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第九回ゲスト 護衛ちゃん

「おはこんばんにちは、司会進行の側近です」


「ゲストの魔王で〜す」


「いやあんたゲストじゃないだろ。あんたも司会進行だよ」


「ええ〜」


「ええ〜じゃないわ! 今日は雷将軍のヴォルティーヌさんを飛ばして特別に護衛ちゃんをゲストに呼びました」


「なに、アイツどうしたん?」


「推しが引退したんで凹んでるそうです」


「今どき引退させるゲームとかあんのか」


「中の人が高齢で亡くなったので急遽引退ってことになったとかなんとか」


「ああー、中の人人間だったんだ? そりゃしょうがないね」


「子役時代から推してたらしくて家族ぐるみの付き合いまでしてたそうです」


「ファンの域越えてるね。しゃーねーな慶弔休暇にしといてやるか」


「いや駄目だよプライベートだよ」


「え? 俺もライブ行くとき有給使ってるけど?」


「私用の有給は問題ありませんよ。そうじゃねえよ葬式でもなんでもないのに休むのが駄目なんだっつーの」


「でも側近ちゃんだって公式CPが入れ替わったときNTRだこんなの認められないっつって凹んで有給使ったじゃん」


「?!」


「確かにあのときのBL界隈での騒乱はヤバかったよなー」


「な、ななななんでそれを魔王さまが知っている?!」


「悪鬼羅刹衆って魔導ギルドのギルマスがうちの魔導将軍のピクシーで、」


「あいつライバルサークルじゃん!!!」


「BLギルドの社会人腐女子の会と戦争するから有給使いたいって相談に来たからおっけー♪って」


「おっけー♪すんなよ!!!」


「つーかなんでヨソと戦争すんの?って聞いたらまあ公式CPでなんやかんやで讃公式VS公式絶許で二分してっていうことだったからじゃあ予算必要だねって国家予算の俺の枠使って…」


「使うなよ! ネトゲに国家予算使うなよ!!」


「怒ってるとこ悪いけど、結局側近ちゃんもそういうことで有給使ってるよねっていう」


「うー…、わーかりましたよもう!」


「株式会社魔王軍は完全週休二日制、完全残業無し(繁忙期除く)、夏季休暇、冬期休暇、年末年始休業、有給休暇、慶弔休暇(慶と弔で別カウント、架空人物・実在人物で別カウント)、賞与アリ(一年分)、俺の気分によっては国家予算アリ、その他手当盛り盛りのホワイト企業だよ〜。女の子だけおいで〜」


「やめんか!」


「さてオチも着いたところで今日のゲスト、護衛ちゃんだよ」


「自分でオチとか言う?」


「こんばんは、護衛です。種族はダークエルフ、胸はCカップ、下着の色は黒のラインが入っている白です」


「ごめんね護衛ちゃん胸のサイズとか下着の色とかは言わなくていいからね」


「そうなのですか? 魔王さまが自己紹介で言うことだと仰っていたのですが…」


「オオオイ!」


「小姑はほっといてどんなお仕事してるのか教えてくれるかな?」


「誰が小姑じゃー!」


「幼いころから魔王さまをお守りしています。朝のおはようから夜のお休みまでいつでも魔王さまのおそばにおります」


「幼いころからこんなのが上司とか護衛ちゃんも大変だね」


「そんなことはありません、魔王さまには大変良くしていただいています。このメイド服も城仕えでないのに支給していただいていますし」


「あり? そういえばなんで?」


「俺の趣味」


「あのさあ」


「朝は生着替え見ながらのコーヒーが日課でね」


「はい変態はい転属」


「はい魔王特権」


「ぐぬぬ」


「入浴でも一緒なのに朝の着替えをご覧になっても趣きがあるとは思えないのですが、魔王さまのご希望ですので」


「は?! お風呂も?!」


「俺が魔王になる前からだからもはや兄妹みたいなもんよな」


「いえ、滅相もございません」


「憲兵ー! 憲兵ー!」


「昔からいつも流し合いっこしてるし今さら憲兵来ねーよ? つーか憲兵隊のネーチャン達も子供の頃の俺の世話で一緒に入ってたことあるし」


「私としては皆さんのような豊かな起伏のある体に育たなかったので申し訳なく感じております」


「大きいばかりが正義じゃねーからいーのいーの」


「メイドちゃんだけで飽き足らず護衛ちゃんまで毒牙に…!」


「だいたいお風呂だってメイドちゃんもいるんだから護衛ちゃんだけ一緒じゃないワケにはいかないでしょ」


「?!」


「言っとくが二人の希望でだからな? 勘違いしないでよね」


「ロリコンだー!!!」


「私としてはお風呂も良いですが魔王さまの膝の上が一番のお気に入りです」


「膝の上はいいんだけど俺がゲームしてるところ見てるの飽きない? 部屋でも出掛けてもお風呂でもいっつも膝の上だよね」


「そんなことありません。前から抱き着いても後ろから抱き着いても飽きることはありません」


「そう? メイドちゃんもよく抱き着いてくるし飽きないのかなーって思ってたけど、まあ飽きないなら良いけど」


「恋人みたいにイチャコラすんのやめてもらえます? そこだけ空気違うんですけど」


「ちなみに得意な銃火器はスナイパーライフルです。対物ライフルも好みです」


「聞いてないよ!」


「机叩かないで。この机高いんだから」


「携帯している拳銃はスチェッキンです」


「だから聞いてないよ!」


「他にはなんか仕事あったっけ?」


「年に数回ほど、人間界へ人材交流の名目で親衛隊の教官をしております」


「小柄な年頃の女の子に危ないことさせないでよ!」


「それが毎年果たし状寄越すからそうも言えないんだわ」


「なにそれわたし聞いてない」


「最初の一回はマジで人材交流の親善試合だったんだけど、先鋒護衛ちゃんで全滅させてからというもの『親衛隊の名が廃る!』って言って聞かねーのよ」


「ええー」


「それからというもの、宿題を出しては人材交流期間中に採点しに行って最終日にボコボコにして帰ってくるというのを何年も続けています」


「そんなことしてたらまた戦争になりますよ?!」


「ファンクラブあるから大丈夫でしょ」


「撮影会やサイン会も行っております」


「なんでやねーん! しかし魔王さまとお風呂一緒とか同衾してるとか言っちゃったから今ごろ膝から崩れ落ちてるでしょうね」


「バカ言え、俺がファンクラブ第一号にして初代会長&終身名誉会長だぞ」


「だからなんでやねーん!!」


「まあ獣人族ケモナーより強いし、ファンクラブ会員に国王も王子もいるしなんなら二人とも親衛隊だし、一般会員もヤワな鍛え方してねーよ」


「ファンクラブですよね?」


「私もファンクラブの皆さんも、いつも軽いペンばかり握って引きこもってる方とは違うのです」


「…なんだって?」


「身のこなしから技や型の応用に銃火器刀剣類まで毎日鍛錬を欠かさない私達とでは単純な膂力も劣るのです」


「おおおぉおぉぉしやったろうじゃないの! 腕相撲で勝負!」


「やめて、椅子蹴り飛ばさないで。この椅子高いんだから」


「では執事兼監督のこのギルバートめが審判を務めさせていただきます」


「じいや、突然瞬かんいど」


「ではお互い組み合って、……ファイっ!」


「ハアァァァァァッッッッッ!」


「やめて全力出さないで、机ヒビ入ってるから。この机高いから」


「魔王さま、アレをやりますよ!」


「ええ、良くってよ」


「ぅわあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ッッッッッ!!!!」


「?!??!?」






「スゥゥゥウパァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ア゛!!!」


「イナズマァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ア゛!!!」






「「キィィィィィッッッッッ!!!」」






「はい、しゅーりょー」


「勝者護衛ちゃんです。いやはや、なかなかのシャウトでしたな」


「ありがとうございます。しかし勝って当然です、魔王さまの護衛ですから」


「待て待て待てぇーい!」


「なに、どしたん側近ちゃん」


「何もなにも今のなんなんですか?! なんで叫んだの?! なんで魔王さまも叫んでんの?! なにバチバチしてんの?!」


「そりゃだってなあ」


「スーパーイナズマキックですから」


「わけがわからないよ! 反則だよ!」


「審判であるこのじいやが必殺技を禁止していないので反則ではありませんぞ」


「……ふっ」


「こっ、このぉ…!! 鼻で笑うなんて…! どちくしょー!」


「飛び出していってしまいました」


「あいつ今壊した机と椅子でいくらすんのか分かってんのかな。自分の年収の半分飛んでってんぞ」


「天引きすればよろしいかと」


「せやな」


「それでは皆さん、ごきげんよう」

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