第六回ゲスト 四天王水の将軍 ウンディーネさん
「はい始まりました魔王さまラジオ! 今日のゲストは四天王の一人、ウンディーネ将軍です」
「ハアーイ」
「ぶっすー」
「魔王くんどうしたの?」
「この間の放送で摂政さんに腕相撲で負けたんですよ。放送のあとにもリベンジしたんですが結局勝てなかったんですよ」
「それでこのふてくされよう」
「いい加減まともに司会やれや魔王さま」
「ぶっすー!」
「ほらほら魔王くん、私のおっぱい触っていいから」
「ギプスの上からで何にも嬉しくないんだけど?!」
「まさかの両腕粉砕骨折で両腕ギプス。何をするにも魔法使わないと服も着替えられないという」
「摂政ちゃん強いもんね〜」
「さてバカは放っておきましょう。四天王のウンディーネさんは精霊代表で水将軍です」
「平和過ぎてタイクツしてるから迷い込んできた人間の男を誑かして遊んでるわ」
「こらこら」
「普段のお仕事もぶっちゃけ人間界のお手伝いばっかですよね」
「スパイに近づいたり、拷問のお手伝いしたり、死刑したりくらいね」
「おっかねえなオイ」
「干ばつが続いたときには大地や川を潤してあげてるわよ」
「戦争終わっていくつか条約が締結された際にスパイ行為禁止、見つかったら魔女裁判に掛けられて一族郎党死刑ですからね」
「これのせいで人間界は諜報員工作員が全員無職になってまたひと悶着あったんだよな」
「あくまで終わった戦争は魔界・人間界間のものだけで、人間界の国同士の戦争はまだ続いてるのよね」
「中には不可侵条約を破って魔界に攻めてくるのも未だに後を絶たないのですがそこは辺境伯してる魔王さまの叔父さんがいますので」
「スパイも工作員も結局人間界では密かに蠢いてるし」
「俺も女の子のベッドにスパイしてえ」
「ぷっ、その手で」
「ちくしょうちくしょうちくしょう」
「そういえば前回でも話題にしたのですが、ウンディーネさん達四天王も摂政さんと一度戦って負けてるんですよね」
「私は戦ってないよ?」
「あれっ?」
「いやいやタイマンするときに俺も側近ちゃんも立会人でいたじゃん」
「戦ったのは私の分身なの」
「工エエェェ(´д`)ェェエエ工」
「だって私は摂政ちゃんに反対じゃなかったから。どれだけ強いかだけ見られたらいいかなって」
「えっ、反対じゃなかった?」
「本当のことを言うとね、魔王くんの決議に反対してたのは炎の将軍のサラだけなんだよ」
「あんにゃろう人の仕事増やしやがって」
「魔王さま一切仕事してないですよね」
「ここだけの話、サラが摂政やりたかったんだって」
「いやアイツには無理だろ。イライラしたらすぐ火出すじゃん、書類燃えちゃうじゃん」
「おっと魔王さまがまともなツッコミしてる」
「魔王くんはサラが摂政やるのは反対なの?」
「アイツすぐチョロチョロ火ぃだすからな。ハンコ押す仕事だけは俺がやってんだけど、たまにアイツから回ってくる書類焦げてるんだよねー。何回も言ってんだけどねー」
「うーん、本人は結構頑張ってるみたいなんだけど」
「摂政ちゃんの政務能力ずば抜けてるから今さら変えるのもねえ」
「その前に実はサラマンディーネさんが一人で反対動議出したっていうの、軽く反逆罪なんでそっちのがヤバいんですけど」
「うん。とはいっても私達他の四天王もいきなり知らない子に摂政任せるのも不安だったから、一度戦えば人となり分かるよねって乗っかっちゃったし」
「…ってことは、サラのヤツが反対動議出した理由は他の四天王とは別なのか?」
「やっと気付いたね魔王くん」
「…? …! 飲み会でサラマンディーネさんが言ってたのマジなんですか?!」
「マジも大マジよ」
「なになにどういうこと? サラが反対動議出した理由となんか関係あるの? 俺にも分かるようにおすえて」
「あのね魔王くん。サラは魔王くんのこと好きなんだよ」
「でぇええええー?!」
「思ったけどこれ国営ラジオで流していいのかな、皆聴いてるラジオで流していいのかな」
「反対動議一人で出したり、書類が焦げてたり、政務頑張ってたりするのは魔王くんのこと好きで気を引きたいからなんだよ」
「乙女ですねえ」
「一瞬マジで軽く反逆罪なら減俸もんだなとか思ってたら嘘でしょ」
「ううん本当だよ。反対動議のときに四天王と戦って勝てたらっていう条件だって、魔王くんの前でカッコいいところ見せたかったからなんだって」
「健気ですねえ」
「それでボコられてりゃ世話ねーな」
「魔王さまひどーい。まあ事実ですけど」
「じゃアイツが摂政やりたいのは俺のそばにいたいから?」
「うん」
「青春ですねえ」
「アイツが、俺を、ねえ…。うーん意外だったわ」
「ウンディーネさんは好きな人いるんですか? もちろん異性という意味で」
「私も魔王くんのこと好きだよ」
「あらあら?」
「ウンディーネさんド直球でぶっちゃけますね」
「私の本名知ってるの、魔王くんだけだもんね。二人っきりのときは本名で呼んでくれるもんね」
「ちょっと魔王さま?!」
「サラは、というか四天王でも本名教えてるの私だけ」
「俺は甘やかしてくれる人が大好きです」
「精霊が本名教える意味分かってますよね?! 愛する人にしか教えないんですよ?!」
「俺は甘やかしてくれる人が大好きです」
「それもこれもメイドちゃんがいけないんだよ。専属なのにお昼は他のお手伝いに行っちゃうし、夜勤当番だって魔王くん専属なら外してもらえるのに」
「あいつも棚卸しとか決算期は忙しくて抱き枕させてくれないし、昼間はいつもいないし、真面目に夜勤は続けてるしで俺は寂しいんだよ」
「どこの浮気女の言い訳だよ!! 専属メイドちゃんという人がいながら!」
「俺は甘やかしてくれる人が大好きです」
「このあとも…ね? 魔王くん」
「アンタら変なことしてんじゃないでしょーね」
「膝枕してもらったり、膝枕でよしよししてもらったり、ベッドで抱き合ったりしてるだけだ。もちろんこのあとは腕組んで当たるおっぱいの感触を楽しみながら帰る」
「側近ちゃんが想像してるような変なことはしてないよ」
「なに想像してんだろうねこの子は」
「やだ、側近ちゃんえっち〜」
「もうやだこの上司」