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君の為に、俺の為に・・・  作者: 澤田慶次
80/97

徳井、盤石!

締めは徳井!

しっかり勝利を!

メインイベント、青コーナーより挑戦者が入場しリングインする。

続いて、現日本チャンピオン徳井が赤コーナーから入場しリングインする。

選手紹介の後、両者リング中央に歩み寄る。

レフェリーより注意事項の説明を受け、各コーナーに別れる。

「カーン」

ゴングが鳴った。


1ラウンド…………

徳井は左ジャブから左に回る。相手も左ジャブから回って行く。お互いに距離を取り、左ジャブの差し合いになる。

2人共、なかなか鋭いジャブを打ち、レベルの高さを伺える。

しかし、徳井の方が一枚上手をいっていた。

徳井はきっちり避けてジャブを打つが、相手は何発か芯を外してはいるが被弾している。

相手はギアを1つ上げるが、徳井は難なく付いて行く。徳井の左ジャブが決まり始める。

1分が過ぎて、徳井が更にギアを上げる。エンジンが掛かって来たと言った方がいいかもしれない。

徳井は左ジャブを打ちながら相手を中心に回り始める。相手はその動きに付いていけない。焦れて前に出ようとした瞬間、徳井の右ストレートが相手を襲う。相手は膝をキャンバスに着く。

レフェリーがカウントを数える。カウント8で立ち上がる。

試合再開、徳井は左ジャブを打ちながら前に出る。

相手も手を出し応戦する。

徳井の左フックが決まった時、ゴングが鳴った。


2ラウンド…………

徳井は左ジャブから前に詰める。相手は動きが重い。

徳井は左ジャブから左ボディ、左アッパーへと繋げる。相手はまたも膝を着く。

レフェリーが入り、カウントが始まる。カウント8で立ち上がる。

徳井は一気に詰め、コーナーに押し込む。

徳井は上下にパンチを散らし、相手をコーナーに貼り付けにする。

徳井のパンチが何度か顔面を捉えた時、レフェリーが割って入った。

タオルが投げられていた。

2ラウンド1分11秒TKO、徳井の勝利と共に日本タイトル初防衛となった。


「本当に強ぇな!」

「まあ、盤石だな!」

「徳井、ちょっと強過ぎねぇか?」

「あんなもんじゃねぇぞ……あいつは追い込まれないと、全力が出せないタイプだ!」

「池本の所は、賑やかだな……羨ましいな!」

「あいつ等は勝手に強くなったんだ、俺はたまに茶化してただけだ……」

「謙遜だな……お前が嫌われる覚悟の一言があったから、今のあいつ等が居るんだろ?」

「だといいけどな!」

「あいつ等はきっと分かってるよ!」

「そうか?……まぁ、あいつ等の頑張りは確かだけどな!」

「それは確かだな!」

「さて、外に出ようぜ!」

「そうだな!」

2人は会場から去って行く。


会場の外でみんなと合流する。

「じゃあな、池本……頑張れよ!」

「池本さん、ありがとうございました!」

「おう、2人共気を付けろよ!」

西田と甲斐は帰って行く。

徳井が会長達と出て来た。

「篠原、みんなを送って行ってくれ!」

「はい、分かりました」

「池本、1人で帰るんだろ?」

「ええ、そのつもりです」

「池本さん帰っちゃうんすか?」

「俺、左だけで勝った感想聞きたかったのに!」

「初防衛、どうだったか確認したいんですけど!」

「甲斐との話、気になります!」

「何だ、僕じゃ不満かい?…別にいいんだよ、休暇無しで明日から池本君でも逃げ出すメニューをやっても……」

『わーーー、ごめんなさい!』

「すいません、篠原トレーナー……よろしくお願いします……」

「大丈夫だよ……まぁ、ゆっくり考えなよ……」

池本は篠原トレーナーと会長・石谷トレーナーに一礼し、去って行った。

会長・石谷トレーナーは池本を見送ってから消えて行った。

「池本さん、最近おかしいよね……とっ君何で?」

「俺も分からない……どうしたんだろう?」

「キータン、1番古い付き合いだから、分からない?」

「難しい事言うなよ……池本さんは空みたいな人なんだ……見えてるけど掴めない、近いようで遥かに遠い、でも確かに身近に感じる……不思議な存在なんだ……」

「そうだな……それでいて俺達の目標だ……何を考えているかは分からないけど、池本さんは必ずやってくれる!」

「まぁ、君達の場合は……今に満足せずにしっかりと練習だね……池本君に認めて貰わないとね!」

『はい!』

「男性陣ばっかり熱くなって……」

「大体、池本さんばっかり気にし過ぎ……」

「あらあら、徳井さん喜多さん、2人が怒ってますよ……大丈夫ですか?」

「「!?……ごめんなさい!」」

「手塚さんは、そういった意味では良かったですね!」

「佐伯、言葉を選びなさい……あの2人が哀れだと言って上げなさい!」

「「手塚?」」

「??……手塚さんのが哀れに見えますよ?嫉妬してる感じですかね……」

「あら、佐伯君分かってる!」

「あなたはなかなかいい男ね!」

「手塚さんにも、そのくらい素直な所が有ればね!」

「ぐぬ……」

「手塚君、君の負けだよ……認めなよ……」

篠原トレーナーは手塚の肩に手を置く。

本日は全員快勝であった。

篠原トレーナーは、結果には満足していたが、池本の事は気にかけていた。

(会長や石谷さんに相談出来なければ、僕を頼ればいいのに……)

いつも冷静な篠原トレーナーも、いつの間にか熱を帯びてきた。

全員おめでとう!

さあ、次は池本だ!

・・・悩み、ありますね・・・

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― 新着の感想 ―
[良い点] 徳井さんも勝ちジムは皆んな強くなりましたね! 次は池本さん、絶対やってくれます! そういう男だと思います!
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