それぞれの当日!
さあ、試合当日!
最初は佐伯のプロテストから!
みんなここが登竜門!
しっかり!
佐伯は後楽園ホールに着いた。プロテストである。
まずは筆記テストである。これは問題なく終了した。後はスパーリングである。
佐伯はリングに上がり、シャドーボクシングをしている。その間に池本と篠原トレーナーが会場に着いた。
「佐伯君はアップしてるね!」
「動きは良さそうですね!」
「まあ、信じようか?」
「そうですね!」
係りから声がかかり、準備に入る。
佐伯は4組目である。
2組目が終わり、佐伯は用意する。
佐伯はヘッドギアを付けた後、篠原トレーナーと池本にグローブを着けて貰う。
「いつも通りにやれば大丈夫だよ!」
「はい……」
「佐伯、練習した事をしっかりやって来い。今日はお前からだ。しっかりといいスタートをかまして来い!」
「……はい、頑張ります!」
スパーリングが始まる。
佐伯は始めから自分のペースでスパーリングをこなしていた。左ジャブから左に華麗なステップで回っていく。まさに流れる様な動きで、相手が不憫に思えるくらいである。
更に、池本の注意が効いたらしく、全く手を緩めない。外から左ジャブを放ち、出ようとした所に右を入れる。相手がそれでも強引に前に出れば、左フックを放り込んですぐに動き、同じ場所にはいない。
相手が引くなら追いかけ、自分から攻めていく。
一方的に攻める佐伯は、2ラウンドでダウンを奪うと、その後もう一度ダウンを奪い、スパーリングは終了。残り時間はシャドーボクシングをする事になった。
リングを降りて来る佐伯、
「どうでした?」
「佐伯君、なかなか良かったよ!」
「ありがとうございます、池本さんは?」
「まあ、良かったんじゃないか?」
「受かりますかね?」
「まあ、嫌でも明日分かるんだから、今日はしっかりもやもやしなさいな……この体験は、もう無いんだから……」
「いや池本君、その言い方だと合格してる様に聞こえるよ?」
「!?……今の無しな佐伯、明日まで分からないからな、もしダメだったら、また頑張ろうな!」
「はい……あははは、池本さんと篠原トレーナー、漫才みたいですよ。今日はしっかりもやもやして、明日、結果を受け止めます!」
「そうだね……今日は後は、3人の試合を池本君と観戦しなよ!」
「はい!」
「よし佐伯、とりあえず一回外に出ようぜ。何か食べるか?」
「はい、ご馳走様です!」
「篠原トレーナー、また試合時間が近付いたら来ます!」
「分かった、よろしくね!」
池本は佐伯と食事に行った。
池本と佐伯は戻って来た。佐伯はプロライセンスが無い為、立ち見席を買っている。池本はライセンスを見せて入場する。
池本と佐伯は控え室に向かう。
「「「池本さん!」」」
「どうだ調子は?」
「大丈夫です、やりますよ!」
「日本ランカーになります!」
「日本チャンピオンになります、約束ですから!」
「……なかなかに言うね……よし、負けたらお前等スキンヘッドな!引き分けはモヒカン!」
「「「うわぁ!」」」
「佐伯、こいつ等がこけたら、すぐにバリカン買って来いよ。近くの公園で断髪式だ!」
「分かりました、任せて下さい!」
「佐伯、悪乗りし過ぎ!」
「池本さんの乗りはダメだぞ!」
「半分以上本気なのが池本さんだけど……」
「まぁ、俺は佐伯と見てるから……しっかりやって来い!」
「「「はい!」」」
池本と佐伯は立ち見席に向かう。
試合が始まり、どんどん進んで行く。
手塚の試合になる。
手塚は青コーナーである。
ゴングが鳴る。
1ラウンド…………
始めから前に出る手塚、頭を振って左ジャブを出していく。手塚が池本のスタイルに1番近い。前に出て追い詰めて行く、ファイター型である。その為、池本の戦い方が手塚には教科書になっており、何かある時は、池本の試合を参考にしている。
相手は左ジャブを打ち距離を取ろうとするが、手塚は相手の左ジャブを叩き落すと一気に懐に入る。池本の試合と重なる。
手塚は左ボディを打ち込み、すぐかな左フックを返す。打ち終わりにバックステップする手塚、その前を相手の左フックが通過する。
すぐに手塚はワン・ツーを打ち込む。綺麗に決まり、相手はダウンをする。
立ち上がり試合再開すると、すぐに手塚は距離を縮め連打を打ち込む。相手がコーナーを背負った所でレフェリーが試合をストップする。
1ラウンド1分14秒TKO、手塚の勝利である。
「手塚さん、やりましたね!」
「そうだな……」
「あれ?…嬉しくないんですか?」
「まぁ、当然の結果だろう……手塚はお前と同じで、アマチュアでの経験がある。国体も制してるんだ、これくらいは出来るだろう……」
「でも、快勝でしたね!」
「難しいな……パンチにもう少し威力が欲しいな……始めの左フックでダウンが取れるくらいに……篠原トレーナーと後で相談だな……」
「厳しくないですか?」
「うん?…そうか……?まぁ、この試合に勝つだけなら手放しで褒めるんだけど、先があるだろ?……ボクシングに引きずり込んだのは俺だからな……俺に出来る事はやれるだけはやる……俺の責任だからな」
「俺のスパーリングの改善点は?」
「お前は明日、合格発表の後に伝える。あいつ等と一緒にな……まぁ、今日は先輩達の試合見て、勉強しとけ!」
「はい、分かりました!」
2人はリングに視線を移す。
2人共、いい感じですね!
次は喜多です。
しっかり徳井まで繋げたいですね!
期待しましょう!




