【全裸肝試し、終幕〜雌餓鬼ハザードが起きた後の世界で】
思いの外ノって長くなっちゃいました。
ちょつとここから若干r-18かもしれない内容も含まれますので、苦手な方・18才未満の方は閲覧をお控えください。
「ざぁこざぁこ♡」
「ざぁこざぁこざぁこ♡」
「ざこざこざこ♡」
「ざーこっこっこっ♡」
雌餓鬼達が封印から解き放たれてからわずか1週間、世界人口のうち約95%が雌餓鬼となった。
今では近所の主婦から国会議員、国のトップまで、皆雌餓鬼であることなど当たり前である。
「ざぁーこざこざこざこ♡」
「へっへっへっへっ!」
雌餓鬼にヨシヨシなでなでさせられた犬が、嬉しそうに舌を出しながらブンブン尻尾を振っている。
ペット達は飼い主の姿が変化したことに最初は戸惑ってはいたが、普通に今まで通り構ってもらえるので、次第に気にしなくなり、今ではすっかりこの状況に順応していた。
「ざぁこ♡ざこざこざこー♡」
「ぐえっ!ぐえっ!ぐえっ!」
動物園にて、飼育員の雌餓鬼が与える餌の魚を、ペンギン達が美味しそうに食べている。
動物園の動物達も、基本的に餌さえ貰えるのなら、飼育員達が雌餓鬼になったところで対して気にしないのだ。
一見、ほとんどの人間が雌餓鬼になったこと以外は、なんも変わりがない世界。
だが、前の世界よりも明らかに変化した点があった。
それは、
パンパンパンパン!
「ざぁこっ♡ざぁこっ♡!」
「ざごっ♡!ざごっ♡!ざごっ♡」
性に関する治安が以前の世界よりも遥かに悪化したことである。
街中で突然雌餓鬼同士のセックスが始まるのは当たり前、雌餓鬼の喘ぎ声があちらこちらで聞こえるのも当たり前なのだ。
そのような世界ゆえに、現在では雌餓鬼同士のセックス向けの多様な商品が世に出回っている。
特に人気なのはペニパンであり、通常のペニパンだけでは飽き足らず、ギャル雌餓鬼好みのイケイケデザインのペニパンから、ゆるふわデザインのペニパンまであり、ペニパンモデルを務める雌餓鬼は、世の雌餓鬼達みんなにとってのカリスマ的存在として崇められている。
そんな世界のとあるバー。
バー店内は全体がほのかな明かりに照らされており、おごそかなクラシック音楽が室内に流れていた。
何人かの客の雌餓鬼はバーカウンター前の椅子に座って飲み物を飲んでおり、バーテンダーの雌餓鬼はグラスを磨きながら、静かに客達の様子を見守っている。
そんな中、1人の客がカランコロンという音と共に入店してきた。
その客はボロボロの外套を身に纏ってはいるが、体格の大きさからして間違いなく雌餓鬼ではない。
だが、客達もそれには気にも止めず、バーテンダー雌餓鬼も新たな客を席に座るよう促した。
「・・・ざぁこ?(ご注文は?)」
席に座った新客に対し、バーテンダー雌餓鬼が語りかけるも、相手は何も反応しない。
「・・・ざぁこ。(決まったら教えてくださいね)」
相手は何も答えない。
バーテンダー雌餓鬼が新客に対し、背を向けた時だった。
新客が懐からいくつかの暗器を取り出し、バーテンダー雌餓鬼に向かって放ったのだ!
だが、バーテンダー雌餓鬼は放たれた暗器全てを避け、パンツの中から護身用のナイフを何本か取り出し、新客に向けて放った!
新客は攻撃を避けたが、避けた拍子に外套のフードが外れる。
新客の正体は、かつて全裸肝試しを提案・実行した『善ラスキー』であった。
「・・・ざぁこ(革命軍か)」
革命軍、それは雌餓鬼にされていない人類達によって構成された組織である。
彼らはリーダーの『巨乳好きのエイディ』を筆頭に、シンプルな武力をもって全国各地で雌餓鬼狩りを行っている。
バーテンダー雌餓鬼の攻撃を避けた善に向かって、他の客の雌餓鬼達も襲いくる。
ある者は腰に下げた銃を、ある者はテーブルに置いてあったナイフとフォークを、ある者は鞄から殺人専用折りたたみ傘を取り出し、それら全てによる攻撃が善に向かって放たれる。
善はそれらを避けながらも、暗器を雌餓鬼達にぶつけていく。
その最中に1人の雌餓鬼が善の外套の下を見て、目を細めた。
「ざここ、ざこざここ(お前、その外套の下何も着てないだろ)」
「・・・・・・」
善は黙っている。
「ざこここ、ざここ。ざぁこ(我々も舐められだものだ、外套一枚で我々の前に立つなんて。我々にとっては鴨がネギを背負ってきたようなものだぞ)」
雌餓鬼の言葉に対し、善は口角をあげて「クククッ」と笑った。
「ざぁこ(なにがおかしい)」
「別におかしくはないさ。お前らの言う通り、外套の下はほぼ何も装着していない俺のようなやつは、まさにネギを背負った鴨だろう。それぐらい自覚してるさ。・・・俺が笑ったのは、やつらが突撃するまでの時間を充分稼げたからさ。」
「ざぁこ!?(何!?)」
その時である。大量の大型物体が、バー店内にポロロローンという音と共に次々と突っ込んで来たのだ!
革命軍の技術力によって量産された、ドリフトピアノもとい「元勝手に演奏する音楽室のピアノ」である!
「「「「ざごぉぉぉぉぉ(ぎゃぁぁぁぁぁ)!!!」」」
雌餓鬼達は無様にも大量にピアノ達によって轢殺されてしまった。
「今回の作戦もうまくいったのぉ」
そう語りかけるのは、突撃部隊隊長『ゴリ押しの翁』である。
「じゃが、いつ見てもお前さんの格好は危なっかしい。ほぼ全裸の状態で奴らの前に現れ続けるなど危険極まりない。」
「・・・・・・」
「もちろんお主にとって、全裸であり続けることがどれだけ大切なことかぐらいワシも知っとる。じゃが、そのせいでもし万が一にも奴らにヤラれて雌餓鬼になってしまったら、お主の『恋人』がどれだけ悲しむことか・・・」
「わかってるさ、そんなこと」
ゴリ押しの翁の言葉に対し、善がハッキリとした口調で答えた。
「でも、こんな世の中だからこそ、自分が一番好きなものは、一番好きな格好は維持し続けたいんだ。雌餓鬼になっちまったらどうせ今の自分は消えちまうからな」
「善」
雌餓鬼になった人間は、まず初めに元の人間の性別関係なく、思考回路が女児小学生と同等になる。
その後徐々にエッチなこと全般に対して興味を持ち始め、雌餓鬼として実際にエッチなことをするようになった時、その者は雌餓鬼として完成する。
そこに元の人格などあってないようなものだ。
「まぁ俺自身が単純に全裸でいると興奮するのが一番デカいけどな!ほぼ何も身につけてないからスピードだってすごいぜ!」」
「こ、こいつ〜!」
その時である。
「た、大変でヤンスー!!!」
革命軍下っぱの少年ヤンス竹本が善とゴリ押しの翁の元へ、ボロボロの姿のまま駆け寄って来たのだ!
「!?どうしたんだ竹本、そんなボロボロの姿になって・・・!」
「何があったんじゃ!?」
ヤンス竹本は、息も絶え絶えながら答えた。
「・・・ほ、本部が、本部が雌餓鬼どもに襲撃されて、エイディさんがヤられちまったんでヤンス!」