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平凡男と帰らぬ日常  作者: 甲斐優人
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崩壊は嵐とともに

お久しぶりです。始めたときスマホで書いていたのですが、機種変更してからログインできなくなっていましたが、最近買ったパソコンからログイン出来たのでとりあえず投稿前のものが残っていたのでそれを投稿します。よろしければ読んでください。

「ピギャャー!!!!!」

絶叫とともに体に来た衝撃で、俺、冷泉魁斗(れいぜいかいと)は目覚めた。目が覚めたら、俺の首にしがみつき、テレビ画面を見ながら、涙目になっている犬()()()がいた。

「おい犬、首が絞まるから、その手を外せ!」

と、言ってやると自覚があったのかこちらを見て、

「む~魁君! あたしは犬じゃない! これは、可愛いパジャマだもん! あと、怖いから手を外すのは却下! だって、あのゾンビ達ががギャーってなって、ワーってなって、ピギャャー! ってなってるから!」

あーこの犬みたいなの俺の幼なじみの、天野光(あまのひかり)だったのか。まだ、頭が起きていないから気がつかなかった。

「うん……光、取り敢えず最後の方何言っているんだ?」

マジで擬音だらけで何言っているかサッパリ理解出来なかった。

「だからギャーってなって、ワーってなって、ニャ」

「あーもう分かった。分かったから。な? 一旦落ち着こう。」

何も分からなかったから、光の言葉を遮って取り敢えず落ち着かせようとして、そうこうしていると隣から、何故か俺に対して批難が来た。

「も~魁斗寝てたでしょー。確かに、つまらない作品だけど、さすがに寝るのは失礼だよ」

と、俺を少し嗜めてきたのは、俺の一つ上の姉の 冷泉凛佳(りんか)である。まー確かに開始数分で、爆睡していたのは悪いけど、

「そもそも、入学式の前日の夜に、わざわざこんなB級ゾンビ映画を見ている事が変じゃないか?」

「別に」「良いじゃん」

即答だった。てか、何で光も答えてんだよ。さっきまで怖がっていたのに。しょうがない面倒くさいし、降伏するか。

「ハイハイ悪かったです。これからは、善処します」

「それは、やらないって言っているのと同じだと思うのだけれど」

流石俺の姉だ。と、関心していると、

「おーい。お三方そろそろ寝ないと、明日きついよ」

「分かってるよ母さん」

「じゃーそろそろ寝ようか。ヒカちゃん一緒に寝よう!」

俺の母さんである 冷泉真子(まこ)が、声をかけて来たので、そろそろ俺達は寝ることにした。

因みにヒカちゃんとは、姉が呼んでいる光の愛称である。光は、今日は隣の自分の家ではなく、この家で寝泊まりするらしい。

『んじゃおやすみ~!』

俺達は、来るべき明日の入学式に備えて眠りについた。


一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一



「おーい! 起きてー! 朝だよー!」

俺はその声によって、目が覚めた。いつも通り姉が起こしてくれた。時計を見ると、まだ7時になっていなかった。しっかし、眠いなー。起こすの早えよー。などと不満を心の中で漏らしていると、

「おはよ! 眠そうだね? ご飯出来てるよ! あと、心の声がだだもれだよ」

にやりとした姉の顔が笑っているのが逆に怖かった。

リビングに行くと、光が既に朝ごはんを食べ始めてていた。

「おはよ~いつまでも朝が弱いとか子供の頃から何も変わってないね」

「俺が朝に弱いんじゃなくて、お前らが朝に強いだけだろ。それに、俺が朝弱かったら、全世界の吸血鬼とかひどいだろ」

目の前で呆れながらため息をついている光は、滅茶苦茶朝に強い。何故なら、今既に制服に着替えて、綺麗な栗色の髪をポニーテールにし終わっているのだから。というか、呆れてんじゃねーよ。

「なんだ~? 吸血鬼がお気に召さなかったのか? 昨日のゾンビで例えた方が良かったか?」

「何で昨日の事を思い出させんのよバカ! 」

「おう・・・なんかすまん 」

何で涙目なんだよ! そんな顔されたら謝るしかないだろーがよー。そんなに昨日のゾンビの事を引きずってんのかよ。

「ふん!」

今朝はどうやら光様はご機嫌斜めのようだ…は~全く誰のせいなんだか・・・さて・・・俺も食べるか。

「おっうま!」


一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一


「二人共、私は生徒会の仕事があるから、先に行くよ。ちゃんと遅れないようにね」

『はーい!(へいへい)』

そう、実は俺の姉は、俺達が入学する学校で、一つ上の先輩であり、生徒会の副会長をしているのである。いや~どっかの誰かさんと違って優秀で良いねー。

「さて、俺もそろそろ着替えるとするか」

俺が着替えに行こうとすると、光が入学式の前にはそぐわない雰囲気で話を切り出してきた。

「魁君、そろそろだよね?…大丈夫?」

「…大丈夫って何が?俺はいつもどうりだが?」

「やっぱ何でもない!それより早く着替えなよ!遅れちゃうよ!」

「おう・・・」

俺は、着替えに部屋に戻った。心配そうな光に気づいていない振りをして。


一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一



やはり、通学路の道は、似たような格好の奴が歩いている。特に、俺達の入学式が行われる桜華(おうか)高校の周辺は、入学する生徒や、その保護者でいっぱいだった。

体育館に着くと、だいぶ人が集まっていた。

「あたしたちは、二組だからあっちだね」

お気づきのとおり、俺と光は、同じクラスになった。これが幼なじみ効果ってやつか?知らんけど。

「代表の挨拶は誰がするんだろうね~? 」

「確か入試の成績がトップの人が挨拶するって姉ちゃんが言ってたっけ」

桜華高校の入学式の新入生代表挨拶をするのは、基本的に入試でトップだった者が挨拶をする。俺も光も、中学の時の成績は上位の方ではあったが、桜華高校は、県でも一二を争う進学校なので、入試の成績でトップになるのは、なかなか至難の技である。まー誰でも良いけどな。どうせ俺には関係ないし。

「第150回桜華高校の入学式を始める。まずは…」

おそらく教頭もしくは学年主任だと思われる司会の下入学式が始まった。高校とはいえ、やはり入学式も厳かな雰囲気だ。一部話しているやつらもいるが。

「続いて新入生代表の挨拶、新入生代表…」






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いかがでしたか?酷評宜しくお願い致します。

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