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君の為に、俺の為に・・・  作者: 澤田慶次
45/97

徳井の試合!

まずは徳井の出番!

しっかり頼むぞ徳井!

盛り上がって参りました・・・

池本と徳井は一緒に会場に向かう。横浜アリーナである。2人で会場入りし、控え室に入る。

「池本さん、しっかり勝って繋げますよ!」

「強気だな!」

「何言ってんですか?しっかり会場盛り上げときますから!」

「おう、頼んだぞ!」

「はい、KOでしっかり勝ちます!」

「よし、KO出来なかったら坊主な!っていうかスキンヘッド!」

「あ、いや……とにかく判定でも勝つっていうか……」

「何だよ、はっきりしねぇな!…お前がKOで勝つ、会場が盛り上がる、俺がKOで勝つ、みんなで美味い飯を食う!淀みの無い、完璧な予定じゃないか……しっかりやって来いよ、俺を超えるんだろ?」

「はい、見てて下さい!」

(あれ?気合い注入しようとして、逆に気合いを注入された感じだな……)

徳井は着替え、一旦控え室を出た。


試合が始まる。何試合が経過し、徳井がアップを始める。池本も着替え、軽く動き出す。

徳井のアップが大分完了し、出番を待つのみとなった。そろそろという所で池本が徳井の控え室に来る。

「どうだ調子は?」

「はい、大丈夫です!」

「しっかりな!」

「はい!」

「スキンヘッドにも少し期待している!」

「うわぁ!」

池本は自分の控え室に戻った。池本が戻って数分後、トレーナーと会長が来る。

「池と話したか?」

「はい、大丈夫です会長!」

「さあ、しっかり繋ぐぞ!」

「はい、トレーナー!」

徳井の顔が一層引き締まる。その時、入場の合図が入る。

最初に登場したのは、対戦相手である。

青コーナーより姿を表すと、一気に走ってリングインし観客席に両手を上げてアピールした。

続いて徳井が赤コーナーサイドからトレーナー、会長と共に入場してくる。リング前で客席に一礼し、リングインする。リングの上で改めて客席に一礼する。

アナウンスにて、各選手の紹介が入る。

両者がリング中央に歩み寄り、レフェリーより注意事項を受ける。両者が一旦、各コーナーに別れる。

徳井の相手は日本ランク4位、徳井は8位である。日本タイトル前哨戦、まさにそんな雰囲気であり、対戦カードである。

そして、ゴングが鳴る。


1ラウンド…………

グローブを合わせ、徳井は弾ける様に左に回り、左ジャブを出す。

相手は左ジャブを出しながら追い掛けて来る。最初からなかなかに動きがある。

徳井は池本とのスパーリングでの経験を生かし、しっかりと相手と自分の距離を把握し、自分の距離で動く。徳井の動きが切れている。素早い左ジャブを相手に叩き付け、相手が強引に出て来る所に右を合わせる。相手が下がれば自分から間合いを詰め、確実にヒットさせる。打ち終わりには、すでにその場所に居ない。華麗なフットワークである。

相手が焦れて、無理に出てきた所を左フックで迎撃する。相手が1歩2歩と後退し、徳井が追い掛けた所でゴングが鳴る。


2ラウンド…………

グローブを合わせ、徳井は1ラウンドと同じ様に左へと動く。

しかし、先程より数cm内側を動く。より当て易い距離に身を置き、攻撃の姿勢を強める。早い左ジャブで相手を翻弄する。

相手が出て来ようとするタイミングで左ジャブを当て、タイミングを狂わせる。狂ったタイミングで入って来ても、徳井の的となり、左フックや左アッパーを叩き込まれる。

相手が返そうと手を出すと、既に徳井は相手の攻撃圏内から脱出している。相手が迷えば、外から容赦なく射抜く。

相手としては八方塞がりである。

しかし、徳井は焦らない。しっかりと自分のパンチを当て、自分のボクシングをしている。

相手が一瞬、本当に一瞬だけ目線を下ろした瞬間、徳井は一気に間合いを詰め、左ボディを打ち込んだ。相手がくの字になった時、ゴングが鳴った。


3ラウンド…………

相手は早くも追い詰められた顔をしている。徳井の左ジャブが当たるが意に介さず、強引に出て来た。

しかし、徳井には恐怖はない。[無謀と勇敢は違う]トレーナーの言葉が頭を余儀る。わざと軽い左ジャブを打ち、無理に出て来た所に右アッパーを被せた。相手はキャンバスに膝を着いた。

レフェリーが間に割って入り、カウントが始まる。

カウント8で相手は立ち上がる。

レフェリーから試合再会の合図が出ると徳井は間合いを詰め、基本の様な左ジャブを放つ。

相手は少しずつ後ろに下がる。徳井はなおも前に出る。相手が苦し紛れにパンチを振り回して来た。

徳井はそのパンチを冷静にかわし、相手の大振りの右フックに自身の右フックをコンパクトに合わせる。カウンターでジャストヒットする。当たった瞬間、相手は前のめりでダウンした。レフェリーが割って入る。少しすると両手を何度も交差させ、試合を止めた。

3ラウンド1分42秒KO、徳井の勝利である。


徳井はリングを降りるとすぐに、池本の控え室に行った。控え室には、藤沢、喜多、手塚もいた。

「やったな徳井!」

藤沢が祝福した。

「まあ……それより池本さん!」

「うん?何だ徳井?」

「ああ、いや、あの……」

「言いたい事は、はっきり言えよ!」

「まあ、約束通りKOしました……」

「おう、見てたぞ!」

「ああ、ありがとうございます……」

「歯切れ悪いな……何だ?」

「いえ、何も……」

「全く、俺がプレッシャーでも掛かると思ってんのか?お前が俺に気を使うのは100年早え、約束守るぞ!お前がKOで勝つ、会場が盛り上がる、俺がKOで勝つ、みんなで美味い飯を食う!だろ?」

「はい、約束守って下さい!」

「全員しっかり見とけよ、俺は言った言葉は飲み込まねぇぞ!」

「「「「はい!」」」」

池本の気合いが入った。

とてもいい勝ち方で繋げた徳井!

真打登場です。

さあ、池本の防衛戦!

頑張れ池本!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 徳井さんは役割ちゃんと果たしましたね! あとは池本さんが勝つだけですね!
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