1話
「雪姫居るか?」
俺は家に帰ってくると、HGの入ったダンボールを部屋に置き
妹の部屋の扉をノックしながら声を掛けてみる
「ん?ちょっと待ってね?・・・どうしたのお兄ちゃん?」
扉を開け、ラフな格好の妹が出てきた
「拓のヤツがVR用のHGをくれてな?
それの設置を雪姫に聞けって言われたんだが?」
そう言うと雪姫は、「これでお兄ちゃんとゲームが出来る」
とか言いながらはしゃいでいた
「膳は急げだね!お兄ちゃんの部屋にGOだよ!」
俺は雪姫に背中を押されながら自分の部屋に戻った
妹が早速ダンボールを開け始めHG本体の他にもくねったパイプ状の物等が入っていた
「まずはっと・・・・お兄ちゃんコレをベッドの自分の頭が来る場所に設置して」
言われるがままに工具を持ってきてベッドに渡されたものを付けていく
最後にHG本体を渡されソレを固定した後端子があったので接続する
「後はね・・・微調整だね!お兄ちゃん寝て!私が調整するから!」
ベッドに寝転がるとHGの固定具をカチカチと鳴らしながら位置を合わせていった
「こんな感じかな?どうお兄ちゃん?痛いとかないよね?」
「大丈夫だな。この次は設定だっけか?」
「そうだよ。設定はガイダンスにそってやれば良いからHGの右側にある丸いスイッチ
分かる?それを押すと初期設定に入るからね?ソレが終わるとログイン出来る様になるから
スタート地点に迎いに行くから待っててね!あっと、私のキャラ名スノウだから!」
「わかった。向こう行ったらよろしくな」
「私先に入ってるから、早く来てね!待ってるからね!」
雪姫がそう言いながら自分の部屋に戻って行った
俺はそれに手で応え、そしてHGのスイッチを押した