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第ニ回ゲスト 側近ちゃん

「続かないんじゃなかったんですか?」


「暇だからしゃーない」


「えーと、今回のゲストはMCの私だす」


「ッッッグフォ」


「…なんですか? 人が噛んだのそんなに面白いですか?」


「だって普段噛まないし。っていうか側近ちゃん都会育ちだよね? だすっておい」


「あーホント腹立つこの上司」


「俺のことはいーからいーから。ほら自己紹介」


「えー、第52代魔王側近です。代々魔王さまにそばに仕える一族で英才教育を施され常に魔王さまの身の安全と安心をお守りする役目です」


「身長は155cm、体重49kg、バスト89。好きなものはファンシー系。特にイチゴが好きでイチゴ柄のもので部屋は統一されている。趣味はBL同人作家」


「ぎゃぁあああああ!!!!」


「ごめん痛いから殴らないでくれる?」


「プライバシー侵害!! プライバシー侵害!! パワハラ!! セクハラ!! 訴訟訴訟!!!」


「いやこれ摂政がくれた資料なんだけど」


「あのクソ陰険メガネがああああああああああああ!!!!!!!」


「取り敢えず落ち着こう?」


「はあっ、はあっ」


「ところでロープの右端と左端、どちらが受けで攻めだと思う?」


「なんの話ですか?!」


「いやだってBL作家だって」


「おああああ!!!!!!」


「っぶね。エモノ出さないで」


「魔王さま殺して私も死ぬ!!!」


「ぶっちゃけ俺知ってたけどね」


「えっ?」


「俺が2次ヲタなの知ってるでしょ?」


「え、はい、まあ…」


「コミケの壁サー回りしてるときにBL系にロリ巨乳の可愛いのがいるってツイッターで回ってきて」


「歩きスマホしないでください!!!!!!」


「ちらっとのぞきに行ったら」


「歩きスマホしないでください!!!!!!!!」


「あはい」


「はあっはあっ」


「ラジオを聞いてるリスナーの皆さん、可愛いロリ巨乳がハァハァしてますよ」


「うるせえよ!!!!!」


「だってほんとのことだし」

 

「ちくしょう」


「机叩かないで一応キミ上から3番目に強いんだからそんな力で叩いたら壊れちゃうから」


「うるせえよ!!!!!」


「取り敢えずなんかネタない? あー、例えば側近って長男の役割なのになんで今女の子なの? みたいな」


「兄が無能のクソだからですよ」


「そうなの?」


「クソですよクソクソ&クソ!!!!」


「女の子がクソとか連呼しちゃいけません」


「うるせえよ!!! ホントにもうアイツが無能のせいで私がやるハメに…」


「ホントに? 普段そんなことなさそうなんだけど」


「普段…?」


「彼ウチのクランのメンバーなんだけど」


「すいません初耳なんですけど」


「そりゃ言ってないからね」


「この野郎!!!!」


「彼ウチのクラン随一の強さだし世界ランク一位の最強の男よ?」


「あんの遊び人がああああ!!!!」


「仕事はできないんだ?」


「仕事できないっていうか、英才教育されてる頃から一族から絶望されるほどまるで勉強も出来ないんで出来損ないのレッテル貼られるくらいですよ」


「信じられん」


「おかげで真下にいる私に役目が回ってきて」


「作家やってる暇がない?」


「うるせえよ!!!!!!」


「俺としてはロリ巨乳の女の子で非常に嬉しいんだが? おまけに可愛いし」


「か、かわっ?!」


「毎晩ズリネタにしてる」


「死ねえ!!! 今すぐ死んでしまえ!!!!」


「他になんかエピソードある?」


「ないです」


「例えばBL作家になったきっかけといえば、ある夢小説で好きな作家がいて自分も描いてみたくなったとか?」


「なんで知ってんだよ!!!!」


「なんでも何も、そのキミの憧れてたBL作家、俺だからね」


「殺せぇええええーーー!!!!! 今すぐに殺せぇえええええーーーー!!!!!」


「ちなみに小説はあんま人気出なかったんだよね。当時リバって組み合わせによっちゃあかなり凄かったけどキミマイナー推しだったからね」



「ああああああーーーーー!!!!!」


「で、作家は作家でも絵を描く方に転向してみたら? って勧めてみたのが俺で、今じゃ壁サー姫だもんね」


「このラジオ聞いてるリスナーは今すぐにスマホの電源落としてください今すぐに!!!!!」


「これFMだしスマホだけじゃないよ。世界同時配信だし」


「クソがあああああ!!!!!」


「側近ちゃんからなんかネタだしてよ、仮にも作家でしょ」


「ぶち殺すぞ」


「例えば兄弟姉妹の中で一番背が低いのに一番胸デカいとか?」


「あのさあ!!!!!」


「ちなみに一番年収高いのは長男の彼だけどね」


「なん…だと…?」


「彼ゲーム配信でバカみたいに稼いでてそれでいて高身長イケメンだからね。アホな性格も手伝って大人気だよ」


「いやいやいやいや、いやいやいやいやいやいやいやいや」


「いやいやマジでマジで」


「私って一体…」


「まあまあ、彼ほどじゃないけど俺も顔は良いほうだし身長も高いから」


「うっせえよヒキニート!!!!!!」


「引きこもってはないかなあ」


「服を変えろ!!! 風呂に入れ!!! 仕事をしろぉ!!!」


「言うて俺の仕事ハンコ押すだけじゃん。それも自動機に取られたけど」


「お前が人間の国の王様に金積んで作らせたんだろうが!!!!!」


「向こうも開発費浮いて自分の書類もサボれるつってたからWin-Winだよ」


「どいつもこいつもぉぉぉ!!!」


「ちなみにその人間の国の王様もウチのクランだけどね」


「ちくしょうこの世界もうやだ…、なんで戦争しないの…」


「戦争とか今どき時代遅れだし」


「平和が必ずしも安寧をもたらすとは言わないと言わせてもらいます!!!!!」


「そろそろ自分でなんか喋って」


「えー、やだ…」


「いやいやなんかあるでしょ」


「だってこの国プライバシー無いし…」


「別に全部見てるわけじゃないよ? たまたま初顔合わせのときにちょっと昔のファンと口調が似てるからネットのプロバイダに問い合わせたら側近ちゃんだったってだけだし」


「プロバイダ変えなきゃ…。あー、まああることにはありますけど」


「おっ、いいねえなになに?」


「実はトータル戦闘力だと魔王さまより上なんですよね私」


「すんませんっしたああああああ!!!! いやぁああああああああああああ!!! 殺さないでぇえええええ!!!」


「いやいや殺しませんから……。むしろそのせいで悪い思い出があって」


「ええ…」


「お父さんとお母さんに『魔王さまより強いなんてなんて不敬なの!』つって嫌われてますからね。公式ステータス嘘ついてるのもそれです」


「あのタヌキ親父…!」


「言うて潜在能力は魔王さまのが上ですから鍛えたらやっぱ魔王さまが最強ですよ」


「運動はちょっと」


「運動しろこのデブ」


「平均体重ですゥー!!!」


「あとはそうですねえ。実は私混血なんですよ、人間と」


「いや、ちょっ、えっ? 摂政の資料にも載ってないんですけど」


「ひいじいちゃんが人間の国の王様のお妃様を寝取ったのが始まりなんですけど」


「ジジイーーーーー!!!!! なにしとんじゃーーーーー!!!!!」


「ある貴族の元姫騎士だったお妃様に横恋慕してて結婚したけど諦めきれなかったとかなんとか」


「くっころ!!!!」


「で夜這いしたら体の相性が良くてそのままあんなことやこんなことして周囲の反対を実力で叩き伏せてうんぬんかんぬん」


「今の人間の国の王アイツってそれ知ってるんじゃ…」


「そりゃま知ってるんじゃないですか?」


「今度謝っとこ…」


「あとは私のその…、身長が低いわりに胸が大きいのはその人間の血が濃い目に出てるとかで」


「人間最高!!!!」


「私としては魔王さまがBL作家だったってことのほうが驚きと衝撃だったんですけど」


「当時D.Gray-manのBL系夢小説流行ってたからね。かく言う俺も影響されてやり始めたクチだし」


「意外ですね」


「守備範囲が広いと言ってくれたまえ」


「うるせえ」


「ただちょっと気まずいこともあったけどね」


「ほうほう」


「俺のペンネームというかニックネームってさ、普通に男らしいのだったんだけど、ある日絶対にこれ女の人しか居ないだろってチャットに招待されて」


「あー、それは気まずいですね」


「で、会話は普通だったんだけど、誤爆した人がいてその内容が」


「内容が?」


「『パンツ!』だったんだよね」


「あちゃー」


「女の人にパンツ!って誤爆された人に俺はどうリアクションしたらええの?っていう」


「それこそもうくっころ! ですね。私なら黙って退室しますね」


「くっころーー!!!!!」

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