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ウラメンさん オチという負け惜しみ『少女』問

「なんだか、賑やかになってきましたね!先輩!」


 はしゃぐ出来損ないの上をどこかのウラメンの足が飛んでいる。


「よくこの状況でそんなこと言えるな……」


 二人の周囲にはバラバラのウラメンと、怒号が飛び交っている。


「えーお祭りみたいじゃないですか!」


「祭りの評価を下げるようなこというなよ」


 負け犬はそういって、足を止めた。


 そして、前を指差す。


「365日、毎日違うイベントがあるゲームをつくりたい!」

「シナリオライター殺す気ですか?」


「ゲーム内でオリジナル言語をつくって、

 キャラクターに話させよう!世界観が深まるぞ」

「今からですか?発売日どうするのですか?」


「受け攻めを全キャラクター自由に設定できるようにしよう!

 それで、登場人物は12人くらいにしよう!」

「本気でできると、思っていますか?」


 看板を持って主張するウラメンたちを、黒髪でセーラー服の少女が千切っては投げている。


 看板は砕け、ウラメンはバラバラと飛んでいくがそれに怯むものはなく、少女も涼しい顔をしている。


「うわぁ、先輩!握手会みたいですよ!」


「なぁ、さっきから悪意がないか?」


 はしゃぐ出来損ないの後ろで、負け犬は吹っ飛んでくるウラメンの部位を拾ってはぶつぶついっている。


「何しているんですか?」


「部分的に使えそうなところがあればもらっとこうと思って」


「さすが先輩!負け犬ぅ!いつもこんな感じですか?」


「会議とか、人の意見がぶつかったりするときはわりとな」


 負け犬はせっせと、ウラメンの部位を集めている。


 出来損ないはぐるりと周囲を見回した。


 すると、少し奥まったところで、セーラー服の少女と踊るウラメンを発見した。


「ねぇ、先輩みてください、すごいですよ」


「あぁ、あれな。

『彼女』とうまく折り合いをつけすぎると、あぁなるな」


 出来損ないはくるくると踊る二人に近づいていく。

 どうやら二人は躍りながら歌っているようだ。


 時間がない~(仕方ないからそこそこで~)


 予算もない~(できる範囲でいいじゃない~)


 後半ちょっと雑~(大丈夫、後半まで誰も来ない~)


「へんな歌!」


 出来損ないは目を丸くして、負け犬のところに戻る。


「先輩!先輩!」


「うんうん、大概『ひらめき』なんてものは無責任で、

 結局俺たちがなんとかしないといけないんだよな」


 負け犬は死体をあさり続け、


 少女はウラメンを千切り飛ばし、


 また同じく少女はウラメンと踊る。


「それで、わかったか?」


 私はいつでも貴方と共にいます


  貴方は私から絶対に逃げられません


  ですが、私は貴方の敵ではありません


「ねぇ、私をみて?」


 いつの間にか少女が二人の目の前に立っていた。


 負け犬は集めた部位を全て投げ捨てて後ずさる。


「ねぇ、私をみて?」


「うーん、鬼子母神」


「既視感だろ!ほら、答えろ!」


「うーん?」


負け犬はガタガタと出来損ないを揺らす。




私をみても、あなたは存在していられますか?


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