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黄昏おじさん異世界飛ばされ楽園創る  作者: 姫野りぉ
第二章 新天地
46/84

母の聖地


上空から見える景色は殺伐としていた。

魔物が争い覇権を競っている。

オーク達は各村を形成してさながら内戦状態、ゴブリンも村を作って子孫繁栄なのか、かなりの数が居る。

他にもウルフの類いがあちらこちらと彷徨いている。

微かに元の道だと思える跡を辿り飛んでいるとこんもりとした森が見えそれ程大きく無い川が湖から流れている。

その先に枯れた大木の下に壊れた家らしき物があった。


「サラ、あれが母様が住んでた家だと思うよ、酷い有り様だな。」

「仕方無いわよ、何年も放ったらかしなんだもん。」

「みんな!あの川の先、広い場所に降りよう!」


そう言ってみんなで降り立つ。

湖に面して林と言うかこじんまりとした森があり、手前には広い草原があった。

家は湖に近くオズウェルの屋敷が建っていた景色に良く似ている。

枯れた大木に寄り添う様に家は建っていて、少しくり貫いた様な跡もある。

裏手には湖までの間になだらかな丘があり、静かな雰囲気だ。

とにかく片付けるしかないと広場に仮の家を建てグリフォン部隊の居住地をと見る。


「あそこはどうかしら?」


サラが指差す方に川向こうの湖のそばに台地になった場所がある。

確かにあれは丁度良い。

台地の壁に穴を開け前の広場も十分あるし台地の上から飛びたてる。

ユニコーンから人化したゼアは仮の屋敷を同じく人化したリィネと掃除や手入れを始めた。

シロはいつもの様に周りを探索しに出かける。

さてと、ヒロは暫く枯れた大木と家を睨みよし!と何か思いついたのか家の中を見て回る。

何も無いガラーンとして少し瘴気が漂っていた。魔物が入ったのか┅

家の前で両手を構え目を閉じ寂しい顔で放つ。

【ファイアーアロー】

家と大木、周りの木々も燃え上がる。


「燃やして良かったの?」

「ああ、あの家は死んでた、魔物にも荒らされて大木も死んでる、新たに造るんだ!俺達の家を。」


あっと言う間に燃え崩れ辺りが黒く焦げた残骸が残るだけになるとその残骸を放れた広い所へ風魔法で吹き飛ばし平地にした。

サラは昼食の用意をと屋敷の中へ入って行った。

結構な敷地が残り腕を組みイメージをためる。

オズウェルの屋敷に似てるが違う自分達の家をと思い描く。

両手をかざしイメージを形にする。

グオーオー! グワシャグワシャ!

土が盛り上がり屋敷が現れる。

しかし、家の所々に隙間がある。

よし!できた!後は細工だな。

森ヘと行き大きな木を携え戻ると幾つかに切り分ける。

揃えた木に念じると隙間ヘと吸い込まれる。

すると土の家が木の家に変わっていく。

なんと立派な屋敷と言うか邸だ。

家の中へ入り細々とした細工を仕掛ける。

サラが驚いた顔で食事に呼びに来たのだが中を見るともっと驚いた。

内装は木造で艶のある床や壁、階段も木でロビーは広く部屋も無数にある。

屋敷の至る所に隙間?があり聞けば窓になると言う、ガラスを造ってはめないと┅

家や周りの事はヒロに任せるしか無いと諦め食事してから又取り掛かりましょうと戻るとシロが帰って来て報告をした。


『向こうにトロール達が住み着いてる、この辺りを納めてるんだろう、攻めて来るかもな。』

「其までには家を仕上げるさ、これから暫くは魔物退治だよ。」


風が強く吹いて湖からも水柱が立ち上がる。


『やっと来たわね!待ってたわ』

『ヒロちゃん達遅いわよ?』


シルフィードとウンディーネが現れた。


「教えてくれないか?この辺りの状況を。」

『あのね、シロさんが言ってた通りこの辺りはトロールの支配地で向こうの台地の先はミノタウロスやベヒモス、レッサーペントとかの大型が争ってるわ』

『この湖は水が濁っていて気持ち悪いわ』

『この先の奥、湖の始まりの地点に魔人が拠点を造って魔道具やら毒薬とかを製造しているの』

「拠点にはどんな連中がいるんだい?」

『まだ全容は掴んでないけど12体の魔人と吸血鬼が5体、それに人間もいたわね』

「人間も?」

『ユーズト帝国の人間よ、魔人と組んで何か企んでるわ』

「軍人?」

『そうじゃ無さそう、正体はわからない』

『ヒロちゃん?湖の底に瘴気の元があるの、あれは放っておくとデスドラゴンみたいに姿を現すわよ』

「湖の底に行こうと思ってたんだ、丁度良いか?片付けとくよ。」

『私達は当分はこの地に居るから何かあれば呼んでね』

『あのね、他の大精霊達も来るから心してね?』

「他の?」

『サラマンダーとノームよ、あいつ等ヒロに会いたくて精霊王様の言い付けを守らないのよ』

『そう、お酒ばっかし飲んで』

「まぁ来たら適当に相手しとくよ。」

『サラさんもよ?適当にね?』

「わかりました。」


言いたい事を言ってどこかヘと消えた。

今は居住地を最優先、家を造り庭も整備して住める様に、それから魔物退治してこの辺りの整備をしよう!

サラとシロに計画を話す。

サラにはマップを教える。


「良いかい?この辺りの景色を思い描いてサーチって念じてみて。」

「サーチね?う~ん」


すると


「あっ!何か見えてきた、あっ!空から見てる感じ、ねぇ?この赤い点や白いのに青いのは?」

「赤いのは敵だよ、白いのは敵ではないけど生き物、人や亜人は星形の点で青は味方や配下だよ、ずっと拡げれば先まで見えるからね。」

「ふーん、これだと大きな赤点がさっき言ってたトロールでしょ?拡げれば?何よ!赤点だらけ!」

「その赤点を全部退治するんだ。」

「暫くは大変ね?」

「そうでも無いよ、直ぐに済むさ。」


食事を終え裏の丘へ行き思い出した、精霊樹がくれた種!

丘の頂上に穴を開け拳大の種を植える。

精霊樹の実を絞り一緒に植えた。

湖の底ヘと飛び込み少し冷たく確かに水は濁っていて臭い。

底にある砂をアイテムBOXへと大量に取り込む。ン?なんだ?

1度息継ぎに上がり又潜る。

生き物の残骸┅

かなりデカイ、頭から全身の骨が瘴気を出している。

仕方ない┅

骨を掴み引き摺り出して陸へあげる。

シロがこれはミノタウロスの残骸だと教えてくれた。

どうしようかと訪ねると砕いて燃やすのが良いと言うので召喚術で岩を手元に呼ぶ。

大きな岩が現れその岩を残骸目掛けて落とす。

グワシャグワシャ グワシャグワシャ

粉々に砕かれた。

火力の強い火魔法で焼いてゆく。

粉塵となり風に飛ばされ失くなった。

瘴気も消え少し水も透きとおり臭いも消えた。

サラが叫ぶ!

ハッと振り替えるとあの精霊樹の種を植えた所から芽が出てスルスルっと伸びている。

驚いたサラは近寄り何かしたのかと聞く。説明すると納得してシロと3人で見てるとゼアやドリィにリィネも見守る。

グングンと伸びて大きな大木になって行く。

それでもまだまだ伸びて枝の葉で空が見えない。

幹は30mもある巨木になり天高くそびえる、あの精霊樹よりは小さいが大した巨木だ。


「ヒロ?あの精霊樹と同じだね?」

「そうさ、あの精霊樹の種だし実も与えた、まだまだ大きくなるよ。」

「私達の守り神みたいになるわね。」

「前に植わっていた大木も浮かばれるよ。」

「又、花が見れたら良いわね。」


みんなが暫く精霊樹を見てると木の周りに妖精達が飛びかいだした。


««««ヒロヒロきたよ!»»»»

みんな!来てくれたのか?

«««いつも一緒だよ!»»»


なんだか嬉しく涙が滲んだ。

サラも涙が滲んでいる。

どうやら彼らは精霊樹に棲むみたいだ。

採取してきた砂をガラスにしなくてはと窯を造り錬金術で溶かした砂からガラスを産み出す。

それを木と一緒に屋敷の隙間へと送る。

フッと窓が現れ各隙間に収まると完成だ。

精霊樹の膝元に建つ屋敷。

前庭も造り川には新しく橋を架け直した。

今日は屋敷中心に造り明日は周りを整備する。

夕食まで屋敷の中の細々とした細工をしてアイテムBOXからベッドや家具を各々の部屋へ配置する、大量に家具は買い込んでしまっておいた。

キッチンの道具やコンロに土窯、風呂も各部屋に配置してあるし大きな浴場も造った。

灯りもオルレガ商会から買ってある。

中もバッチリだ。

次は水処理をする。

トイレは水洗だし各部屋に風呂もある。

水元を造らなければ┅

裏手にするか?そうだ!川だ!

川に水車を造り水を送る!早速造り河原もついでに造った。

召喚術は便利だ、岩盤を念じて召喚すると川縁に岩盤をはめ込んで水場にして水車を並べる。

これから水車は働いてもらわないと、農場を作るから。

岩を細工して屋敷の近くまで引き込みを通す。

井戸を掘り水を送る。

これで水は屋敷中に供給できる。

井戸には浄化魔法をかけ消毒した水が溜まる。

電気、水道と居住インフラはできた。

もう夕刻で空が紅くなってきた。

グリフォン部隊を呼んで川と屋敷の間にある広場で休んで貰う、まだ危険だ。

暗くなる前に多重結界を張る。

グリフォン部隊が居る地点から屋敷全体に張られた結界はキラキラと輝いていた。

新しい我が家のリビングでくつろぎ広いダイニングで夕食をみんなで食べた。

キッチンは使い安いとサラが褒めてゼアとリィネは浴場が気に入ってくれた。

2人にも能力の説明と訓練をしないと┅

明日は早めに起きて居住地らしくしなくては┅

なんだか興奮して寝付けない。

サラも眠れないのかジッと見つめてる。

2人で外へ出るとグリフォン達はグッスリと眠ってる。

月灯りに照らされた精霊樹が美しく精霊達が光っている。


「ヒロの構想はどんな領地なの?」

「まずはこの辺りの整備をする、屋敷の近くにもう1つ家を建て工房も建てる。」

「工房って?」

「ロド爺がいた家を参考に鍛冶や細工ができる場所を造るんだ、ポーションとか薬関係は屋敷の横に工房を造る。」

「アンナ達のね?」

「マーサは木工細工もできるからね、ここで商品を造ってオルレアで売るんだ、農場も作り作物を収穫出来る様にする。」

「そんなだと人手がいるわね?」

「人手は考えてたんだ、ゴーレムにさせるんだよ。」

「ゴーレムってあの馬車に着けたのを?」

「農場管理のゴーレムに屋敷管理のゴーレムってね?門番も強いゴーレムを配置する予定だよ、サラにも造り方や土魔法の操作を教えるから頼むよ。」

「面白そうね、土魔法は使いたかったの。」

「召喚も色んな使い方があるから面白いよ。」

「手元に物を呼ぶのよね?出来たら便利ね。」

「魔法は便利に使わなくちゃ、戦いだけじゃ勿体ないよ。」

「そうよね、私は魔法が使えなかったから今は便利な物と思ってる。」

「グリフォン達も何か仕事を考えてやらないと┅」

「ヒロ?あれ、妖精さんがなにか言ってるわ。」


結界を少し開き妖精を中へ誘う。


«ヒロに教えるね 湖の島を見てみて»

「うん?あのちょっとした中の島かな?」

«そう あの島から魔力がでてる»

「明日行ってみるよ。」

「私も行くわ。」

«サラはだめ ヒロだけ»

「そお?駄目かぁ。」

「サラはゼアとリィネに能力を教えてよ、グリフォン達にもこの辺りのことを教えて。」

「判ったわ、妖精さんも教えてね?」

«サラは可愛いから好き素直»

「ありがとう、あなたも可愛いわよ。」

«ありがとう じゃあ出して»


妖精を外へ出して戻り眠りに就いた。

忙しい日々が待っている。

ゆっくりと冒険とかして暮らしたかったのに┅


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