きっちり落とし前は付けてもらいます。
ジルコニア一族の破滅は呆気なかった様です。
「シルヴィーは優しいな」
蜂蜜の様な黄金の瞳が一瞬、優しげな光を放つ。
「これは優しさではありません。あの者達を怒りや悲しみだけで処分したら、この国の法が死滅します」
シルヴィーはジルコン公爵の言葉に首を振った。
前世では、法を武器に法廷で戦って来たものとしての矜持。
「そうだな、ジルコン公爵。そいつらの罪状を見れば、死んだ方がマシだ、と思えるほどの罰も与えられる」
ウィリアムが冷徹に笑う。
「そうですな。証拠は処刑を何度でも行える程、有りますから」
ラリマー宰相の手には分厚い書類の束がある。
そして、真実の蔦への恐怖心が、彼らの詭弁を封じ込めるだろう。
「ひぃ、お許しをお許しを」
ジルコニア元伯爵が、動けない体を必死に折り曲げて許しを求めた。
「そう、お前達に言っていた者達を、お前は許した事があるのか?」
ジルコン公爵の言葉に、周りの何組かの貴族がハンカチで目元を押さえている。
もしこの場に下位の貴族が居たら、もっと泣くもの、怒りに身を震わせる者が居ただろう。
「ジルコニア元伯爵家の者達は、法廷で裁きを下す。死が最良の救いと思える罰を受けるがいい」
ウィリアムの宣言で、2人は衛兵達に引きずられる様に会場から連れ出された。
「愚か者が残した傷は、深い。だが、宝石がその身を削る事で輝きを増す様に、綺羅星の如き貴殿達が、人の痛みを知り、領民たちを慈しむ貴族となる事をわしは望む」
陛下の言葉が、痛みを訴える心に響く。
今すぐは難しくても、人は前に進める。それを陛下は信じている、と口にして下さった。
「終わりましたね」
「やっとだよ」
壇上から降りたウィリアムに、シルヴィーが声を掛けると、ホッとした声が返って来た。
ジルコニア一族のざまぁは番外編で書いた方がいいのか?




