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黄昏おじさん異世界飛ばされ楽園創る  作者: 姫野りぉ
第一章 希 望
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遺言


タニアが王都の学院へ戻りマリアも教会を辞め一緒に暮らす様になって3ヶ月が経とうとしていた。

ウルティマも精霊樹の実を食べさせ、進化するとグリーンドラゴンからエンシェント級ドラゴンへと進化を果たした。

人語を話し、人化も出来る。

そして、やっぱり女へと人化した。

見た目18歳位の美人さんヘと。

タニアとサラがいた部屋にマリアと一緒の時が多い。

色々と教わっているようだ?

あっちの事は教えなくてもぉ┅

町の領主邸からエドが良く来る様になったが、たまにケントを連れて来る事もあってメイド達が騒がしくなって┅

彼には既に婚約者がいる。

二十歳のイケメンだし文武両道、魔法も使える。

性格も良い!どこに出しても恥ずかしく無い好青年だ!ひねくれた俺とは違う。

今は領主見習い扱いでエドの元、町の事をアレコレと習ってる。

冒険者ギルドへ行けばリリエラさんが直ぐに来てウルティマの事を根掘り葉掘りと聞いてくる。

人化した事は内緒にして隣にいる女の子が彼女だとは思ってもいないリリエラさんが何だか可哀想に思えた。

サラは益々俺ヘの依存度が上り比例するかの如く若く、綺麗になっている。

アンナとマーサの関係が契りを交わして変わった。

見習いだった彼女の扱いが同士みたいになり夜の営みも3人で交わる事が多い。

俺もやっぱりなのか?一度に何人でも相手しても全然疲れないし、全然衰えない、いつまでもギンギンでいられる。

彼女達は嬉しいのか、俺が暇してると求めてくる。

4人だとローテーションが決まっていても欲求を満たすのに時間が足りないみたいだ。

若い体に覚え立ての営みが抑えられないのは仕方ないと思っている。

やればやる程、若く美しくなるし┅

不老の力?恐るべし!

時には4人で営みの事を話し合ってる。

一度は医療棟のアンナの部屋で4人一緒に挑まれた事も合った。

全員、返り討ちにしたけど┅

医療棟のお風呂は広くて5人で入っても余裕有る広さだ。

ハーレムって?こんな感じ?とか思った。

マリアにも統べて話し進化と不老不死を与えた。

そして、生涯を共にすると訴え、姿形が変わり若いままの自分を得た、俺を最高のパートナーだと言ってくれた。

俺は不思議に思う、前世では浮気心は有っても同じ様に何人もの女性を愛する事はできなかった。

遊びなら男は何人でも相手出来るだろう、でも、愛せはしない!

愛って?なんなんだろう?

下半身とは裏腹に考えてしまう┅

体の関係が無くとも4人を愛せる自分がいる事を。

彼女達は皆、子供が欲しいと言う。

今は避妊してるが成人したら駄目だと口を揃えて訴える!

赤ちゃんかぁ┅母様も成人とか考えず作ったら!なんて言って、孫が抱きたいと┅

難しい問題だ。

蓄えは恐ろしい程、順調に増え現金の他に皆のギルドカードへも貯まってる。

魔物も冒険者ギルドだけでは無く商業ギルド、薬師ギルドへ依頼された物を卸し喜ばれた。

アクセサリー類と鉱物、サラが作る衣装と縫いぐるみ、マーサが作る雑貨品と家具等も高く売れた。

オルレガ商会はみるみる大きくなり、王都では貴族達から引っ張りダコで王宮へも御用商会として卸している。

アンナと俺のポーションや薬も注文が多く困る程だった。

日常は何事も無く、楽しい毎日が送れている。

これまでが、トラブルやアクシデントが起こり過ぎてた。

教会本部は大粛清がなされ多くの聖職者が罪人として捕らえられた。

被害者は解放され慰謝料と被害の全額が支払われた。

マリアにも支払われて退職金?みたいなオマケも有った。

冒険者ギルドはかつての賑わいを取り戻し、魔物狩りもそれ程遠く無い森ヘと入る事が赦された事が一番の要因で、間違いのドラゴン襲来によって町の防衛力不足が明らかになった事でエドが森の立ち入り禁止を赦したのだ。

騎士団もオズウェル砦への派遣を定期的にして、森へ訓練する為に入る事が課せられた。

イリエラさんは受け付け係から副ギルド長補佐に昇格して、俺達の専属係になってしまった。

そうなると、町には冒険者が増え付随して武器屋やら武具屋、修理屋、商人、宿屋が

あれよあれよと増えた。

俺等のオカゲ?

賑やかになったのは良い。

食堂やレストラン、喫茶店らしき甘露屋も増え、町へ来た時の楽しみが増えた。

気がかりなのは魔物が増えつつ有ると言う事だけ。

珍しい魔物も現れ出してる。

高く商いされるのは話題になり良い事何だろうが┅?

ギルド長のゴメスさんとリリエラさんには森の状況を時折調べて報せた。

飛行して上空からサーチすると赤点が多い、大きな赤点もまばらにある。

空からの魔物も増えた。

ワイバーンやハービィまでも割りと近くまで、マジでドラゴンが来てもおかしくない。

原因がある筈なんだが?

町が潤っているからそこまでは俺が心配する事では無いかと思いエドには言わないで置いた。

屋敷の畑では豊作で良い麦や野菜、豆類が収穫できた。

バーベキューの回数が増えて専用のコンロを作らされた。

朝の鍛練は大巾に変わりランニングだけになりセバスとギルの指導も無くなった。

マリアはある程度の格闘術を身に付けマーサは魔法主体の訓練にして俺やサラ、アンナが指導と訓練をする事にした。

俺がやりたい事が増えたのもある。

ゴーレム制作や魔法結界、土魔法での建造物制作に空間魔法での空間作成等、錬金術意外の魔法操作に目覚めたからだ。

ロド爺に補佐を頼み、セバスにも教えてもらった。

セバスは土魔法の上級者だから。

俺の側でサラやアンナが出来る魔法の練習もしてる。

魔法は楽しい。

そんな時間は速く過ぎ、11歳をすぎた頃から屋敷に不穏な影が忍び寄って来た。


「奥様また食事が少ない┅」

「寝込まれる日が増えたわね。」

「大分痩せられて┅」

「病気かしら?」


メイド達が毎日嘆く。

この所、母様の容態がおかしい?

前は庭で本等読んだり、ウルティマとじゃれたりして遊んでたのに、部屋にいてばかり┅

アンナも心配して看て見るが、変わりは無いと、不思議に思っている。

回復魔法を掛けても変わらない。

気にしないでと母様は笑って言うが?

ベッドからウルティマの竜姿を見てるのが不安に駆られた。

いっそ、不老不死を付与したら?と思うが勇気が出なかった。

かぜだか┅

気にしながら日々が過ぎもうすぐ12歳と言う頃、母様が枕元に呼ばれた。


「テオ?心配しないで、私は天寿を真っ当出来たのよ?ううん、それ以上に生かされたわ、ほんとは貴方が8歳の時の頃が私の寿命だったのよ。」

「母様!そんな事は言わないでよ、寿命だなんて┅」

「フフッ、人間には寿命があるの、それを私は超えて今まで生きた、あなたのおかげよ?楽しかったわ、貴方が産まれてからの毎日、驚きと心配、教えられた事も沢山、生きてるって、実感の毎日だったのよ。」

「本当にお別れなの?」

「お別れは近いわ、判るの、もう私の役目は果たしたって。」

「母様!俺には不老不死の付与ができるんだ!母様に付与して生きて!」

「知ってるわよ、でもね?私は望まない、死んでから貴方みたいに生まれ変われるでしょ?死ぬ喜びもあるのよ。」

「生まれ変われるって?」

「あなたを産む時に女神様からお告げが有ったの、転生した子を授けるってね。」

「女神が┅」

「ちょっと若い女神様だったわよ、フフッ」


『告 わたくしがマリアンヌへと

告げました』


「そうだったのか┅」

「そのその後も色々と教えてもらいましたよ、フフッ、どうやら私も転生するらしいわ、転生しなくても死を受け入れるでしょう、オーギュストと一緒になり暫くして病に倒れ、もう永くは無いと言われたわ、其があなたを授けられて生き永らえた、奇跡よ!嬉しかったの。」

「俺は何もできなかった、してこなかった、そんなバカ息子だったのに」

「テオ?そんなバカ息子だったから嬉しかったのよ?オーギュストの言いなりになって貴族を生きてたら悲しかったわよ、貴方が思うがままに生きて誰にも指図される事無く真っ直ぐに生きてたから幸せだった。」

「母様?」

「誰からも好かれ伸び伸び育ってくれてそれだけが私の幸せよ?そして4人も可愛いくて素直なお嫁さんが来てくれて、何も言う事無いわ、私の役目は可愛いお嫁さんに託せる、だから泣かなくて良いの。」

「だって、だって┅」

「テオの未来は天から見れる、もしかして生まれ変わってあなたのお嫁さんになるかも、フフッ、そうなると良いかも。」

「ふざけないで」

「本気よ、楽しいでしょうね?テオ、死ぬ事は悲しいばかりじゃ無いわ、みんなの心に棲むのだから、生きてる限り思い出が心に棲むの、いつまでも皆と一緒なの。」

「忘れないよ?忘れる筈がない」

「これからいろんな事があるでしょう?でも貴方なら大丈夫、私の子だから、静かに見送ってね?あと少し一緒にいるから。」


言い終わると小さな寝息で眠ってしまった

涙が止まらずボヤけた視界で部屋を出た

もうすぐ死んでしまう

実感が湧かないけど悲しい

悔しさより只悲しかった

母様は出来る限り1人づつと話してお別れの言葉を託した。

みんなの思いを敬い有り難がっていた。

サラは悲しいと言うより悲痛な面持ちでうちひしがれていた。

この屋敷の多くは俺が産まれてから仕えた人達ばかりだから俺への労りが身にしみた。

普通なら11歳の子供が母親の死を前に不憫だと思うだろう、でも、俺の姿は子供では無く大人なのだ、頭も。

何とか数日を持ち堪えた母様が呼んだ。


「テオ、私がいなくなったら私の育った土地へ行きなさい!必ず、そして私の家、育った家を探して、行けば判るわ、この屋敷は、閉めなさい┅誰も入れない様にするのよ、いずれ魔物が住みつく┅貴方は直ぐに旅に出るのよ┅私の産まれ育った所は凄く遠くだから┅セバスが知ってるから┅約束よ┅元気で┅いてね┅」

「母様、かあさまぁぁぁ!」


寝てるかの様に息を引き取った

まだ眠っているように綺麗なままで┅

母様の周りでみんなが泣いてる

ウルティマは窓から顔を入れ母様の顔に鼻を付け泣いてるみたいだ

蒼白い灯りが母様の身体から灯り胸から

ユラリ、ユラリと蒼白い玉のような物が空高く舞い上がる

それをいつまでも、いつまでも、皆と見上げていた


マリアンヌ・フォン・ローレンス

❨マリアンヌ・ジブラ・フォレスト❩

享年 42歳


学院唯一の美貌と魔法の天才

聡明で誰からも慕われ愛された

お転婆マリーが逝ってしまった




領主邸から、王都からと、オズウェルの森の湖畔にあるマリアンヌの屋敷へと駆け付ける一団が向かっている。

想像もしない人数が集まって来る。

屋敷に残された者達も其々のするべき事を始めた。

弔いの装いをするために。




サラとアンナとマーサとマリアとウルティマと裏庭の湖畔で話すでも無く、只、景色を見ていた






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