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魔力

 エーテル。

 魔法に限らず、神秘に関わる現象を起こす際に消費するエネルギー。同様のエネルギーとしてマナが存在するが、あちらは自然界で発生する純粋なエネルギーであるのに対し、生物が体内で生成するものやマナに干渉したものは魔力として扱われる。曰く、マナに何らかの不純物が混じったものはすべて魔力と定義される。地域によっては霊力、呪力などの様々な名称で呼ばれる。

 用途は概ね魔術、魔導といった魔法を発動するために使われる無色の“力”。生物が人為的に神秘を操るために消費するものであり、主に各生物の体内で生成される。医学的には魔力を生成する器官というものは肉体の中に存在せず、学者達の間では魂から生じているものと結論付けられた。実際に魂から高純度、高濃度の魔力が採取可能であり、また魔力消費によって精神的な疲労が起こることから精神とも密接な関係があると見られている。だがどれも正解と言える真理には辿り着くことが出来ず、学者達が導き出した定説が常識として現代の人々の知識に根付いている。

 生物の体内で発生するものだが、自然界に存在するマナを身体に取り込むことでも生成することが可能。しかし変換効率が悪く、百のマナから一の魔力が出来る程度。そのメカニズムは古来から研究されたが解明されないまま終わり、「現にマナから魔力が生成出来るのだから、その事実だけを我々は認めるしかない」と研究者達は匙を投げるしかなかった。

 逆に魔力からマナを生み出すことは不可能とされている。そもそもマナを人工的に生み出すことが不可能という結論が出ており、マナの発生原理についても解明出来ず研究が放棄された。それ故に人界のマナの枯渇に魔法使い達は抗うことが出来なかった。ある学者は魔力が生物の魂から生じるという定説を引用して、「星や宇宙にも魂があるのではないか?」という説を提唱したが、机上の空論として葬られた。

 個々人によって魔力総量は異なり、魂の質量と関係していると考えられている。また幼少期から精神的な成長に伴って魔力量は少しずつ増加する。魔法に関しても言えることだが先天的な才能に大きく依存しており、後天的に魔力量を増やすには他人と魔術的な契約を交わして魔力を共有する以外に手段が見つかっていない。そのため魔力量を増やすことよりも魔力を補給することを主なアプローチとする者が多い。

 魔力量のみならず、魔力の質(クオリティ)にも先天的な資質が関わっている。上質な魔力の保有者は常人と比較して少ない魔力消費で同じ規模の魔術が発動出来るという。また上質な魔力の特徴として、“有色魔力”ヴァリュアブル・カラーと呼ばれる現象がある。それは本来魔力は無色の力であり術式の影響を受けて変色するものだが、保有者の性質によって魔力を生成した時点で変色するというもの。保有者の性質の影響を受けるため、“有色魔力”は個々人によって色が変わる。概ね異なる色が発現するが、性質が近い者──特に親子は同じ色か近似した色が発現するとされる。

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