進化のシロ
「けっこう魔物がいるわね?」
「魔の森に連なる山だからかな?でもゴブリンやオークばかり目につくな?」
「襲って来ないよ?」
「多分、シロがいるからかな。」
『解 フェンリルは森の王
大抵の魔物は近寄りません』
「ウリちゃんがシロは森の王だからだって。」
「そうなの?って?ウリちゃん?」
「前に言ったスキルが女神になったウリエルだよ。」
「女神って?ヒロの中にいるの?」
「中に?じゃ無い┅頭の中?」
『告 主様のタマシイと共にいます』
「俺のタマシイと一緒にいるんだって。」
「なんか┅いいわね、色んな事教えてくれるんでしょ?」
「うん、わからない事は聞いたら教えてくれる、たまに変な事も言うけど。」
「名前?ウリちゃんで良いの?」
「名前?だってスキルだったんだ┅?今は、違うのかな┅」
『告 私の存在はスキルではなく一つの魂を持った存在へと進化しました 主様に与えられた神々の加護の力により神の末席へ戻ったのです が、主様の魂に惹かれお側ヘと勝手にいます』
勝手にって
「なんだか意思を持ってるみたいだよ?」
「人みたいに?じゃあ名前、ヒロが付けるべきよ!子供?みたいな者よ。」
「違うと思うけど┅名前かぁ?」
山道を3人で話しながら進んでるいるとザァーザァーと水が激しく流れる音がする。
『あの斜面の先に滝が有る筈だ、大きな滝で妖精の住む綺麗な水だった。』
「シロは行った事あるんだね。」
「ヒロ!行きましょ、今日のキャンプ地に最適よ!」
「そうだね、時間も丁度良いか。」
決まれば馬を降りて斜面を登り沢づたいに行くと広い場所へ出た。
高さ25mはあるだろう。
水が勢い良くしぶきをあげて湖のような滝壺へおちていた。
岩肌の広場でキャンプには最高の場所だ。
「うわーっ!水が冷たくて綺麗よ。」
「魚?いるかな。」
「あっ、いるわ!泳いでる。」
「たまには魚も食べたいな。」
「支度済んだら釣りしましょうよ!」
「よし、サッと小屋を造るよ。」
小屋を建てコンロを組み火をおこし小屋の中に部屋と風呂、トイレを造ったら早速、釣りを始めた。
シロは周りを見て来ると行って茂みへと消えた。
山女魚か岩魚みたいな魚の鮭バージョンが釣れた。
流石、異世界┅デカイだろ!
三匹づつ釣って止め5匹は収納して捌いた。
なんと?赤身じゃなかった!白身がしっかりした魚だった。
卵はイクラ?
なんだこれ?っと思ってはいけない、異世界なんだから┅
では鮭と同じフライにしよう決め小麦粉、玉子と用意して、鍋に油を入れ衣が付いたシャケもどきを投入。
「ヒロ?なにその料理?」
「フライだよ!」
「フライ?初めて見る料理。」
「そう言えばまだ見た事無かったなぁ、揚げ物。」
「美味しそうね!ねっ、教えてくれる?」
「そうだ、異世界の食べ方や作り方も教えるよ、この世界に無い料理が一杯あるから。」
「なんでもっと早く教えてくれなかったの?これってお肉でも作れるわね?」
「唐揚げ、トンカツ、天ぷらって揚げ物は美味しいよ。」
「もう!教えなさいよ!他にも有るでしょ?異世界の知識、勿体ないわよ!使わないと宝の持ち腐れだよ?」
「わ、わかったから、教えるよ、今まで考えもしなかったから┅」
「そんなトコまだ子供ねっ?」
「うぐっ、言ったな!今夜寝かさないから!」
「ほら!焦げちゃう!」
そんな戯れも今まで味わえ無かったと少し嬉しく薄紅色の夕焼けに頬を朱く染めた。
シロが戻り夕食を食べ今までの事をお互いに語った。
シロはなんと同じように赤子からの転生だった。
母親と2匹で魔の森の奥で育った。
半年もすると身体は大人になり知能が人並みに有ったそうだ。
母親とは死に別れでは無く1歳になると別々になるんだって。
親離れ子離れが決まってるらしい。
それからは魔の森を拠点として方々を見て回ってはこの世界を知って行ったんだって。
俺やサラより詳しく知ってる。
頼もしい。
食後、ふと思ってしまった┅
シロが┅神獣が進化したら?
「シロ?ここに精霊樹の実が有るけど、食べて見る?」
『なんと┅進化の実を持ってるのか?』
「精霊樹とは仲良しなんだ、沢山貰ってる。」
『フッワハハァ!スゴイ!その実を随分と探したものだ、あのオズウェルの森へと行ったのもその実を求めて行ったんだ。』
「そうか、俺はこの世界、まだ知らない事だらけで、この実がどんな物かもまだ解らないんだ。」
『無理も無い、我も何十年とさ迷い少し解ったくらいだからな。』
「ヒロ?進化したいみたいよ?あげたら?」
「うん、これ食べて。」
『ありがとう、では遠慮無く。』
俺の手にある実をカプリと咥えワシっと噛み砕き呑み込むと?
毛が逆立ちウウッ!と唸り声と共に膨らみ始め全身が銀色に輝き辺り一面明るくなる。
グングンと大きくなり怪物みたいにデカイ
5m、10m、否!もっと!
ドラゴンと同じ位デカイ?
「ヒロ?間違ってない?」
「ははは┅どうなんだろ?」
逆立った毛は眩い銀色の毛並みで覆われ瞳は金色になり、空に向けて吠える声は天迄届くかと思えた。
サラと見上げて見るシロの姿は神々しく森の王と言うより神の使者に見えた。
『ヒロ!素晴らしい、やっとこの身体を力を得た、古竜にリベンジができる。』
「古竜って?って言うか、小さくなって!」
『ああっ、そうだな』
「ねぇ?ヒロ!不老不死もだよ?」
「そうだった。小さくなったら不老不死を付与するから。」
スルスルと前よりは少し大きな身体に戻る力を譲るからと言って付与した
身体の中から魔素と一緒に光りが乗り移る
ガクと力無く伏せると眠りに就いた。
「なんか人とは全然違うね?」
「いやぁ、ビックリだよ?あんなにデカくなるとは┅寝ちゃたけど大丈夫だよね?」
「多分一気にやっちゃたから疲れたのよ。」
「確かに、俺達もグッタリしたもんな。」
「明日まで起きないと思うわ、だって怪物になったのよ!でも、背中に乗ってみたいわ┅」
「まっ、片付けよう。」
小屋の周りを片付け、シロには結界を張り念のため隠し、小屋にも同じ様にして2人で風呂に入った。
サラがウリちゃんの名前をアーダコーダと考えだしたのは可笑しかった。
話した事も無いのに┅
嫁達の体付きはみんな中肉?ふくよかで痩せてはいない
前世、あの世界では女は皆、痩せてもいないのに痩せたがる。
スタイルが良いと言われる女性はほっそりとお尻の小さい方がよしとされ、腕も足も細く顔が小さく、華奢でも胸は出てたが良いとされてた
裸になれば貧相だろ!
男の好む女の身体を無視してる
痩せた身体など魅力減だろ!
それなりに肉が付いてお尻はプリッと桃尻が良いのに
そんな俺の好みと願望で嫁達のスタイルは痩せても肥えてもいない
肉質は柔らかく肌もモチモチ
西洋人の肉質は硬く抱きついた時にガッシリと手応えが有る
肌も荒れていて(日本人と比べて)美人でナイスバディでも疲れる身体だ
柔らかい身体に張りのある豊かな乳房と桃尻、小さな顔と東洋人では無くかわいい西洋人の顔、唇はぷくっと柔らかい
全員が理想の体型と顔立ち
異世界人の中でも中々いない美人ばかり
マーサが一番解りやすい
ハイエルフ(エルフ全般)はペチャパイで痩せてるのが普通だけど、進化して理想の体付きになった
胸も豊かなふっくらとした揉み応えある乳房でエルフ族とは思われない
マリアは元々スタイルも良く痩せてもいなかった
そこに理想が加わり素晴らしい女性の身体になった
アンナも若くなりゴクッと唾を飲む美しさになった
ウルティマの人化した姿は幼さがあり初めて人の姿になったからかロリ顔で可愛らしい、が、体はイッチョマエの体
ドラゴンなんだが?
サラの進化は続いてるのか?と思うほど綺麗になっていく
抱くたびに変化がある
まるで俺が望むように変わっていく
サラを見てると飽きない
見惚れるばかり
そんな嫁達を守り、幸せにしないと罰があたる
夫婦の営みを終え風呂に浸かりながら何となく呟いた
ウリエルの名前かぁ┅フィルかな?
何となく呟いた┅
朝起きたらシロが目を覚ましてた
近寄って撫でるとフワッフワッで┅会えてホントに良かったと抱き締めていた
『昨日は1度にもの凄い力が頭と体に入って来た、ヒロの力なのか?』
「実の力と俺の力だよ、不老不死を付与したから女神の加護も付いてる。」
『ヒロはこの世界で凄い力と能力を持ったんだな?』
「創造神の爺ちゃんが面倒見てくれてる。」
『そうか、創造神に女神か、やはり凄いな?それと我も人語が話せると言うか言葉と言う物が喋れる様になった、先程も馬達と話した。』
「やったね!サラが喜ぶよ。」
「奥方は可愛らしいのぉ、優しい気立ての良い嫁さんだな。」
「ありがとう、サラには感謝してるんだ、それと他にも3人の嫁がいるんだ。」
「なんと!他にも┅全部で4人も!」
「うん、ドラゴンも仲間だよ!」
「ドラゴンとは?」
「グリーンドラゴンなんだけど進化してエンシェント級になって人化もできるんだ。」
「それは早く会ってみたい。」
「おはよ!ヒロ!シロ!」
「サラも起きたみたいだよ?向こうへ行こう。」
サラはシロの体調を気遣い、温めのミルクを用意した、急に話しかけられて凄くビックリしたが、とても喜んだ。
3人で話しながら朝食を食べ片付けてるとシロが馬達はもう使わない方が良いと言い出した。
サラとヒロを自分が乗せて走るのが早いと、
確かに身体の大きさを自由に操れるし疲れない、乗せて走りたいみたいだ。
じゃあ馬達は収納してそうしようと決め、サラが嬉しそうにシロに頬擦りする。
次いでに収納している魔物を整理しようと、滝の側で手早く解体を始めると滝壺から水柱が吹き出た。
なんだ!
サッと離れサラとシロも身構えた。
水柱から現れたのは水色の長い髪の裸の女性!乳房は髪で隠れ下は薄い布1枚┅
綺麗だぁと見惚れてるとサラにパシッ!と叩かれた
それにしてもちょっとデカイんですけど?
フワッフワッとこっちに来て声を掛けて来た。
『私は水の大精霊 ウンディーネ
そなたはタチバナヒロかえ?』
「そうですがぁ?」
『よかった、違ったらどうしようかとドキドキしちゃった、意外とイケメンね?どう?仲良くしない?』
なんだ?馴れ馴れしい?
『ウンディーネ!バカ!なにやってるの?勝手な事しないの!』
シルフィ?
『ごめんなさい、お久し振り!』
「どう言う事?」
『テオ、って今はヒロね?大精霊達がヒロに会いたがってるの、だから皆で会おうって言ってたのにウンディーネが!』
「会おうって?なんで?」
『精霊王様が心配しているの、貴方が旅に出てからずっとね?』
「心配って、もう子供じゃ無いのに?有難いけど?」
『いえね?心配ってのは大精霊達がちょっかい出して迷惑掛けるのを心配しているの』
「ちょっかいって?あのウンディーネさん?とかが?」
『精霊達って我が儘なのよ!自分の事ばっかし優先して言う事気かないの!』
「それで?ウンディーネさんはなんで現れたの?」
『それはね?ヒロちゃんと仲良くなりに来たのよ~ん』
「よ~んって!なんか馬鹿っぽい精霊だな。」
「ヒロ?あんなのほっといて行こ!」
「そうだな、シルフィに任せて行くか?」
『ちょっ、待ちなさい!話を聞いて!』
「もう、なんですか?」
『嫌な顔しないの、実はね?あの先の山の谷底にね?デスドラゴンが住みついちゃって毒を撒き散らしてるの。』
『ウンディーネから知らせが来て急いで来たの。』
「シルフィも大変だね?」
『そうなの、そしたらあなた達がいてビックリ、それと私ね?名前シルフィードに昇格したの。』
「えっ、精霊王の名前だったんじゃ?」
『精霊王様は私が大精霊になったから正式に精霊王になったの、精霊王ティファニールに、元は風の大精霊だったの。』
「ティファニールか、それで?デスドラゴンをどうするんだい?」
『ヒロちゃんお願い。やっつけて。』
『私からもお願い。』
「俺が?なんで大精霊がいるのに?」
『デスドラゴンはアンデッドよ、私達精霊には不向きなの、このか弱い体を食べちゃうの。』
『あんたは黙ってなさい!ヒロ?あのね、デスドラゴンは恨みや怨念の固まりよ、邪悪な魂なの、だから┅』
「わかったよ、シルフィの頼みなら仕方ない、シルフィードに昇格したんならお祝いもしなきゃ!」
『ありがとう、助かるわ、だから好き!』
「早く行って片付けるかな。サラ、シロ、そんな訳で向かうのはあの山の谷底だ!」
「ハイ、頑張る!」
「2人共、降り落とされ無い様にしっかり掴まってるんだ!」
ひょんな事からドラゴン退治、デスドラゴンとは?
ちょっと期待した
今までが何事も無さすぎた。
やっと冒険の旅らしくなってきたじゃないか
シロの走る速さに必死にしがみ付きワクワクが止まらなかった。




