とある令嬢視点
今回は短めです。
とある令嬢視点
「なんで出らんないのよ」
もう期限の3日はとっくに過ぎたのに、アタシはまだ牢屋に閉じ込められている。
ベッドと机しか家具はないし、壁は壁紙なんか貼ってない剥き出しの石壁で、窓も壁の上のほうにあるから外が全然見えない。
しかも、トイレとシャワーが一緒。腹が立つくらいせっまい部屋。
掃除してないけど、此処より寮の部屋の方がまだマシ。
誰が置いたか知らないけど、机の上のクッキーだけが、牢屋らしくない物なんて、最低よ。
「課題がクリア出来ていませんから」
またいつもの通り赤い髪をした女が、テスト用紙をチラ見して、見下したように冷たく言うのが気に入らない。
このゲームのヒロインのアタシをこんなとこに閉じ込めるなんて、どんだけ悪役なのよ。
しかもテストばっか。
「こんなもん、分かるわけないでしょ」
魔属性の種類とか、魔方陣の書き方とか習った事ないし、ゲームじゃ必要なかったもの。
「必須科目の合格点も満たしていない貴女が、これからの授業について行けるとは思えません」
そんなもん知らないわよ。
ウィリアム達を落としたら、全部彼らがやってくれるし。
アタシが何を言っても赤い髪の女は首を横に振るだけで、毎日アタシを牢屋から出そうとしない。
早く出ないとイベントが終わっちゃう。
ウィリアムやジェフリーの攻略は、イベント2つ落としたらアウトなのに!
脳筋で落としやすいルーファスだって、選択肢間違えたら攻略出来なくなるのよ!!
早く、こっから出しなさいよ。
逆ハーのフラグが立た無くなっちゃうじゃないの。
あーイライラしたらお腹空いた。
ここ、お菓子だけはいっぱいあるから、もうやけ食いしちゃおうかしら。
ゲームだから、お菓子食べたって太る筈無いし。
脳みそは、体の中では1番糖分を使う場所だけど……。




