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全員、寮に入りました。 とある令嬢の独白

ゲームのオープニング前夜です。

ドタバタしているうちに、とうとう入学式前日になった。


シルヴィーやイザベルも全寮制なので寮に入る事が決まっているので、割り当てられた部屋の掃除をしていた。

イザベルはウィリアム王太子の婚約者なので寮は特別棟で、掃除は侍女がしていたが、シルヴィーは自分で部屋の掃除をするつもりだったが、手伝いを理由にユーノやレミだけで無く、ギルドの女性陣が大挙して押し寄せてきた。


「荷物の整理や掃除くらい自分でするよ」

「何言っているんです。シルヴィー様のお部屋ですよ。私達が掃除をしないで誰がするのです」


レミがシルヴィーから箒を取り上げ、キッと睨んだ。


「いや、自分で……」

「お嬢様は魔力が強く、剣の腕も確かですが掃除などはした事ない筈です」

「でも、やればなんとかなるので……」

「夜が明けても終わらないですね」


ユーノやギルドの女性陣が頷いている。

前世では自分の部屋は自分で掃除をしていた、と言えないし、重いものは確かに1人じゃ運べない。


テキパキと働く女性陣のお陰であっさりと部屋の掃除は終わった。

流石にダドリーは女子寮に入れないから、今回は居ない。


「ダドリーさんからの伝言で、明日の入学式は旦那様の護衛で参ります、だそうです」


レミが、ダドリーが好きなクッキーの箱を差し出しながら伝言を伝えてくれる。


「……分かった。お手伝い、ありがとう」


過保護の父親だけでなく、ダドリーもシルヴィーの寮生活を阻止しようと画策していた事は知っている。

王族でも寮生活しているのだからしない、と言う選択はない筈なのに、とシルヴィーは腹の中でぶちぶち文句を言ってたが、素直に掃除のお礼は言った。


兎に角、明日からゲームが始まる。

しかし、下準備が長かったせいか、高揚感も緊張感もない。



とある令嬢の独白。


なんでこんなに可愛くて美人な自分が掃除をしなきゃならないのよ。

街で引っ掛けた男達にやらせようとしたのに、女子寮には男が入れないなんて聞いた事ない。


でも、明日っからはパラダイスよね。

お父様から貰ったアイテムがあれば、皆んなアタシの虜だもん。


ちょっと腹黒だけど、最高にイケメンのウィリアムは紳士だけど、夜はテクニシャン。


線が細いけど頭が良いジェフリーは綺麗系で、束縛系。


脳筋のルーファスはワンコ系だけど、身体は鍛えてて絶倫。


大人なカインは、あっちは激しくないけど、言葉で責め立てて来て、最高。


ファーストはどっか病んでるけど、依存して縋り付くとこなんて萌えるじゃない。


もう、パラダイスよ。

あーヒロインに転生できて最高。

後は悪役令嬢のイザベルがちゃんと悪役をしてくれればオッケー。


しなくたって、冤罪や罪の捏造くらいお父様がしてくれるって言ってたし。

アタシの幸せの為の犠牲なんだから、喜んで処刑されればいいのよ。


それにしても狭い部屋。

ウィリアムを堕としたら、ウィリアムの部屋で暮らせば良いか。


あーもう、明日が楽しみ。

鏡ばかり見て一向に部屋は片付かないが彼女は気にしなかった。

クールなイケメンが甘党なんて、ちょっと可愛いかも。

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