第四回ゲスト メイドちゃん
「はい第四回になりました魔王さまラジオ。今日のゲストは」
「ラジオっていうけど俺らダベってるだけじゃね」
「だから話の腰を折るな」
「いいんです〜どうせ暇でやることないから」
「平和だしねえ」
「今日のゲストは魔王さまの専属メイドちゃんでーす」
「こんばんは、メイドです。よろしくおねがいします」
「あれ無視?」
「魔王さまの専属メイドってなにしてるんですか?」
「魔王さまの身の回りのお世話をさせていただいております」
「こんな人のお世話って大変でしょ」
「仮にも上司をこんな人ってキミ」
「いえいえそんなことはありません。お世話と言っても朝や晩のお着替え、お部屋のお掃除やお届け物の受け取り、Amazonのダンボールを片付けるくらいですから。お食事はゲームの進行具合によってまばらですので料理長と相談しながらですね。たまにではありますが、城仕えしたことがないので教わりながら他の子たちのお手伝いもしたり」
「Amazonのダンボールくらい自分でやれや。つか食事くらいちゃんとしてください」
「だってめんどくせーんだもん」
「どーせ魔王さまのことだからAmazonなんて言ってもゲームとか漫画とかえっちなものとかでしょ」
「どーせって言うな。まあその通りだけど」
「セクハラーセクハラー。ん? 魔王さままだ成人してないのにえっちなの買えないのでは?」
「だって受け取り人側近ちゃんの名前にしてあるもん」
「おい!」
「だってキミ成人してるじゃん」
「ほんま腹立つわ」
「本来は買えないところですが魔王さま特権です」
「メイドちゃんもそんなの使わせちゃダメですよ」
「特権だもーん」
「職権乱用!」
「人間の国の王子が教えてくれたんだもーん。特権ならアカウントとクレジットの名義が同じであれば受け取り人の名前は他人でもぉkしてくれるって」
「あとでクレーム入れとこ」
「はい次の話題〜。お嬢様がメイドってどう?」
「おいこら」
「仕える者を持つ立場にありましたので、仕事内容については把握してました。しかしやったことはなかったので最初のうちは大変でした」
「やっぱ身分の違いって大変なんだね。大丈夫? 魔王さまにえっちなことされてない?」
「いえいえ魔王さまには大変良くしていただいております」
「俺がこの子にえっちなことなんかするワケないじゃん」
「すれ違いざまに人のスカートめくる人が何言ってんだ」
「あら魔王さま、私には手を出してくださらないのに側近さんには興味がおありなんですか?」
「からかうとおもしれーから」
「ようしちょっと表出ろや」
「実は魔王さまにいたずらされてない女性は私だけなんです」
「城の女の子全員にちょっかい出してんの?!」
「そのへん歩いてる城仕えのメイド全員のスカートめくって回ったこともあったな」
「やめろってホントにマジで」
「遊びに来てた人間の国の王子とどっちが多くスカートめくれるかっつってさ」
「国王さまにチクってやる」
「私としてはお父様にはやく孫を見せてくれと急かされているので、魔王さまにおかれましては頑張っていただきたいです」
「まだ遊んでたい」
「こんなに身長高くて美人で可愛い子捕まえといて一切手を出さないってのも失礼ですね。据え膳食わぬはなんとやら」
「さっきはセクハラセクハラ言ってたくせに」
「私も毎晩魔王さまを思って右手と戯れるしだいです」
「毎晩かよ」
「なんでこの子は恥ずかしいことをさらっと言うの?」
「魔王さまは焦らしプレイも得意でいらっしゃいますから本当に悩ましいかぎりです」
「手ぇ出してんじゃん」
「いやいやちょっと待って。手も繋いだことないのに焦らしプレイってなんのこと?」
「魔王さま、年頃の男の子としてそれもどうなの」
「毎晩お風呂に入られるときは私もご一緒させていただいているですが、魔王さまはスマートフォンのゲームばかりしておりまして」
「え? なんだって?」
「大丈夫だよ、ちゃんと手当出てるから」
「そうじゃねーよ! そこじゃねーよ! 若い男女が裸で風呂に入ってんのにスマホでゲームしてるっておかしいだろ! なんで何も起きないの?!」
「部屋じゃPS4ばっかやってるから風呂でソシャゲやってたりするんだよ」
「魔王さまはお体を流すときに乳首を掴んでもナニを掴んでも一切反応してくださらないんです」
「まさか不能?」
「さすがにそれはないわ」
「だって反応しないって」
「いえいえ子魔王さまも立派でございます」
「反応してるんかーい! っていうか美人で可愛いお嬢様に喋らせちゃいけない言葉ばっかり!」
「魔王就任当時から俺と一緒にいるから俺がどんな奴かよく知ってるんだよ」
「よく知ってるんだよじゃねーんだよオメーのは汚してるんだよ!」
「そんな魔王さまにも一度だけ注意させていただいたことがあります」
「えっ意外」
「あー、あれな」
「魔王さまどんな迷惑掛けたんですか?」
「俺にしては珍しく失敗というか、まだ魔王になりたてで自分の立場を分かってないときだったな」
「うんうん」
「『パンツ下ろしてお尻突き出せ』って通りすがりのメイドに言った」
「うん?」
「魔王さまがまだ一界の王であらせられるという自覚をお持ちでないの頃のことでした」
「今もないわ」
「まさかホントにやるなんて思ってないからさ、ごめんごめん言ってみたかっただよ出来心だよって言ってその場は事なきを得たんだけどね」
「魔王さまは私という者がいながらまさか最初に手を出そうとしたのが通りすがりの城仕えだなんて、どうして私ではないのですかと」
「うーん、そこじゃないと思うんだけどなあ。魔王さまがバカなのはもうどうしようもないとして。その城仕えのメイドが魔王さまを誘惑してたとかだったら処分を検討しなきゃいけないんですけど」
「どうしようもないってキミ。ちなみにその城仕えのメイドは今監督の横にいる摂政ちゃんなんだけど、どうする?」
「申し訳ありませんでしたお給料減らさないでください」
「変わり身早いですのね」
「口と手先は達者だけど立場に弱い中間管理職なんだよね、側近ちゃん」
「やかましいわ!」
「しかし魔王さまにも良いところがあります」
「いやいや無いからこんなの」
「ご就寝のときは毎晩ご一緒させていただいております」
「聞いてないんですけど?!」
「べーつに他人の仕事ってペラペラ喋るもんでもないし」
「そりゃそうだけども?!」
「元は冬に天然湯たんぽっつって抱き枕にしていい? って誘ったのが始まりだったんだよね。暖房使いまくってたら電気代やべーから節約しろって言われて」
「女の子を湯たんぽ代わりに抱き枕とは。全世界の男子が羨む発言ですね」
「これも王子に教えてもらったんだよね」
「あのボンボン」
「それっからはずっと抱き枕にして寝てるわ」
「なんとまあ。…ん?」
「どうかなさいましたか?」
「さっき毎晩右手と戯れてるって」
「…ちょっとメイドちゃん?」
「はいそうですが?」
「…」
「…」
「えっ? えっ? 私なにかまずいことをお話ししてしまいましたか?」
「…俺全然気が付かなかったわ」
「…こんなヤベー女の子とは思いませんでした」
「えっ? 私ヤバいんですか?」
「変態だよ! ド変態だよ!」
「ええっ」
「ええっ、じゃねーよ! 男の子に抱き枕されながら寝顔見ながら自家発電してるお嬢様がどこの世界にいるよ?!」
「ここにおるやん」
「そうですね! そうですけどね?! 魔王さまの寝顔見ながらハァハァしてたのかよ!!」
「はい」
「はいじゃないが!!!」
「こりゃーファンクラブの連中は卒倒もんだな」
「ファンクラブ?」
「あ知らない? メイドちゃんファンクラブあるんだよ」
「それは存じておりませんでした」
「まさかファンクラブの男の子達もメイドちゃんがこんな変態だとは夢にも思わなかったでしょうね」
「いやむしろ今夜のオカズ増えたんじゃね?」
「やかましいわ!」
「なるほど、だから魔王さまはAmazonの受け取り人の名前を側近さんにした方が良いとおっしゃったんですね」
「は?」
「恥ずかしながら、その…、えっちなものは、その、私の夜の桃色をしたお供なんです」
「大人のおもちゃかよ?! よりにもよって私の名前で?!」
「その…右手では物足りなくなってしまいまして…。しかし私の名前で買うのはよろしくないと思いまして、お父様に相談したところ城名義であればバレないでしょうと」
「あのたぬき親父!」
「城名義でAmazonしたいってそういうことだったのか」
「はい、恥ずかしながら」
「恥ずかしがるとこそこじゃないよね? 魔王さまの寝顔見ながら右手でハァハァしてるんだよね?」
「はい」
「はいじゃないんだが」
「さすがに城名義だと自分の物か分からないから俺のアカウント使っていいよってしたんだけど購入履歴までは見ないからなあ。こりゃ一本取られたわ! ハッハッハ」
「私は笑い事じゃないんですけど? 私が変態だと思われてるじゃないですか」
「Amazonの倉庫の人には宛名でバレてるよね、俺らホームページに名前載ってるし。そうでなくとも有名人だし」
「今度弁解の手紙送っとこ。私じゃありません魔王さまですって」
「側近さんも一本どうですか? 夜のお供に」
「一本取られただけに一本どうですかってかやかましいわ!!」