総魔導連合
イデイン。
魔界草創期において、度重なる人界からの侵攻に対処するために五人の創始者達と有志により結成された義勇軍を起源とする組織。人界軍を撃退した後、魔界の秩序を創り、発展を促すために次第に勢力を拡大させた。十二世紀頃には魔界全土に強い影響を及ぼすほどの一大勢力となったが、初代“長”の方針により独裁は行わず、あくまでも各国の発展促進に尽力した。十四世紀に差し掛かると“長”は代替わりし、聖セレスティアル王国を離れていたレイア・レア・セレスティアルが二代目の“長”に就任した。以降、現代に至るまでの七百年間、聖女は君臨し続けている。
所属する人員はおよそ八百万人余り。ほとんどは戦闘員ではなく、技術開発や研究、調査などの職務に人員が割かれている。能力主義であり、人種や家柄、貧富等はあまり考慮されていない。実力さえ示せばどんな者であろうと評価されるが、“長”の意向により人道的配慮は遵守させられる。
本部イデアルを置くアレーテイア共和国においては軍隊を除いたすべての国家組織の役割を担い、各国家が隆盛した中世以降は軍事権をクラウンヴァリーに譲り、魔界全土に対する警察権を持つ。主な活動となる治安維持に関しては、クラウンヴァリーと協力体制を取っている。
創始者達が興した組織であるため、魔界の象徴として絶対的な地位を有しており、各国に対し強大な発言権も有する。これには所属する者の中に今なお創始者達が三人も健在であることが大きく関わっている。