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君の為に、俺の為に・・・  作者: 澤田慶次
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池本の防衛戦!

さあ、池本の初防衛です。

徳井がいい試合をした以上、

池本も負けてられませんね!

池本の試合、除いてみて下さい。

ついにメインイベント、池本の試合である。

徳井も応援席におり、仲間達から祝福を受ける。

「徳井さん、おめでとう!格好良かった!」

「豊本さん、ありがとう!…応援聞こえたよ!豊本さんのおかげで、いい勝ち方が出来た!」

「おいおい、俺達も応援したんだぜ?」

「ああ、手塚達もありがとな!」

『おい!』

豊本さん以外から突っ込みが入る。


後楽園ホールの電気が消え、挑戦者が入場してくる。リングインが終わると「惑星」が流れ、池本の入場、リングインである。

両者の紹介の後、リング中央に歩み寄り、レフェリーから注意事項を受け、各コーナーに戻る。池本は赤コーナーである。

「カーン」

ゴングが鳴った。


1ラウンド…………

池本は頭を振り、左ジャブを打っていく。

挑戦者も左ジャブを打つ。左ジャブの差し合いになる。池本には珍しい静かな立ち上がりになる。

お互いクリーンヒットがない。左ジャブをガードしたりかわしたり、時にはパーリングで叩き落したりして返しのジャブを放つが同じ様に返される。

左ジャブの差し合いにもかかわらず、息の詰まる攻防が繰り広げられている。

池本は前に出ながらジャブを打ち、挑戦者は左右にかわしながらジャブを打つ。なかなかにハイレベルである。お互いの左ジャブが相打ちになり、一瞬お互いの顔が跳ね上がる。2人共に右拳を固めた時、1ラウンド終了のゴングが鳴る。


2ラウンド…………

池本は頭を振り左ジャブを放つ。1ラウンドと同じである。

挑戦者も1ラウンドと同じ様に、回り込みながら左ジャブを出す。

またも左ジャブの差し合いの様相であったが、池本が突然、右ストレートを何の前触れもなく単発で出す。

虚を突かれたのか、挑戦者はまともに右ストレートを貰い振ら付きながら後退する。

一気に間合いを詰める池本、ガードの上からパンチを当て、強引にコーナーに追い込む。

丁寧にボディを打ち、挑戦者のガードが下がると上に返す。

挑戦者は単発の右ストレートを貰いダメージと一緒にパニックも起こしている。

池本のパンチが的確に挑戦者を捉える。5発・6発と池本のパンチが挑戦者の顔面を捉え、挑戦者は棒立ちとなるとレフェリーが割って入る。

2ラウンド、2分02秒KOにて池本の勝利となった。


試合が終わり、会場の外で池本を待つ一行。そこへ会長、トレーナーと共に池本がやって来る。

「藤沢!池本と徳井、よろしくな!」

「はい、分かりました!」

会長は藤沢に声を掛け、トレーナーと行ってしまった。

「徳井!KOおめでとう!」

「いやいや、池本さんには敵いませんよ!」

『当たり前だ!』

今度は豊本さんにも突っ込まれた。

全員で歩き出し、少しすると公園の前に来る。

「ちょっと寄りましょうよ!」

徳井から言われ、全員で公園に入る。ベンチに座り、あぶれた者は地面に座る。徳井・喜多・手塚が地面組だ。

「2人共、いい試合でした!」

「「ありがとう!」」

渡辺さんの言葉に試合をした2人が答えた。試合の感想をみんなで言っている。不意に藤沢が、

「池本さん、今日は立ち上がりがいつもと違ってましたけど?」

「ああ、あれね……大分いい左を持ってたからね、強引に飛び込むと何かありそうだった……だから、左を出して左に意識を集中させてから攻めようと思ってね。ズバリ、作戦通りかな?」

「うわ~……あの左の差し合い中にそんな事考えてたんですか?…ちょっとあり得ないですよ!」

「しかも、作戦が決まった時には逃がさないですもんね!」

藤沢と手塚は言った。

「まあ、それよりさ……徳井の勝利を祝おうぜ!…池本さん……緊張してきました……なんて試合が決まった時に言ってたくせにさ、蓋を開けたらKO勝利だもんな!」

「そうそう、俺、デビュー戦だから……なんて、人生終わりのような顔して言ってたのに!」

池本と喜多がからかう。

「2人共、辞めてよ!そんなに情けなくないから!」

周りが一斉に笑う。徳井は笑われているのに嬉しくてたまらなかった。

「さて、帰ろうぜ!……徳井、お疲れ様!明日、いい事あるぞ!ご飯食べる時楽しみにしてな!」

池本はそう言って立ち上がった。みんな池本の後に続いて立ち上がり公園を出る。公園を出た所で別れて帰った。

池本は藤沢に渡辺さん伊藤さんの送りを頼み、1人で帰って行った。徳井との最初の出会いを思い出し、1人懐かしさに浸りたかったからである。

ちなみにだが、翌日徳井は朝食を食べた時に池本の言葉を実感する事になる。

何気無い、いつもと変わらない朝食だが、口に入れた瞬間に何とも言えない味がした。あまりの旨さに、徳井はすぐに2口目を頬張ったが味は元に戻っていた。徳井は、またこの味を味わいたいと思った。

実はこの辺は、カットした所ばかりです。

徳井のデビュー戦と池本の試合を比べると、

やはり、池本の実力がわかりますね!

徳井もこれから、池本を目指して頑張って欲しいですね!

次回は、喜多について描きたいかな?

藤沢の事も気になりますね・・・

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