表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君の為に、俺の為に・・・  作者: 澤田慶次
4/97

もう一つのバイトと休み!

練習とバイト・・・

池本は息抜きしてるのかな・・・

新しいメンバーが出てきます。

是非、確認して下さい。

翌日、池本はいつも通りに起き着替える。そしてロードワークに出かけた。いつも通りに走って帰る。アパートのドアを開け、いつも通りに着替えを取ろうと部屋に入る。

「誰、何!」

渡辺さんに大声を出された。

「声が大きいよ……酔いつぶれてたから連れてきた。住んでる所は分からないし、その辺で寝かしておくのもまずいしね……」

「ごめんなさい……迷惑を掛けてしまって……」

「いや、大丈夫だけど…服を取りたいんだけどいいかな?」

「あ、どうぞ……」

渡辺さんは少しどいた。池本は着替えとバスタオルをとり浴室に入っていった。数分して出てきた池本、

「もう少し休んでていいよ。俺、バイトだから帰る時は鍵を郵便受けに入れておいて!」

池本は出ていった。

「池本さん、土曜日もバイトなんだ……」

渡辺さんは呟いた。


池本はコンビニでお弁当等を並べている。

「池本さん、大丈夫ですか?なんか疲れてませんか?」

一緒にシフトに入っている近藤が言った。

「色々あってね……」

「池本さんモテそうだから、女の人と何かあったんですか?」

「無いよ!」

(こいつうるせえんだよな……しかも中途半端に感がいい……)

バイトはいつも通りに進んだが近藤が五月蠅い。何回も、

「何があったんすか―!」

と聞いてくる。このしつこさが彼女が出来ない原因だろうと思っている。お客が入ってきた。

「いらっしゃいませー」

池本は声を出した。

「すいません、鍵を返しに来ました……」

渡辺さんであった。

「郵便受けに入れてなくなっていたらと思ったら心配で……」

「よくここが分かったね!」

「連絡先と住所が書いてありました、枕元に!」

「何々、この娘が泊ったんですか?」

「近藤うるせえ、仕事しろよ……自分の事で楽しめよ!」

「さーせん……」

近藤はジュースの補充に向かった。特に客のいない時間であった為、少し渡辺さんと話をした。鍵を受け取ると、

「ありがとうございました!」

と言われた為

「飲みすぎに注意、分かった?」

「はい……ご迷惑をお掛けしました……」

「いや、迷惑はかけてないよ!」

池本はそう声を掛け、渡辺さんを見送った。


バイト後は練習、いつも通りにジムに行った。

「お願いします!」

「おう、すぐ用意しろ!」

トレーナーからの指示で着替え、アップを始める。今日のパートナーは3人、2人は池本と同じくらいの身長だが、1人は池本よりさらに大きい。池本はアップを終えるとスパーリングの準備をする。準備が終わると対角線にパートナーが入ってくる。

「用意はいいか?」

池本とパートナーは軽く右手を上げる。

「カーン」

ゴングが鳴る。

池本はいつも通り頭を振り左ジャブを出す。

相手は左ジャブを出し、足を使って距離を取る。

池本は左ジャブを出しながら少しずつ前に出て行く。相手は距離を取っているが、ドンとコーナーにぶつかる。

池本に上手く誘導をさせられたのだ。

池本は一気に距離を詰め、上下に打ち分けていく。丁寧に素早くパンチを的確に当てていく。

相手がクリンチをしようとした時、バックステップから右ストレートを顎にヒットさせた。堪らず相手はタウンをする。立ち上がるが、トレーナーがパートナー交代を告げる。


2人目がリングに上がる。池本より大きい彼であった。

「カーン」

ゴングが鳴る。

池本は先程と同じで、頭を振り左ジャブを打っていく。

相手が左ジャブを打つ。池本が届かない所から届いてくる。

池本は丁寧にブロックをし、前に出て行く。相手は距離を取り池本の届かない所から左ジャブを出す。

池本は頭の振りのスピードを上げていく。相手が左ジャブを出した瞬間、その左を掻い潜り一気に懐に入る。

相手は先程のスパーリングを見ていたので、右手を下げ、ボディをガードするが池本は嘲笑うかのように左フックから入っていく。左フックはクリーンヒットし、相手がぐらつくと池本は一気に連打を上下に打つ。相手はガードを上げ、コーナーに張り付けとなる。

トレーナーから声が掛かり、一旦止まる。再開をするが、池本の攻撃に防戦となり、終了となった。


「カーン」

3人目とのスパーリングである。

池本は同じように頭を振り左ジャブを出していく。

相手も承知している。相手が間合いを詰め、打ち合いに持ち込む。

相手が打ってくるが池本はしっかりガードを上げ、クリーンヒットを許さない。しっかりガードをした上で的確にパンチを当てていく。

リング中央で打ち合っていたが、20秒もすると池本がどんどん前に出ており、相手はいつのまにかコーナーに詰まっていた。苦し紛れに右を大振りしてきたが、池本は冷静に自身の右フックを合わせ、カウンターを取る。利き腕同士のカウンターである。相手は一撃でダウンとなり、トレーナーはすぐにスパーリングを止める。

スパーリング終了である。

その後は、普段のジムワークへと移っていく。試合が決まっている為、ジムワークにも気合いがはいり、自然と厳しい練習になっていく。

「ありがとうございました!」

「ゆっくり休めよ!」

「はい、ありがとうございます!」

池本はトレーナーに声を掛けられた。


明日は休み、池本は明日何をしようかと考えた。多分、もう少しするとボクシングウィークに入る。いわゆる練習の量が増え、スタミナのアップと筋力のアップをする、第一次追い込み期間である。5月からはかなり厳しい練習になるだろう。

(今の内に息抜きをしておこう……)

池本は思ったが、何をするかが分からなかった。

(明日考えよう……なるようになるかな……)

池本は思い帰路に着く。アパートについて着替えをしロードワークに出かけた。

(昨日走ってないから、少し厳しめに行くか……)

池本はいつもよりペースを上げて走る。距離もいつもより伸ばして走った。

がんがんに走り、アパートに着いた時には汗がかなり出ていた。服を脱ぎ洗濯機に入れる。洗濯機を回している間にシャワーを浴びた。着替えて出てくる。

(明日はどうするかな……)

池本は考えた。


日曜日、朝はいつも通り走ってきた。

何もする事がないのでテレビを見ていた。午後3時、携帯の電話がなる。

「池本さん、藤沢です!」

ジムの後輩である。

「今日合コンなんですけど1人欠けちゃって……」

(こいつ合コン好きだなぁ……いつも合コンだよな。俺はパスだな……)

「いや、間に合ってます!」

「池本さん、いつもそう言いますけど、たまにはどうですか?息抜きですよ、女子大生ですよ。池本さん、その気になればモテますから行きましょうよ!」

「お前はもっと練習しろよ!」

「あちゃ~、痛い事言いますね。それはそれ、今回は合コンの話。お願いします、一生のお願い!」

「何回一生のお願いがあるんだよ……」

「とりあえず、今回は俺を助けて下さい!」

結局付き合わされる事になった。藤沢が6時半に迎えに来るらしい、7時からとの事だった。

(とりあえずやる事ないしなぁ……まぁいいか……)

池本はまたテレビを見始めた。


藤沢が迎えに来た。池本は少し眠っていた。藤沢のノックで起きた。ドアを開ける。

「ちょっと池本さん、着替えて下さいよ!何やってるんすか?」

「すまん、寝てた……今着替える……」

「頼みますよ~……」

池本は着替えた。ジーンズにTシャツ、黒のトレーナーの上に灰色の前開きの厚手のパーカーを着た。

「池本さん、なかなかいけますよ!」

藤沢は言った。少し髪の毛を直し現地に向かった。7時ちょっと前に着いた。メンバーは藤沢・手塚・喜多・徳井と池本だった。

「遅いっすよ~!」

徳井に言われた。

「悪い、池本さん寝ててさ……」

「マジっすか?俺なんて興奮して昨日から眠れてないのに……」

喜多が言う。手塚が頷く。

「お前らはだから弱いの!」

「うわ~、厳しい……でも、そんな池本さんが俺らは好きですよ!」

「……キモいんだよ……」

池本は言った。

次回は合コン!

どんな合コンになるのか・・・

池本は乗り気じゃないんだよね・・・

何かあるかもしれないし、ないかもしれない。

どうなる事やら・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ