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序章 遥かなる戦いの謳

そこはクリスタルで造られた塔内だった。

「やむを得ない…。クロウ、おまえを封印する!」

重苦しい雰囲気の中、沈黙を破って凛とした声が響き渡る。

声の主はとかく美しかった。華奢で色白の体。腰まで伸びた長い銀髪。何もかもを見据えたような深く澄んだ蒼い瞳。全てが、怖いくらいに綺麗だった。

彼はその鋭い瞳でじっと〈それ〉を見つめていた。眼の前に在る、暗闇の存在(くろのもの)を。

暗闇の存在は静かに、そして男の台詞を嘲笑うかの如く、こう云った。

「貴様…本気で言っているのか?」

男の顔色が変わったのを暗闇の存在は見逃さなかった。

「俺は必ず甦る…。たとえ神であるおまえに、封印されてもだ」

「黙れ!」

男、いや神は左手に光玉を持ち、右手をその上に翳した。

「ーー封印!!」

神のその声と同時に、塔内は光に包まれた。

その瞬間(とき)。暗闇の存在は不敵な笑みを浮かべていた。

彼は知っていた。神の力の衰えを。

〈次に目覚める時こそ、全てが闇に還る時〉

暗闇の存在は、神の魔力と玉の魔力で、長く深い眠りに堕とされた。


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