ウラメンさん オチという負け惜しみ『看板』答
出来損ないは、ぽんと手を叩いた。
「わかった、『感想』ですね」
負け犬はまた看板で出来損ないを殴り付けた。
「おまっ、物騒なこというなよ。
感想に殺されるとか悲しすぎるだろ」
ハズレだ、ハズレだと首をふる。
「うーん?ヒントくださいよ!ヒント!」
出来損ないの言葉に答えるように、空から看板がふってくる。
それは二人から少し離れたとこに突き刺さり、その下からむくむくと人がでてきた。
「ウラメンと名乗ります!」
そう叫ぶと生まれたウラメンはスキップをしながら看板を背負い、楽しそうにどこかへ駆けていった。
「はぁん、さすがにわかりました」
出来損ないは、えへんと胸をはる。
「看板は『ひらめき』ですね!」
「そうだな、インスピレーションとか、
瞬間的な思いつきとか、呼び方は色々あるが。
ひらめきでまぁ、間違いない」
ぽいっと、負け犬は手にした看板を捨てた。
そしてまた歩き出す。
出来損ないは嬉しそうに後をつける。
「さっきのウラメンたちもわかりましたよ!」
三兄弟よろしく串刺しだった、ウラメンは『どこかできいた話』という、『ひらめき』によって殺された。
孤独なウラメンは『ひらめき』を大事に自分のものだけにしていた。
目の前で『ひらめき』によってウラメンは生まれた。
「んー、看板背負っていたウラメンがわかんないですねぇ」
はっ、と負け犬はバカにしたように笑う。
「お前も働いたらわかるさ」
「なぜですか?」
「上司の『ひらめき』ほど、面倒くさくて、
扱いにくいものはないんだぜ」
たくさんの看板を背に、二人は歩き続ける。