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【全裸肝試し、終幕〜決戦の地】

善・成志・戦の3人はアフリカの大地に降り立っていた。その地に雌餓鬼の始まりの地があるからだ。

伝承曰く、遥か遥か遠い昔、人類の始祖がアフリカの大地に誕生したのとほぼ同時期に、雌餓鬼も同じ場所で誕生した。

誕生した雌餓鬼達は生き延びるため、当時繁栄を極めつつあった人類の中に紛れ込んだのだ。

人類に紛れ込んだ雌餓鬼は自然と群れのリーダーになることが多く、時が進むと独裁者の内約9割の正体が雌餓鬼であったという。

雌餓鬼が封印されるようになったきっかけは、戦国時代の頃になる。

実は雌餓鬼であった『織田信長』と、雌餓鬼専門の陰陽師の末裔『明智光秀(後の南光坊天海)』による雌雄を決する戦い『本能寺の変』によって、雌餓鬼の存在が全国的に広まったのである。

否、全国だけではない。当時日本に布教しに来ていたキリスト教宣教師達を通じて、雌餓鬼の存在は世界中に広まった。

そして光秀の残した手記から雌餓鬼の特徴が割り出され、雌餓鬼達のうち約95%が世界中の聖職者達によって駆逐された。

だが、日本だけは雌餓鬼達の幼い姿を見て殺すのは可哀想だと思ったのか、封印するだけに留めたのだ。

これが人類に伝わる伝承における、雌餓鬼の歴史である。


「「「「ガルルルルルル!!!!!」」」」

雌餓鬼達の始まりの地へ歩みを進めている一向に対して、水平線の向こうから毛の塊のような犬が大量にやってきた。

「かわいいから」という理由で雌餓鬼達からも好まれているポメラニアン、『殺戮凶獣(さつりくきょうじゅう)デスポメラニアン』である。

デスポメラニアン自体は古来より数多く存在しているが、その中でも『殺戮凶獣デスポメラニアン』と呼ばれている個体は凶暴性が非常に高く、1匹で人間100人の命を容易く奪うとされている。

その殺戮凶獣デスポメラニアンがざっと見て1000体、いや10万体。普通に考えればほぼ災害レベルであり、行き着く未来は『死』しかない。

だが善・成志・戦の3人は殺戮凶獣デスポメラニアンに対抗する術を持っている。

戦はTポーズを取り、戦の胴体に善、戦の頭の上に成志が飛び乗った。

「はぁぁぁぁぁ!!!!」

戦はTポーズを保ったまま高速で回転を始め、その場に砂嵐を発生させた。

その砂嵐の大きさたるや、今にも天に届くほどである。

「「「「ガルルルル!?」」」」

砂嵐は殺戮凶獣デスポメラニアン達を巻き込んでは吹き飛ばす。

どれだけ凶暴な獣であろうとポメラニアンには違いない。砂嵐レベルの災害には対抗できないのだ。

だが、中には砂嵐を突破して、内部にいる戦達に襲いかかる個体もいる。

「顔面ビーム!!!!」

「「「「ガルルルァ!?」」」」さ、

だが内部に入り込んだ個体達は、今度は成志の顔面ビームによって成敗される。

砂嵐の壁で外部のもの達は全て吹き飛ばされ、内部に入れても今度は顔面ビームで成敗される。

完璧な防御の布陣である。

「よし、このまま雌餓鬼達の始まりの地へ向かうぞ!」

「善、案内を頼む!」

「任せろ!このまま200M先まで真っ直ぐ進んだ後、右に曲がりまーす!!!」

一向は砂嵐で殺戮凶獣デスポメラニアン達を吹っ飛ばしながら、目的地へと進んでいった。


目的地である雌餓鬼の始まりの地には、巨大な神殿が建てられていた。

なぜ今までこんな巨大な建造物が発見されてこなかったのか、そんな疑問すら容易に浮かぶほど巨大な神殿である。

神殿の外観には至る所に雌餓鬼を模った彫りが施されており、それらは心なしか神々しい印象さえ与えさせる。そのまま内部に突入するのを躊躇させる程だ。

だが入らなければならない。雌餓鬼達による災害、雌餓鬼ハザードを終わらせるために。

「・・・全員身構えてるか?緊張解いてるやついるか?」

「敵の本拠地だぞ。緊張を解くどころか油断する奴もいないだろう。」

「周囲にも気を配れ。罠を仕掛けてる可能性だってある。」

3人は周囲に気を配りながら神殿内に入った。見渡す限りでは罠や敵のようなものは確認できない。

扉から入ってある程度進んだころに突然、3人は後ろからドンッとデカい何かに背中を押され、前に吹き飛んだ。3人が神殿の床に顔をぶつけることはない、ぶつかる前に、神殿の床に大きな穴が開いたからだ。

3人は「ああ、やはり来たか」と思いながらも、せめて自分達を突き飛ばしたものの正体を見ようと、扉の方に目をやった。


3人の目に入ったものは、神殿の扉に体を詰まらせたデカいポメラニアンだった。

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