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Dear Mother  作者: ふぃ子
8/15

俺の母は専業主婦だったが、家事をしている姿をあまり見たことが無かった。

掃除洗濯が苦手で家はしっちゃかめっちゃか、家のことは全然せずに俺と父が家にいない間、趣味である舞台のDVDを観ながら、公演のグッズを買い漁っていた。父はそんな家事をせず、父が必死で稼いできたお金を湯水の様に使う母に怒るどころか文句も言わなかった。むしろ家事が苦手な母の為に週に2回家政婦さんを雇っていたのである。

しかし、そんな母は唯一食事だけは絶対自分で作った料理を食べさせていた。「ご飯は輝の命に関わるものでしょ。だから自分が安心だって思った安全なものを食べさせたいのよ。」と母は言っていた。

しかし、母はその言葉通り自分が安心安全だと思ったもの以外、つまり母が作ったもの以外はほとんど食べさせてもらえなかった。

小学生まではそれに関して特に考えることはなかったが、中学生になり思春期になると友達と遊びに行きそのままご飯を食べるということも出てきた。しかし母は絶対に自分が作ったもの以外を食べることを許さず、必ずお弁当を持たせていた。曰く、母の目の届かないところで何かを口にすること自体が嫌らしい。

正直これだけでも充分過保護だが、母の俺に対する過保護っぷりはこれだけではない。

門限は17時で、少しでも過ぎると鬼電の嵐。無視をすると遊んでいるところまで迎えに来て家へ連れ戻されるのだ。どうやら、母は俺にGPSをつけていたらしく、俺がどこにいるか何をしているかを厳しく監視していたらしい。

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