる感じ。」

「ほら?なんか灯りが見える。」


『門を開けよ!ご到着だ!』

ゴゴゴォー ガァシャー


大きな扉が開き先の方に光が小さく見える。

別の二人の兵士が頭を下げ出迎える。


『良くおいでくださいました、私共は、トールとテール、第5城壁の出口門番です、お見知りおきを』


その二人に先導されて門をくぐると長い洞窟の道?が続く。

所々に灯りが付いていて仕掛けも有るみたいだ。

まさにトンネルだった。

出口門に近付いて来ると明るくて眩しく目をかばう、門を抜け出るとみんなは驚きの声をあげた。

目映い景色が飛び込んで来る。

眼下に拡がる景色はこの世の物ではない美しい景色が拡がっていた┅




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