表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

第3章 罠師

岩の陰に潜み、獲物を鋭い瞳で睨みつける。

相手はこちらに気づいていない。

逃げられないようにゆっくりと、着実に獲物に近づく。

足に力を込め、飛びかかる。


ウオラァァァァァ!!!!


威嚇の咆哮をあげながら獲物である自分より一回り小さいゴキブリのような魔物に牙を剥く。

が、その牙が届く前にゴキブリはその現世と同じような素早さでその場から逃げ出した。


…これで何度目の失敗だよ……


現世の自分がいかに楽して食べ物を手に入れていたかを痛感した。ちなみにこれで8回目の失敗である。


いや、少し言い訳させてくれアイツら俺と一回りくらいしか大きさ違わないのにステータスでは俺の倍近く速いんだぜ?捕まえられる訳がねぇ。


かれこれ2時間近く狩りをしてる。

この調子でいけば……「死」

これだけはなんとしても避けねばならない。


俺は元の世界に帰るんだ。こんなところで死んでたまるか。


とはいえ例のゴキブリ野郎を捕まえれるビジョンが全く浮かばない。

そもそもアイツら戦おうとしないもん。戦えよ。

目と目が合ったらなんちゃらバトルってどっかの短パン少年も言ってたぞ。


戦闘すれば勝てると思うんだけどなぁ。ステータスでも負けてるの素早さだけだし。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


アイツが逃げれないかつ、戦うしかないと思わせれるような場所がないか探してはいるが……

良さそうなのが見つからねぇ。

というかアイツらが戦わなきゃいけないと思うような状況っなんだ?

走れば大体逃げ切れそうだしな。 

うーん、マジでどうしよう。いい案が思い浮かばん。


…うん?なんだあれ。


そこにあったのは岩壁に生えるキノコだった。

キノコと言ってもただのキノコではなく、かなりの明るさで光っており、生えている壁の周りを照らしていた。


なんだあのキノコ…すげぇ光るじゃん。


もちろん洞窟に明かりがなんてものはないため、あのような光は非常に目立つ。

実際に結構離れていた俺でもその存在に気づけた。


光るキノコか…現世にも一応あったけどボンヤリとしか光らない。さすが異世界、なんでもありだな。


発光するキノコ…そういえば昔俺がやってたあるゾンビゲームにも光るキノコが出てきたのだが、実は放射線を放つキノコだったのだ。

更にそのキノコ、何故かボス戦の場所によく生えているため敵の攻撃を避けたと思ったらキノコの放射線で死にました。という事がよくあったのである。

何度コントローラーを投げた事か。


つまり何が言いたいかというと、あのキノコも何かしらの毒を放っている可能性があるという事だ。

俺は急いでその場を離れ、遠くから光るキノコを鑑定する。

=====================================


鑑定結果)

対象:ヒカリダケ

洞窟などの暗く湿った場所によく生えるキノコ。

自ら発光して近づく生き物に胞子をつけて効率よく数を増やす。

また、何もせずとも暗いところで発光するため蝋燭の節約にもなる理由からランタンの中身をヒカリタケにする冒険者も多い。


=====================================


よかった、鑑定によると毒は無いみたいだ。

ゲームみたいに復活なんてできないからな。

キノコの毒で死ぬなんて洒落にならん。


……ハッ!!待てよ。これもしかしてあのゴキブリ野郎を捕まえるのに使えるのでは?


あのゴキブリもどきはどうかは知らないが、生き物っていうのは基本的に光に集まる習性がある。

この習性を利用すればあのゴキブリ野郎も簡単に誘きよせれるのでは!!?

ほんの一瞬でも隙をつければこっちのもんだし、そうと決まればこのキノコを移動させなければ。


キノコを生えている壁から剥ぎ取ろうとする次の瞬間壁からいきなり昆虫の足のようなモノが飛び出し、俺の足を引っ張った。

俺は予想外の展開についていけず、そのまま壁の中に引きずり込まれていく。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

引きずり込まれて行くと少し開けた部屋につき、俺は壁に向かって投げつけられた。


「グァっ!!」


背中に痛みがほと走る。よろよろと立ち上がりながら相手を見ると巨大な蜘蛛の魔物だった。

 

壁の中に魔物がいるとかわかる訳ねぇだろ。

なんなんだアイツ。


すぐさまステータスを見る。

=====================================


種族)ポイズンケイブスパイダー

状態:通常

Lv :8/25

HP :120/120

MP :38/38

攻撃力:18

防御力:15

魔法力:13

素早さ:10

ランク:−D


スキル)

・毒牙 Lv3

・麻痺霧 Lv1

・蜘蛛糸 Lv5

=====================================


げっ、ステータスもスキル数も負けてんじゃねえか…。


相手の出方を見つつ、一歩後ずさる。


どうする…素早さはあっちの方が上。スキルに関してはレベルを見れば一目瞭然、圧倒的に俺が不利だ。


幸いな事にあの蜘蛛はこちらの動きを関西しているのか全く動かない。考える時間ならある。

とはいっても時間があってもこの状況から助かる方法が思い浮かぶ訳もなく刻々と時間だけが過ぎて行く。


………マジでどうしよう。考えても助かる方法は浮かばないし、アイツはなんか動かないし。

え、なにコレ。もしかして先に動いたら負けってやつ?

元ネタは知らないけどよく西部劇とかで出てくるやつなのか???

※湊の個人的な意見です。


そうして時間だけが過ぎて行くと相手もしびれを切らしたのか


「キシャァァァァア!!!」


と、奇声をあげながらこちらにもう突進してきた。


うおぁ!!?


体を横にずらし、蜘蛛からの距離を取る。

蜘蛛は止まることなくそのまま俺がいた場所の壁に激突する。

壁にヒビが入りガラガラと音を立てながら崩れ、土煙がたちのぼる。土煙を身に纏いながら体をこちらに向け凝視する蜘蛛の目が光った。


……俺生きて帰れるかな……。


皆と現世に帰ると強く心に刻んだばっかりだが、もう心が折れそうです。

今作は小説ド素人の作者が初めて書いた作品の為

不定期更新&内容薄っぺらいかもしれませんがご了承下さい。

ゴキブリのような魔物のステータスは次回公開します。m(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ