【全裸肝試し、終幕〜真実】
宇宙には初め何もなかった。
何もない宇宙で突如としてビックバンが発生し、地球が生まれた。
生まれた地球の中でさらに多様な生物が生まれ初め、やがて恐竜が地球を支配し、滅びた。
恐竜が滅びた跡、哺乳類が繁栄を極め始め、やがて哺乳類は進化し、雌餓鬼となった。
雌餓鬼達は毎日マンモスなどの野生動物を狩りながら生きていた。同時にとてつもない生存本能もとい強い性欲も同時に持ち合わせていた。なので毎日1万ほどの雌餓鬼が地上に誕生していた。
一方、雌餓鬼が繁栄を広げる影では『アダム』と『イヴ』という名の、雌餓鬼とは全く違う生物が辺境の地に誕生していた。この2体の生物は人類の始祖となる。
そして雌餓鬼達は時代が進むと共にさらなる繁栄を極めていったが、同時に性欲も高まっていき、やがて地上では今の世界のように雌餓鬼達による淫らな行為が蔓延るようになった。
その状況見た星の神は怒り狂い、大洪水によって地上から雌餓鬼達を一掃することにした。
そして大洪水の前に、「ノア」という人類に方舟を作らせ、その方舟に「ノア」と地上のありとあらゆる生き物の番いを乗せ、避難させた。
そして神による大洪水のよって、地上からほとんどの雌餓鬼が一掃されてしまった。この出来事こそ、かの聖書に描かれた「ノアの大洪水」の真実である。
大洪水が起きたあとでもかろうじて生き残っている雌餓鬼達は存在していたが、街を作って住んでいた雌餓鬼達は「ソドムとゴモラの雷」によって滅ぼされ、各地にチリチリになった雌餓鬼達も、雌餓鬼専門の退治屋達によってほとんど死んでしまった。
このままでは絶滅してしまう、そう考えた雌餓鬼達は、雌餓鬼の存在が人類から忘れられるまでの長い期間、自らを東の小さな島国の地に封印することにした。
いつか、愚かな人類が自分達の封印を解くことを信じて・・・・・・
「———そしてその封印を解いてくれたのが、お兄さんとお兄さんのお友達だったわけ♡」
「な"っ・・・・・・!?」
そんな馬鹿な、と善は思ったが、雌餓鬼と初めて遭遇したあの日、全裸肝試しの際に出会った河童の言葉を思い出した。
『テメーらがたった今、七不思議の内6つの怪異を確認したせいで、それをトリガーにとんでもないやつが目覚めてしまうッパ!そいつに襲われる前に早くここから・・・・・・学校から逃げろッパ!』
そうか、河童は言っていた『とんでもないやつ』というのは雌餓鬼達のことだったのか。
「初めてお兄さん達が『魔の13階段』に行った時は何も起きなかったでしょ♡?それはね、何か起こる条件があの段階では満たされていなかっただけなの♡。
条件はね、あの学校にいた『動き回る人体模型』・『鏡の中の少年』・『トイレの花子さん』、その3体を『全裸の状態』で倒すこと♡」
「!?」
「お兄さん達は単純に自分の露出願望を満たしたかっただけかもしんないけどぉ♡、結果的に人類滅亡まで導いちゃったてわけ♡なのにそれに気づかないまま戦い続けたお兄さん達、滑稽でかわいそぉ♡♡♡」
かわいそうなどと口にしてはいるが、その顔は明らかにこちら側を小馬鹿にしている。
「あ"っ、あ"っ、」
「ねぇどんな気持ち♡?自分達のせいでこんな酷い状況になったの知ってどんな気持ちぃ♡?」
追い討ちをかけるように雌餓鬼神は善に近づき煽ってくる。善はショックのあまり四つん這いになって立ち上がれない。
(俺達が全裸で肝試しなんかしなければ・・・・・・いや、そもそも俺が『全裸肝試し』を提案なんてしなければ・・・・・・)
雌餓鬼神が言ったことは事実だった。善が『全裸肝試し』を提案したのは、自分の露出願望を満たしたかったからだ。




