池本の防衛戦!
さあ、池本の防衛戦です!
約束をきっと守ってくれます!
期待しましょう!
みんなが出て行き、池本は集中する。
4人は応援席に移動していた。応援席にはすでにいつもの女性5人が座っている。
「徳井さん、おめでとう!」
「ああ、うん……ありがとう豊本さん……」
「徳井さんどうしたの?」
「池本さんが気になるんだよ!」
「池本さんの調子はどうですか?」
「渡辺さんは池本さんばかりだね!大丈夫、やってくれるよ!」
「そろそろかな?期待しようか!」
全員が静かになる。
控え室には、会長とトレーナーがいる。
「やって来た事をしっかりやるぞ!」
「はい、トレーナー!」
入場の合図が入る。
「しっかり勝つぞ!」
会長からの言葉が有り、入場になる。
挑戦者が先に入場する。乗りのいいダンスミュージックで登場し、リングインする。
少しすると、静かにオーケストラの様な音楽が流れ、「惑星」を奏でる。トレーナーがWBCのベルトを掲げ、その後ろに池本がおり、池本の後ろに会長が居る。池本はゆっくりと入場し、リングインする。
2人がリング上の対角線上にいる。
両者の国歌が流れ、2人の紹介が入る。
リング中央に歩み寄り、レフェリーより注意事項を受け、一度各コーナーに別れる。
そして、ゴングが鳴る……
1ラウンド…………
池本はいつも通り、頭を振り左ジャブを出していく。
挑戦者は距離を取り、こちらも左ジャブを出す。どちらのジャブも切れており、一級品である事が分かる。
池本は前に出ながらジャブをかわす。挑戦者は左右にステップしながらジャブをかわす。なかなかクリーンヒットが無い。
1分を過ぎた辺りで池本が動きを変える。
ジグザグに追い出す。挑戦者は華麗にステップしながら上手く捌いている。流石に世界戦である。
挑戦者が左ジャブを打ち左に回ろうとした時、池本は挑戦者の行く手を阻み左ボディを叩き込むが、挑戦者もそれは織り込み済みの様で左フックを出し、相打ちとなる。
お互いの動きが一瞬止まるが、同時に動き出す。池本は前に、挑戦者は左に、それぞれに動き出す。池本がガードを上げ、少し身を低くした所でゴングが鳴る。
2ラウンド…………
池本はガードを上げ、いつもより少し低い姿勢で前に出て行く。
挑戦者は左ジャブを打ち、回って行く。
池本は頭を振るリズムを早め、左ジャブを打ちながら追い掛ける。
一瞬の出来事である。
挑戦者が左ジャブを2発打った。池本は2発目のジャブに自分の左を、拳を握り込んでそのジャブに強く当てる。
挑戦者の左が大きく弾かれる。池本は一気に懐まで入り、左ボディを打ち込む。
挑戦者はすぐに左にステップするが、池本は逃がさない。さらに追うスピードを上げ左ボディをもう一度叩き込む。そこから左フックに繋げるが挑戦者も左フックを出し相打ちとなる。
しかし、打ち勝ったのは池本である。打たれた事をものともせず前に出る。挑戦者の反応が遅れている間に池本は、ガードの上からパンチを打ち込み、強引にコーナーに持って行った。
そして、コーナーで丁寧にボディを打つ。挑戦者がガードを下げる。そこに池本は右フックを打つが、挑戦者はこれを待っていた。池本の右フックに自身の右フックを合わせる。決まると思われたカウンターだが、池本はこの右フックも布石であった。右フックを途中で自身に引き付け、左ボディを叩き込む。強烈な一撃が決まった所でゴングが鳴る。
3ラウンド…………
池本は前に出る。先程のラウンドと同様にいつもより低く、ガードも上げている。
挑戦者から仕掛ける。左ジャブを打ちステップインをする。左、右、左と素早い連打を打ち、打ち終わりにはすぐに移動している。
しかし、池本は気にしない。しっかりと左ジャブを打ちながら追い掛ける。挑戦者がステップインした瞬間、池本のギアが上がり挑戦者の懐に潜っていた。
池本のボディを嫌がった挑戦者は、ガードを少し下げた。これが池本の狙いであった。左ボディを打つタイミングで軌道を上に上げる。左フックがテンプルに直撃した。
挑戦者は2·3歩後退する。池本は間合いを詰める。挑戦者は振り払う様に左フックを出した。
ここで1つの不運が起きる。池本が追い掛けた瞬間、左足が汗で滑る。池本がバランスを崩したその時、挑戦者が左フックを出した。池本は左フックをまともに喰ってしまった。
挑戦者は手応えを感じ、間合いを詰める。池本は頭を振り、迎え撃つ。3ラウンド終盤、思わぬ打撃戦となった。池本と挑戦者、2人共ここは打ち合って切り抜ける事が最善と選択する。
ガードの上からお互いに打ち合う。重量級のパンチはガードの上からでも倒せるのではないかと思うくらいの迫力がある。お互いに引かず、頭がぶつかるくらいの距離でのパンチの応酬になる。
不意にレフェリーが割って入る。ゴングが鳴っていた。
4ラウンド…………
池本は軽快に前に出て行く。先程のラウンドのダメージはない様だ。
挑戦者も左ジャブから距離を取り、華麗にステップしていく。
1分過ぎ、池本のスピードがさらに上がる。挑戦者の左ジャブを掻い潜り、電光石火のコンビネーション、左ボディ右ボディ左フックを放つ。挑戦者は何とかガードし距離を取ろうとするが、池本は追い掛ける。
池本の左ボディからの左フックが決まる。
挑戦者も手を出すが、池本は頭を振り被弾させない。池本は打ちながら前に出て行き、コーナーに追い込む。池本は更に回転のスピードを上げる。ガードの上でもお構いなしに打ち込んでいく。
ガードを固め、なかなか手が出ない挑戦者、池本が左ボディを打ち右ガードが下がったのを確認し左フックを出すが、池本はこのフックに自身の左フックを合わせた。見事に挑戦者のテンプルを打ち抜き、ダウンを奪う。
レフェリーが割って入り、カウントが進む。カウント8で挑戦者が立ち上がるとゴングが鳴った。
トラブルもありましたが、池本が優勢!
しかし、世界戦・・・
無事に終わるといいんですが・・・
頑張れ池本!




